『資本論』 第4回 貨幣から資本への転化

1.資本の一般的定式
単なる貨幣と資本としての貨幣がどのように区別されるのか?
・単なる貨幣としての流通形態(商品の流通形態)   

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・資本としての貨幣の流通形態  

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循環の終点たる貨幣はそのまま直ちに順次循環の始点となる
資本は過程それ自体を自己目的とする
 資本の運動の意識的担当者である資本家は、人格化された資本かつ意志と意思を付与された資本、そして絶えずくりかえし貨幣を流通にゆだねる合理的な貨幣蓄蔵者

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2.資本の一般定式の矛盾
非等価交換でも剰余価値は生まれない

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流通では、一方が高く売ると、相手は高く買わされたことになり、何ら価値増殖はない。よって資本は流通の中で発生しなければならないし、発生してはならないとの矛盾である。

3.労働力の購買と販売
流通過程では価値は増えない
 商品流通は等価交換(抽象的人間労働)を原則とするから剰余価値発生は等価交換の原則から明らかにされねばならない
 生産過程を含めた商品の消費過程から、すなわち産業資本主義の生産過程でみつける
労働力
 ●使用価値そのものが価値の源泉       
 ●現実的消費が労働の対象化であり価値の創造
資本家(貨幣蓄蔵者)が貨幣を資本に転化しうるためには労働力を商品として購買できる→ ●二重な意味での自由な労働者が労働市場に現れている。
・自由な意味での人格としての自分の労働力として自分の商品として処分する自由
・売るべき他の商品を持たず、自分の労働力の実現に必要な一切 の物象(生産手段及び生活手段)から引き離されているという自由
労働力の価値とは
労働力の所有者である労働者の維持・再生産するのに必要な生活手段の価値
①労働者個人をその正常な生活状態で維持する部分
②労働者家族の維持に必要な部分
 労働者階級の必要量の維持確保
③労働者が熟練や技術を身につけるのに必要な部分
労働力の消費過程は、同時に商品及び剰余価値の生産過程である
労働力という特殊商品が剰余価値を生むこと ●印   

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