【世界初】デンマークが牛への課税を導入⁉️ メタン排出削減になるか

ヨーロッパ北部に位置するデンマーク🇩🇰は、面積が九州ほどの比較的小さな国。ヨーロッパでも有数の酪農国家として有名でもあります。

出典:旅行のとも

そんなデンマーク政府が2024年6月に決定したのが、
牛や豚などの家畜から出るゲップなど温室効果ガスに対して「炭素税」を導入すること。
2030年から牛1頭あたり年間15,000円〜18,000円を課税するという内容で、家畜に対して課税するのは世界初の法令です・・・!

というのもデンマークでは、
2030年までに温室効果ガス排出量を1990年比で70%削減する目標を掲げています。
この試みもカーボンニュートラルの実現のため、施行されることとなりました。

牛や豚が地球に与える影響はどのくらい?

デンマーク国内で排出されるメタンガスのうち、32%は家畜によるもので、なんとその9割以上が牛のゲップが原因なんです・・・!

出典:中日新聞

さらに、メタンは二酸化炭素に比べて温室効果が約25倍も強いガスであることから、牛のげっぷから排出されるメタンは気候変動に大きな影響を与えていると言えます。

このような背景から、牛のげっぷに含まれるメタンの排出を抑えることが、
地球温暖化対策の一環として重要視されているんです。

牛から排出されるメタンガスそのものを減らそうという動きも

メタンガスそのものを減らす研究も進んでいます。

例をあげると、オーストラリアで行われた研究では、
カギケノリという海藻を小さく切り刻み、牛に与える餌の0.2%分を混ぜることで、ゲップによるメタン排出量を85%カットできるということがわかりました。

さらに北海道大学で行われた研究でわかったのは、
カシューナッツの殻を破砕・圧搾することで得られる「カシューナッツ殻液」を飼料の原料と混合成型することで、
牛からのメタン生成を平均20~30%低減させられるという結果が出ました。

そのほかにも世界各国で、家畜から排出されるメタンガスの削減に向け、
研究が進んでいます。

農家からは批判も集まっている

法令が決まると、デンマークの酪農農家からは批判が集まっているのも現状です。
実はデンマークと同様に、家畜に課税する試みはニュージーランドでもありました。

ニュージーランドでは、牛のげっぷに含まれる温室効果ガスに対して「げっぷ税」と呼ばれる課税を2025年に施行予定でしたが、
農家からの激しい反発と政権交代が重なり取りやめとなりました​​​​。
ニュージーランドの事例は、デンマークにとって重要な教訓となるはずです。

このようなデンマークの事例のように、今後も環境保護のための法律などが増えることが予想されますね!

太陽光発電投資のSOLSEL(ソルセル)では、太陽光に関する情報はもちろん、それ以外にも再エネやSDGsに関する情報をお届けしています♫

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?