大林亮三とUNI TONE LABが送る新パーティ「In The Middle」 カルチャーを愛する人たちに最高の音楽を届けたい
FUNKを軸としたベーシストとして、Ryozo BandやSANABAGAN.、アーティストの楽曲プロデュースなど活躍の場を広げる大林 亮三と、音楽プロダクションUNI TONE LAB(ユニトーンラボ)が共催する新たなパーティ「In The Middle」。開催の背景や意気込みを語ってもらった。
FUNKだけじゃなく、いろんな人に最高の音楽を楽しんでほしい
――「In The Middle」がどんなイベントなのか教えてください。
亮三 以前から交流のあった横浜の音楽プロダクションUNI TONE LABと「なんか一緒に面白いことやりたいよね」って話があって。せっかく僕は自分でバンドもやってるし、DJの方々や次世代の若くて面白いアーティストたちともつながりができてきたので、自分たちにしかできない、いろんな人に最高の音楽を楽しんでもらえるイベントができるんじゃないかって思ったんです。
――その記念すべき第1回は、DJに "King Of Diggin'" DJ MUROさんを招いての幕開けですね。
亮三 MUROさんがいなかったら今の僕はありませんでした。当時まったく無名だった僕のデモを聴いたMUROさんがプロデュースしてくれて、2015年にRyozo Band With The Muro Players名義で「MANY TROUBLES IN THE CITY」という7インチシングルをリリースすることができたんです。それがきっかけで僕のミュージシャンとしてのキャリアが拓けて、Ryozo Bandだけでなく今に至るさまざまな活動へとつながっていきました。今回のイベントを構想したとき、DJはMUROさん以外にいないと思っていました。
――対バンはASOUND(アサウンド)。2020年結成の新しいバンドですね。
亮三 ASOUNDは、若い世代の中でも特にイケてて勢いのあるバンドだと思います。レゲエ、ダブを中心としながらもサウンドの幅が自由でめちゃくちゃセンスが良くて、ファッションもクールで幅広く多くの人に愛されるポテンシャルがある。ヴォーカルのARIWAさんのカリスマ的な存在感と歌声が心にガツンと焼き付けられる、次世代のパワーがみなぎっているバンドですね。
――そしてイベントのホストでもあるRyozo Band。初期はDeep FUNK的なイメージだったけど、最近はその枠に留まらない音楽性を見せていますね。
亮三 昔から正統派のFUNKだけじゃなくて、HIPHOPはもちろんラテンやアフロ、レゲエなどいろいろな音楽が好きなので、FUNKを軸にしながらもちょっとクセのあるというか、オルタナ感というか、変わったテイストを含んだFUNKをつくりたかったんですよね。だから最新作の「Utopia」ではアフロビートを取り入れてリズムをより前面に出していたりと、その時々の自分のムードが反映されたバンドですね。
亮三 ASOUNDとRyozo Bandに共通するのは、どちらもイベントやパーティを通じて鍛えられてきたバンドだということ。そこにMUROさんのDJが加われば、イベントのグルーヴに一体感を出せるはずだと。来てくれたお客さんには絶対に楽しんでもらえる自信があります。
――バンドもDJも、すべてがメインディッシュのような。
亮三 そうです。僕が渋谷や下北沢のいろんなイベントに行っていたときのことを思い出していて。DJとミュージシャンが密接で、そのクロスオーバーを楽しめるイベントが多かったなと。そして彼らは、レコードというフォーマットを通じて結びついていた。
あの頃のフィーリングをアップデートして構想したこのラインナップなら、最高の音楽、最高の空間を届けることができるし、Ryozo Bandも負けずにぶちかますってことで、メンバー全員、気合い入りまくってます!
「人といっしょに何かをやりたい」という気持ちが強くなった
――今回のイベントを一緒にやるUNI TONE LABについて教えてください。
亮三 もともとUNISOUND(ユニサウンド)という楽器店があって、そこが経営しているカフェの一角で始まった音楽プロダクションです。音楽を通じた事業をもっと広げていきたいという考えがあったみたいですね。
UNI TONE LABでは各種イベントや動画の制作、プロモーションを行っていて、僕は楽曲制作などをお手伝いしています。その縁で今回のイベントにつながりました。
――このタイミングでイベントをやろうという話になったきっかけって?
亮三 コロナ禍が収束してから、人と一緒に何かやりたいっていう気持ちがどんどん強くなっていて、それが今回の形に結びついた感じですね。
当時はライブができず活動が制限されていたので、自分のマインドもかなり変化していました。HIPHOPのトラックメイカーは一人で楽曲を完成させることができるけど、バンドはスタジオに集まれず、互いのフィーリングやセッションを通じた曲づくりができなくなった。だから僕も一人で制作できる環境をつくって、制作中心で活動していました。
――それが、フィロソフィーのダンスの日向ハルさんやMAINAMINDさんと一緒にやった「Night Lights」や、シンガーソングライターKambyu Mamiさんの「Patch」など、多方面でのプロデュースや楽曲制作につながっているんですね。
亮三 そしてコロナ禍の収束後、UNI TONE LABと一緒に新宿のWPUで「Fat Time」、横浜の野毛にあるミュージックバーROTARYで「Another Space」といったイベントを定期的に開催し始めました。少しずつ認知もされてきたし僕ら同士も息が合うようになってきたので、そろそろデカいイベントを仕掛けようって話になったんです。正直、けっこうプレッシャーもあるんですが(笑)、自分も楽しみながら準備を進めています。
ベーシスト大林亮三としての原点回帰
――やっぱりコロナ禍の影響は大きかったんですね。
亮三 ですね。逆に今は気持ちが外へ外へと向いているので、制作から演奏に軸足がシフトしている。とにかくベースが楽しい、もっと弾きたい。そこを突っ込んでやっていきたい気持ちが強いです。言うなれば、ベーシスト大林亮三としての原点回帰みたいな感じですかね。
DJをMUROさんにお願いしたのも、最初に話したように、自分のルーツを振り返ったときのキーパーソンだったから。
実は「In The Middle」というイベント名にしたのも、MUROさんがきっかけなんです。一時期、MUROさんのBLUE NOTEのMIX CD "HOT DOG BREAKS"(2004)にハマって聴き込んでたんですが、そこで使われていたGrant Greenの「In The Middle」が大好きで。原曲はジェイムズ・ブラウンで、もちろんそれもカッコいいし、アフロビートの雄Orland JuliusがThe Heliocentricsと共にアフロビートアレンジでカヴァーしていて、そっちも最高なんですけど(笑)
――いろんな経験を積んで、ベーシスト大林亮三自身にとってもこのイベントは新しい出発点になるわけですね。
亮三 だと思っています。たくさんの人に、僕たちが大好きな音楽を聴いて一緒に楽しんでほしい。普段からライブやパーティに足を運ぶ人たちはもちろん、ファッションやダンス、もっと言えばスケボーでも映画でも、カルチャーに触れたいと思っている人なら間違いなく面白い場所になるので、ぜひ遊びにきてほしいですね。
インタビュー・文 JAY
In The Middle vol.1 概要
【名称】
"In The Middle vol.1"
powered by UNISOUND
【開催日時】
2024年5月29日 (水)
Open 18:30 / Start 19:00
【開催場所】
Daikanyama SPACE ODD
東京都渋谷区猿楽町2-11 氷川ビルB1.2F
【出演アーティスト】
Ryozo Band
ASOUND
DJ MURO
【チケット予約】
チケット販売URL プレイガイド : e+
https://eplus.jp/in-the-middle/
【料金】
前売り券 / 3,500円
当日券 / 4,000円
主催
UNI TONE LAB
企画・制作
UNI TONE LAB
協力
Daikanyama SPACE ODD
後援
UNISOUND
お問い合せ
SPACE ODD
☎️ 03-6452-5671
http://www.spaceodd.jp
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