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「OMORI」のシナリオを色々考察してみた日記

こんにちは。

まんまタイトル通りなのですが、
最近ハマって毎日せっせとプレイしていたサイコホラーRPGゲーム「OMORI」のシナリオをあれこれ考察してみようかなと思います。

なんか面白い前書きとか思いつかなかったのでそのまんま本題に入っちゃいました。
無理して面白い文章ひねり出そうとすると後で後悔しますからね。

この記事では主に以下のポイントを考察したことを書いていこうかなと思います。

1 作中のホラーシーンに何度も出てくる「なにか」とはなんだったのか。

2 ブラックスペースとはなんだったのか。

3 なぜバジルくんだけ行方不明になってしまうのか。

4 「OMORI」とはどういう意味なのか。

5 結局あのあと主人公はどうなってしまうのか。

※注意
この記事に書く考察はあくまで私個人がゲーム全体を通して感じたことや推察したことで、
必ずしも明確な証拠や根拠があるとは限らないので
多少の間違いや解釈違いはご容赦ください。

また、この記事はゲーム「OMORI」のネタバレを余裕で含むので、
まだ最後までプレイしていない人や
ネタバレが苦手な人はここまでで読むのをやめることをお勧めします。

1 作中のホラーシーンに何度も出てくる「なにか」とはなんだったのか。



何度もホラーシーンなどで化け物みたいな「なにか」が
サニーくん(主人公)やオモリくんに付きまとってきますよね。

私的には、あの「なにか」の正体は

マリちゃんを殺してしまったトラウマから見えるようになってしまったマリちゃんの幽霊の幻覚
もしくはマリちゃんを殺してしまったというトラウマそのもの

なのではないかと思っています。

大前提として、この「OMORI」というゲームは

サニーくんが辛い現実(マリちゃんの死)から現実逃避する為に夢の世界にひきこもっていて、
そのマリちゃんの死というのが実は自分が姉弟喧嘩の末に、誤って階段から突き落としてしまい、転落死させてしまっていたのだった…。

みたいなストーリーですよね。

夢世界でもオモリくんが「夢見人」として現実に向き合わずに自分の闇から逃げている、みたいなことを言っているNPCがちょくちょくいますが、

ということは、
度々サニーくんに付きまとい、
エンディングによっては自殺にまで追い込んでいるような描写がみられるこの「なにか」は
上記のように姉を殺してしまったというサニーくんのトラウマが実体化した幽霊のようなものか、
そのような幻覚ではないかと考えられます。

決定的な根拠として、
マリちゃんの首を吊っている死体が「なにか」に変わるシーンや
逆に「なにか」がマリちゃんの死体に変わるシーンもあるので
この推測はそんなに的外れではないかな…と思っています。



自殺エンドではこの「なにか」に追い詰められたサニーくんが自殺してしまう、というような描写があるので

サニーくんを精神的にここまで追いつめているもの
 イコール 
マリちゃんの幽霊の幻覚やトラウマそのもの

というのがあの「なにか」なのかなと思います。

何度かサニーくんが「落ち着く」や「集中する」のスキルを使用することで
「なにか」が消え去る場面があるので
個人的には「なにか」は本当の幽霊などではなく
サニーくんがトラウマの末に見るようになってしまった幻覚なのではないか
と思っています。


さらに言うと、この「なにか」はサニーくんだけでなく
バジルくんにも見えているようでした。

ストーリー終盤で、
サニーくんだけでなくバジルくんもマリちゃんの死について真相を知っていることがわかりますし、
バジルくんもサニーくんと同じように過去のトラウマに追い詰められていて
似たような幻覚が見えているのではないか
と思っています。

特にバジルくんは、終盤辺りで何度もサニーくんに謝っていたり
何か罪悪感を感じているような場面が多々あるので

おそらくマリちゃんの死体を首吊り自殺に偽装しようと言い出したのはサニーくんではなくバジルくんであり、
バジルくん自身もそのことについて自分を責めているのではないかなと思います。

2 ブラックスペースとはなんだったのか。


これも1と似たような考え方でいくと自然な結論かなと思うのですが、

ブラックスペースはサニーくんの思い出したくないトラウマや、
向き合いたくない現実が夢世界の心の奥底に封印されている場所

なのではないかと思います。

先ほども述べた通りOMORIは主人公のサニーくんが現実逃避して夢の世界に引きこもるという話だと思うのですが、
現実逃避している夢の世界にはその「苦しい現実」を排除しておかないといけないわけで
そういうものが封印されている場所なんじゃないかなということです。

夢世界のNPCの中に、
夢見人の中の闇がどんどん大きくなっていってるみたいなことを言ってるやつが何人かいますよね。

その「闇」が先ほど説明したトラウマで、
いくら現実逃避してもそのトラウマが消え去るわけでは無く、
とうとう耐え切れなくなり自殺してしまう
…というのが自殺エンドやバッドエンドなのかなと思うと筋が通るかなと思います。

3 なぜバジルくんだけ行方不明になってしまうのか。


これも2に続いて考えると自然にこうかなと思ったのですが、

夢世界でバジルくんは行方不明になる直前になにやら写真を見て恐ろしい表情になっていましたよね。
そして結果的にはバジルくんはブラックスペースで見つかります。

なのでつまりは、
夢世界のバジルくんはサニーくんのトラウマを知ってしまった(思い出してしまった)ので、
トラウマを連想させるものを封印している空間であるブラックスペースに封印されてしまった

のではないかなと思います。

更にもう一歩踏み込んだ考察をしてみると、
オモリくんの前に何度か現れる謎の人影(知らない人)も
バジルくんだったのではないかなと思います。

あの人影はなんどかオモリくんたちの前に現れますが、
たいていいつもブラックスペースに似通ったようなトラウマや
現実世界の記憶が封印されている場所にオモリくんを導いていますよね。

そして最終的にはあの人影の後を追ってオモリくんがブラックスペースに辿り着いてしまう。

つまりはあの人影は、
ブラックスペースで助けを求めていたバジルくんの分身
もしくはサニーくんの中の「友達のバジルくんを助けたい」という良心が生み出した夢世界のキャラクターなのではないかと思います。

実際、オモリルートではブラックスペースに閉じ込められていたバジルくんを助け出すシーンがありますよね。

グッドエンドのラストでも、
あの人影がバジルくんの病室へ導いてくれるシーンがあるので
バジルくんの分身のような存在と考えると腑に落ちるのかなと思います。



4 「OMORI」とはどういう意味なのか。


これは表面的な回答としては、ピアノのブランド名かなにかなのだと思います。

夢世界のキャラクターやものは
現実世界でサニーくんが見聞きしたものが元ネタになっていることが多いですが、



現実世界で「OMORI」という文字が見つけられるのは
マリちゃんのピアノを調べたときと、
教会に置いてあるグランドピアノを調べたときだけなので(たぶん)

簡潔に言ってしまうと単にピアノのブランド名か、メーカー名か、
そういう名前だと思います。


ではここでももう一歩踏み込んで考察してみることにして、
サニーくんの夢世界の名前はなぜピアノの名前なのでしょう

これは単に私の感じたことで根拠などはあまりないのですが、
ブラックスぺ―スとホワイトスペースのように、
このゲームでは「黒と白の対比」がよく使われると思います。

それは現実と向き合わずに過去のトラウマから逃げ続ける自分(黒)と、
現実と向き合い過去のトラウマを乗り越えようとする自分(白)の対比

なのではないかと思います。

夢世界でもなんどか「夢見人の魂がふたつに分裂している」みたいな記述があったり、
グッドエンドの最後にサニーくんVSオモリくんがあったりするのも
そういうことなのかなと私は思ってます。
(ここでオモリくんが勝った場合バッドエンドになりますよね。)

この
自分の中の葛藤を黒と白の対比で暗喩している作品の雰囲気と、
ピアノの鍵盤の黒と白を掛けた結果
夢世界の主人公はピアノのブランド名である「オモリ」という名前なのではないか
、と思います。

5 結局あのあと主人公はどうなってしまうのか。


ここは考察というより感想と言うべきかもしれませんが…

OMORIには大きく分けて

病室で(既に真実を知っているバジルくん以外の)みんなに真実を打ち明けるグッドエンド、
トラウマに耐え切れず病室から飛び降りて自殺してしまうバッドエンド、
同じくトラウマに耐え切れずナイフで自殺してしまう自殺エンド、
何事もなく引っ越ししておわる引っ越しエンド

の4つがあるかと思います。
(隠しエンドはここではグッドエンドと大差はないと考えて省略します。)

バッドエンドと自殺エンドは考えるまでもなくサニーくんは自殺してしまうのですが、

グッドエンドはなんかいい雰囲気で終わるので
あの後オーブリーちゃんやヒロくんがサニーくんを許すか許せないかはともかく、
他のエンディングのように死んでしまうのではなく
苦しみも受け入れたうえで生きていくのかな…と思います。

(私がオーブリーちゃんだったらあのあとサニーくんの顔面をビンタしているような気がしますが…。)

引っ越しエンドははっきりとあのあとどうなったか描写されている訳ではないですが、
エンドロール中に救急車のサイレンのような音が鳴り響いていることや
「なにか」が最後までサニーくんについてきていることから考えるに
おそらく引っ越ししたところでトラウマがなくなるわけでもなく
結局は自殺してしまうのかな…と思います。

オーブリーちゃんやケルくん、ヒロくんにとっては
姉に続いて弟も突然自殺したことを知ると困惑するでしょうし
ひとりだけ真実を知ったまま取り残されるバジルくんはどうなってしまうのかと想像すると少し悲しいですね…。

バジルくんも「なにか」に取りつかれていて追い詰められていたようなので
次はバジルくんも後を追ってしまうのでは…と思ってしまいます。



色々書きましたが「OMORI」は色々とあえてぼかして表現しているシーンが多く、
考えれば考えるほど味が出るゲームだな…と思います。

ホラーシーンも初めはなんか不気味だなくらいにしか思いませんでしたが、
色々とわかってしまった後で見ると結構ゾッとしますよね…。

怖いだけでなくあれこれキャラクターの気持ちを考えさせられたり、
何度かプレイしていく中で分かっていくことが増えていったりして
すごく新鮮なゲームだったな…と思います。



おしまい。

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