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私のFrozenⅡ⑥|恋は盲目

前回はアツく語りましたが、今回も隠れポイントな描写のところにきました

周りの見えないクリストフ

「Some Things Never Change」のシーンからずっとアナへプロポーズしたいクリストフ。
森の中にはいった時も、このキャンプに合流した時も彼はプロポーズのことしか考えていませんでした。
あまりにもアナ(と自分の関係)に囚われすぎてしまい、クリストフは周りが見えず遂にアナとエルサに「いないのなら仕方ない」と置いていかれます。

映画の中でも彼だけ今回は異常に浮いていたように思います。
この映画では「恋人」ポジションはさほど重要ではないのかもしれません。
とはいえ、個人的には「真実の愛」は存在するけれども恋愛の愛とは異なるということかもしれないなと感じます。

とくに置いていかれた彼の歌う「Lost in the woods」は恋愛というもののネガティヴな面を受け入れるようなクリストフの良さが見られました。さすが愛のスペシャリストに育てられただけありますね。

ずっと追いかけていて、見失った瞬間迷子だよ
以前なら自分の未来が見えていたのに

自分で道を決めて、その道をみて歩いていなかったから、前を歩く人だけをみて歩いていたから見失った途端に迷子になる。
だから、関係がうまくいかなくなると自分を見失ってしまう。
ここで足を止めて、君と歩ける日を待つことにするよ。

そんなふうに私は受け止めました。
「恋は盲目」
その危険をギャグ風でしたがしっかりと見せてくれました。


両親の死の真実

さて、クリストフはスルーして、オラフと共に姉妹は森を北へと進みます。
そこで目にしたのは王国の旗…両親が乗ったはずの船です。
姉妹は、船の行き先を南の海だと聞かされていたようでしたが、全く反対側であるこの地に漂流しています。ふたりの会話から闇の海を渡っていなければここに船は流れてこないようです。

船の中を調べると、防水加工されたカプセルに資料が隠されていました。国の規模や周りの環境、そして前作で戴冠式に訪れていた貿易関係を結ぶ国のウェーゼルトン公爵たちの様子をみていると、貿易はアレンデールにとって大切なことだったでしょうから、船旅に役立つ技術が発達したのでしょうね。
おかげでエルサたちに真実へ向かうヒントを残してくれました。

カプセルの中にはふたりが読み取ることのできない言葉でかかれた文書と地図。文書には「魔法の源はアートハランにある」という走り書きが残されていました。
「魔法の源」つまり、エルサがもつ魔法の根源がアートハランにあるということです。
地図からも、船は北へ向かい闇の海を渡った先にあるアートハランを目指した痕跡があります。両親は何かしら国交のために船に乗った様子が前作にありましたが、真実はエルサの魔法の原因を突き止めようと行動したということでした。

当然エルサは自分のせいで両親が死んでしまったと思いパニックに陥りますが、アナは即座に否定し「両親が決めたことよ!」諭します。
人は誰かを理由にして行動することが多いですが、結局の所そう行動すると決めるのは全て自分です。さらりと言った一言ですが、とても深いシーンに感じました。

また、この辺りで前作との繋がりがたくさん隠されているように感じます。
前作の回想シーンで、トロールの元へ向かうための地図が出てきます。
資料が取り揃えられているところから、両親はずっとエルサの魔法について調べ続けていたのでしょう。
船に乗る二人はアナと「2週間後に(は戻る)」と話しているので、あの船旅は突き止めに行ったというよりも”2週間もあれば戻れる程度の偵察”みたいなものだったのかもしれません。

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