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具体に迫ること

様々な企業の業績改善のお手伝いをしていると気づくことがあります

その気づきを土台として、弊社アプローチとして、3つの変化を起こすことを大切にしています

  1. 見える化

  2. やる気化

  3. 為せる化

この各詳細については、また別途書き起こしたいと思いますが、
3つに共通しているその本質とは、

「具体的」に考える、観察する、理解する、行動するということです

何しろ、「具体的に」です

決算書をみれば業績改善できるのか?と言えば、それは多くの行動結果が、数字として表現されており、一年間の合計でしかないため、
これは「具体的」とは考えません

製造現場において、「生産性の改善だ!」と号令を出している場合、これも何の改善をするのか?そもそも生産性とは何のことか?
「具体的」とは言えないため、改善しようがないです

よく例にも出しますが、「在庫」も同様です
在庫推移や回転率を見て良し悪しを評価しても意味がないです
というのも、在庫が全くない製品があり日々残業してまで製造している場合と、

そこまで売れないが少数だけつくるのは手間なのでロット大きく製造して在庫が余っているという場合が混合して、全体としての在庫推移や回転率を見ても、実態は何も捉えておらず、改善行動のしようが無いからです

小売業でも多店舗展開されているケースも、店舗毎にお客様は当然違えば、売れている商品や価格帯が違うことなど多々あります
具体的に現地・現物・現実を見れば、具体的な改善策は見えます

製品別の採算把握も同様です。これもその本当のところは「具体に迫る」ということでもあります
全体で儲かっている、儲かっていない、では改善のしようがありません
この製品で、この工程で、この○○で、というように、何しろ、具体的にイメージできるぐらいの粒度感にならないと、改善行動ができないです

全体像の把握で、分かった気にならないこと

多くの場合、全体像を捉えるため、カテゴリ分け、合計、累計、比率、平均などをみて把握しますが、これ自体は悪いわけではないのですが、
あくまで、「全体像の理解」という意識が大切だと考えます
全体像は所詮全体像で、それで分かった気になるのが一番怖いことです

よく例にも出ていますが、平均値など、その最たる例で、2と6と9の3つの数字があったときに、平均を取れば17÷3≒5.7ですが、5.7という実態は存在しないわけです(あるのは2,6,9だけ)

比率も危険ですね、売上高比率や昨対比率など、ビジネスには多くの比率が出てきますが、これも分かった気にさせますので、
比率で全体像を理解したら、具体的な数字を見て、その積み上がりの1つ1つを見て理解するという努力が大切と考えています

実態があるところに対して、具体的な取り組み、具体的な行動を仕掛けることができます

つまり、「全体像の把握」をしたら、そこで終わりではなく、「具体像の理解」までやらないと意味がないということです

見える化、やる気化、為せる化というアプローチは、全て、「具体に迫る」取り組みを、事業運営の視点、組織運営の視点から迫るものです

事業の実情を具体的に迫る
働く一人ひとりの具体的な想いに向き合う
為すべき行動を具体的につくり込む

全て具体的にやるだけです

多くの場合、具体的に迫るのは手間がかかると思われます。確かに手間はかかりますが、それでも、具体的に見ずして、具体的な行動に繋がるわけがありません
そこに手を惜しむようでは、具体的な成果は得られないと思います

具体的に迫るのは実は簡単

現地・現物・現実で、要は実際に観察してみればよくわかります
例えば、生産の流れも、どこから仕入、どこに置かれ、誰が持っていき、誰が、いつ、どのように生産作業をして、次の工程にはどういくのか、最終的にどこに保管され、どう出荷されていくのか?
追っていけば、具体的な改善余地が見えてくると思います

実態の思い込みは勿体無い

具体に迫ろうとすると、「内情はよく知っている」と言われることがあり、実際に蓋をあけてみると、思い込みのケースが多々あります

改めて、具体に迫ると、気づいていないことに気づけます
そこに、活路があります

普段から申し上げていることではありますが、
業績改善の本質は「具体」であり、「神は細部に宿る」わけであり、
無いと思うところにこそ活路は在る、のが実際ではないでしょうか

そして、それは大概、社内に眠っていることが多いです
いきなり飛び地の難易度が高い取り組みの前に、
地に足付けて、改めて足元をよくよく見てみると、活路だらけ、ということは多くあります



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