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補聴器を購入する前に
補聴器を購入される前には、耳鼻科での検査をお勧めいたします
●治療で治るケースもあるから
補聴器販売店では、禁忌八項目というのがあり、
①耳の手術を受けたことがある
②最近3か月以内に耳漏があった
③最近2か月以内に聴力が低下した
④最近1か月以内に急に耳鳴りが大きくなった
⑤外耳道に痛み、または痒みがある
⑥耳垢が多く溜まっている
⑦聴力測定の結果、平均聴力に左右差が25dB以上ある
⑧聴力測定の結果、500、1000、2000Hzの聴力に20dB以上の気骨導差がある
これに該当する場合は、まず耳鼻科で見ていただく事をお勧めしています
●平均聴力が70db以上や最高語音明瞭度が50%以下の場合は障害手帳が取得でき、補助があるから
障害者総合支援法による補装具費支給制度があります
詳しくは、
をご覧ください
補聴器販売店でご説明を受ける事もできます
●平成30年から「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」を活用することで、医療費控除の対象となるから
詳細は以下をご覧ください
https://www.jibika.or.jp/archive/members/iinkaikara/fukusi_koujyo.html
一人で行かず、ご家族様などの同伴をお勧めいたします
難聴や補聴器に関しては分かりづらい事が沢山ありますので、一人で行かずに、ご家族様などと一緒に説明を聞いてもらうようにしましょう
特に耳鼻科で補聴器の試聴まで行う場合は、疲労で注意力が落ちますので、
しっかりと聞いてもらう必要があります
●耳鼻科での説明をしっかりと聞きましょう
![](https://assets.st-note.com/img/1720673044830-MHAzy83zBs.png?width=1200)
https://note.com/yumi_pumi/n/n0ed04fc992dd
当たり前に聞こえますが、耳鼻科での検査内容を確認しましょう
①聴力検査図をもらいましょう
オージオグラムという図があります
(縦軸が音の大きさで下に行くほど聞こえづらい、横軸が音の高さで右に行くほど高い音になる)
〇でつないだ線と×でつないだ線が引いてあります
〇が右耳、×が左耳のきこえになります
線より上が聞こえていない部分、線から下が聞こえている部分になります
上図の黄色い所が日本語の会話音です
線がこの上にあると普通の大きさの声で出した時の言葉が聞こえている、下だと言葉が聞き取りにくいということになります
平均聴力で判断する先生もいらっしゃいますが、日本の平均聴力の計算方法では4000Hzの部分は入りません
ふ・さ・すなどの言葉の音は考慮されていません
②最高語音明瞭度検査を必ず受けましょう
ヘッドフォンで音の大きさを変えていき、右耳・左耳がどのくらい言葉を聞き取り能力があるかを検査します
聴力はそんなに悪くなくても、言葉の聞き取りが落ちているケースが見られます
聴力と言葉の聞き取り能力は一致しないという研究結果が出ています
これをせずに、聴力だけで補聴器がいる・いらないを判断しているケースも見かけますが、言葉が聞き取り能力が分からないと、補聴器の要・不要の判断が出来ないはずですし、装用すべき耳が右か左かを判定することも出来ません(本来は両耳装用がベストですが)
実際に補聴器を装用した際に、どのくらい聞こえるようになるか、効果を判断する基準にもなります
耳鼻科によって、方針が違う
耳鼻科によっては主に
①耳鼻科独自で補聴器を提供している
②耳鼻科に指定業者がありその後の調整等も耳鼻科で行う
(補聴器販売店でその後のメンテナンス等を行う場合もあり)
③紹介状などで補聴器販売店に誘導
補聴器は通常3か月程度かけて音量の調整を繰り返し、その後は3か月毎を目安にメンテナンスを行う必要があります
耳鼻科に通う場合は毎回Drのチェックが入るので、安心ですが費用が掛かります
メンテナンスのために耳鼻科に通うのが面倒になる方もいらっしゃるようです
購入される前に確認をしましょう
補聴器は販売するところ、担当によって測定方法や取り扱いメーカーが違う
正直なところ、ここが一番のネックです
測定方法
一応「補聴器適合検査の指針」というものがありますが、どこまでやっているかが違います
最低限行うべきことは、
(病院では検査、補聴器販売店では測定と呼びます、ここでは測定で統一)
基準を満たした防音室のヘッドフォンで
①聴力測定(気導・骨導)
②最高語音明瞭度測定(音の大きさを変えていき、聞き取りの能力の最高値を調べる)
を行い、
防音室のスピーカーで補聴器装用時の効果を測定します
③補聴器装用閾値測定(どの位小さな音が聞こえるか)
④補聴器装用弁別測定(音の大きさを変えていき、言葉の聞き取り具合を調べる)
を行います
これらをトータルに見て適合を測ります
その他にも当店では環境負荷測定、実耳測定、質問紙による総合評価等を行っています
取り扱いブランド
補聴器はブランドによって聞こえが全然違いますが、販売するところや販売員によって販売する補聴器が変わります
中には適合しない補聴器を販売しているケースもありますが、今回は除外します
補聴器販売店ではブランド直営店も多数ありますので、基本的にそのブランド以外の補聴器が販売できないorほとんど販売できない場合があります
その他の販売店でも仕入れが安く、利幅が大きいブランドを勧める販売店もあります
以前は私もブランド直営店にいましたので、他ブランドが向いているのに仕方なく販売したケースも多々ありました
伝音難聴向きブランド、感音難聴向きブランド、混合性難聴など総合的に対応できるブランドがあります
360度自然な聞き取りや、外部機器などが優れている、雑音制御やハウリングに強い・弱い、低音・高音が出ない、故障が多いなど様々な特徴があります
価格や形状によってブランドを変える場合もありますので、非常に難しい部分になります
本来は病院と同様、セカンドオピニオンをもって判断すべきところだと思います
かなり長くなってしまいましたし、途中で集中力が切れてしまったので、またあとから修正するかもしれません
少しでも難聴の方のお役に立てば何よりです
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