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午後3時過ぎの『夕暮れ症候群』

「カチャ、、カチャ、、、」と
杖を突き廊下を歩いて来る音が今夜も同じ時刻に聞こえてきた。
そして、、、
「あの~~、すみません、、今日、私、ここに泊まるのかい?」
毎晩同じ質問をしに職員待機室を訪れて来る。

今回のエピソードは
Kさん・93歳・アルツハイマー型認知症
の方です。

普段の生活は、リビングフロアーの自分の食席に座り
べらんめぃ口調で職員と会話を楽しむのが好きなKさん
時には鋭いツッコミを入れたりして周りを明るく笑わしてくれます。

食欲もあり、時間こそ他の方より掛かりますが
毎食完食されます。
特に日常生活を送る上での健康上の問題は無く
生活されてます。

ところが!!午後3時を回る頃になると始まるんです!!
同じ質問の繰り返しが、、、
「今日、私、ここに泊まるのかい?」
そして3秒くらいして
「今日、私、ここに泊まるのかい?」・・・・・
これはいわゆる『夕暮れ症候群』です。


※夕暮れ症候群
:認知症の本人が夕方から夜にかけて、不安になったり、混乱した言動をとったり、「ひとり歩き」をするなど普段とは異なる言動を示す状態を指します。


この午後3時過ぎに『Kさんの3秒ルール』が始まります。
そして職員もまた同じ返答をします。
「安心して下い。今朝息子さんにここに泊まる事を伝えてますよ」
するとKさんは
「あ~安心した〇〇は知ってるんだね~」
すると3秒後に
Kさん「今日、私、ここに泊まるのかい?」
職員  「安心して下い、今朝息子さんにここに泊まる事を伝えてますよ」
Kさん「あ~安心した〇〇は知ってるんだね~」
この会話のやり取りが、Kさんが就寝されるまで続くのです。。。が!!

このやり取りは、就寝された後も続くのです、、、、、
冒頭に書いたよう深夜に訪れ、、パジャマ姿で
「今日、私、ここに泊まるのかい?」
と、、、まぁ~このような感じで夜が過ぎていくのです。。。


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