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いじめ、人間不信、靭帯断裂・・・。数々の苦難を「徹底力」で乗り越えてきたともひろ

こんにちは!KAMIKITA HOUSE住民のコージー(@koji__O)です。

KAMIKITA HOUSEに暮らす個性豊かなメンバーの魅力を伝える住人インタビュー。第8回は大学生のともひろさん(20)にお話を伺いました。ぜひ最後までお楽しみください。

ともひろ(20)
明治大学3年生。千葉県船橋市出身。明大生向けのウェブメディアを立ち上げ、運営している。趣味は銭湯めぐり、ラグビー観戦、街歩き。

憧れのブロガーの一言で「明大メディア」の運営を開始

ーーカミキタハウスに来たきっかけは何ですか?

「明大メディア」という明治大学生向けのメディアを運営しているんですけど、そこで学生寮を紹介したくて色々探してたんです。それでたまたまカミキタハウスを見つけて。自分で住みつつ良さをメディアで発信していけたらいいなと思って、引っ越しました。

ーー実際に住んでみて、どうですか?

大学生は授業とサークルで完結しちゃう人が多いと思うんです。カミキタハウスには、フリーランスとか起業家とか自分の理解できないレベルのことをやってる人たちと接するチャンスがあるので、すごくおすすめですね。あと純粋にみんな優しいので、1年生でも入りやすいと思います。学外の第3の居場所って感じです。

ーー「明大メディア」ではどんなことをやっているんですか?

大学からのお知らせを噛み砕いて分かりやすく学生向けに伝えています。TwitterとInstagramで情報を流していて、Twitterのフォロワーは6500人くらいです。特に新入生が入るタイミングでフォロワーが一気に増えるので、新歓の時期はひたすらツイートしています。

ーー頻繁に情報更新していますよね。運営は何人でやってるんですか?

たまに手伝ってもらうことはあるんですけど、95%くらいは1人でやってきました。始めたのが1年の冬なので、かれこれ1年半ほどやってますね。

ーー1人でやってるんですか?すごい!始めたきっかけは?

もともと僕は「意識高い系中島」というブロガーのファンでした。文才があって、情報発信が上手な人だったので、ずっと追いかけていたんです。中島さんみたいになりたかったんですけど、自分は全然文才ないので無理かなと思ってました。大学1年の時に行ったオフ会で、中島さんから「明治大学の情報を流す学生向けのメディアを作ってみたら?」と切り口を与えてもらったんです。それをきっかけに明大メディアを始めました。

ーー憧れのブロガーの一言がきっかけになったんですね。

そうですね。オフ会は何度か行かせてもらったんですけど、最初に行ったのは大学の入学式の日で、スーツでオフ会に行ったことをよく覚えています(笑)。初めて会ったらイケメンで背高くてマッチョで、めっちゃかっこよかったです。

ーー「意識高い系中島」さんにはいつから憧れているんですか?

高校2年くらいから知ってました。で、大学受験終わった翌日にブログ作って、中島さんをマネして読んだ本の感想とかを100記事くらい書きまくりました。もともとは中学3年の頃、ブロガーの存在を知ったんです。イケハヤさんとかはあちゅうさんとか八木仁平さんとかのブログを見ていてかっこいいなと思って、僕もブログを書いてました。そこから「意識高い系中島」さんを知ったという流れですね。

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付属校で推薦もらうも「何かを変えないといけない」と大学受験を決意

ーー中学生でイケハヤさんなどのブロガーを知ったのはどういうきっかけだったんですか?

小学4年生の時にいじめられていたんです。それで、いじめが怖くなって図書館に引きこもるようになったんです。いじめの体験記に始まり、かいけつゾロリとか小説とか色々読むようになりました。中学くらいからはネット上の文章も読むようになって、ブロガーに行きつきましたね。

ーーいじめの経験で活字が好きになったんですね。

好きというよりは、それしかなかったという方が正しいですかね。学校で友達としゃべらずに時間をつぶそうと思って、ひたすら文章を追ってたら楽しくなってきたって感じです。今、明大メディアで情報発信してるのは、もとをたどると本が好きというところから来ています。文章を読んでたらとりあえず苦しくない、現実から逃れられるみたいな。そこからブログを作って書くようになりました。

ーーいじめの経験が読書、ブログ、そして今のメディア運営の活動にもつながってるんですね。苦しかった経験があったからこそ今がある。

ただ、そうやって正当化するのもちょっと違うなと思うんです。例えば「浪人したから今の自分がある」みたいな意見あるじゃないですか。それを否定するわけではないですが、「浪人せずに第一志望の大学に行けたらそれでよくね?」って思うんですよ。僕もいじめられずにすんだなら絶対にその方がよかった。でもいじめられた方のルートを正解にするしかなかった。それでベストを尽くしたという感じですね。だからいじめられてよかったとは思わないです。文化祭を楽しんだり、友達をちゃんと作ったりするルートががよかったですよ。図書館にこもってるせいで逃しちゃった経験も結構あるので、もったいないことをしたとは思ってます。

ーー中学校生活はどうだったんですか?

中学ではいじめは全くなかったです。ラグビー部に入って、部活はすごく楽しかった。めっちゃ同期仲良くて順調で。でもやっぱりいじめの後遺症というか人間に対する根本的な不信感みたいなのが残っていたんです。練習中のコミュニケーションは普通にできるのに、部活終わりにみんなで一緒に帰るのが怖くてできなかったんですよ。だからひとりで勉強してから帰ってました。

ーーラグビーは楽しかったんですよね?

中高一貫校で、ずっとラグビーやってました。印象的だったのは中3の最後の試合。自分が最後、決勝点を決めて感動的な逆転勝ちしたんです。みんなと一緒に1つの目標に向かうこと、人から信頼されることの楽しさを実感しました。そのあたりから徐々に人間不信が改善していきました。

ーー付属校だったのに、大学はあえて受験をしたんですよね。

高3の4月にラグビーで大怪我をしたんです。練習試合で右膝の前十字靭帯を断裂しちゃって。それで、手術室で天井を見つめながら思ったんです。中高とラグビーをずっと頑張ってきたけど大怪我して、治るのは早くても半年後。高校生活はあと1年。図書館にこもってばかりで友達はいない。結構詰んでるなと(笑)。将来の展望が全く見えなかったんです。このまま大学進学してまた図書館に引きこもるのかと。いい加減、図書館を出ないといけないと思ったんです。絶対に何かを変えなきゃいけない。そこで大学受験を決意しました。

ーー周りに受験生が少ない中で、大学受験するのは大変そうです。

きつかったですね。半分は内部進学で、25%は推薦で決まるので、受験するのは4分の1くらいです。食堂で勉強してると、周りはウイイレとかやってて「ウォー」って盛り上がってるんですよ。そんな中、自分は一人で食堂の隅でギプスつけながら単語帳をめくっているんです(笑)。この経験を絶対に生かさないといけないなと思って必死で勉強しました。第一志望は早稲田だったんですけど、スタートが遅かったので日本史が間に合いませんでした。でも現役で明治に行けたのはよかったです。

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1日6食、週6ジムで筋トレに熱中するも「筋トレで人生は変わらない」

ーー大学進学後も色んなことに挑戦したんですよね。

推薦を蹴ってまで受験して来たので、一通り意識高いことはやりましたね(笑)。ボディビルコンテストに出たり、プログラミングやったり、短編ドラマを作ったり、学内留学をやってみたり。

ーーボディビルコンテストに出たんですか?

大学1年生の秋に出たんですけど、圧倒的大差で負けました(笑)。明らかに僕だけがガリガリでしたね。それが悔しくて、そこから筋トレを頑張って、1年の春休みは2ヶ月間、週6回ジムに通ってました。フィジークやボディビルで活躍されている方に直接会いに行って、フォームを教えてもらったりもしましたね。

ーーすごい行動力ですね。食事も気を付けていましたか?

1日6食です。家族に迷惑はかけられないなと思って、自分専用の10合炊きの炊飯器を買って、全部、自分で作ってました。10合炊きの炊飯器に鶏むね肉とわかめとトマトをぶち込んでみたいな。「何やってんの?」って親には引かれましたね(笑)

ーーすさまじいですね(笑)。成果は?

2年の夏にベンチプレスを100キロ上げて、デッドリフトも150キロ引けるようになりました。でもそこで気づいたんです。何も変わらないなって。ベンチ100キロ上げたら何か変わるだろうと思ってたんですけど、変わらなかったんですよ。図書館にこもっている自分と結局は同じだなと。

ーー筋トレで人生は変わらなかった。

自信は多少つくと思います。でも根源的に人間は変わらないし、周りが変わるわけじゃないんですよね。そこで筋トレの限界が見えちゃったというか。筋トレ自体を楽しめる人はいいんですけど、僕は特別そういうわけではないので。ベンチ100キロ上げても何も変わらないんだと思って、ジムをすぱっとやめました。そしたら、あっという間に体重10キロ落ちました。

ーーどうすれば人生は変わるんでしょうか?

やっぱり誰かを巻き込んで、人の役に立つことをしたいと思いました。色んな人と接点を持つことで、自分の個性が分かってきて、自分の役割が見つかって、人生が楽しくなっていくんだろうなと。もっと人から感謝される活動をしないとと思って、その頃始めていた明大メディアの活動に力を入れるようになったんです。自分としてはうまくやれてるかなと思います。

【取材後記】
取材後、LINEが届いた。「思ったまま話しすぎて、全然論理的じゃなかったので反省してます(笑)。やり直し全然やるので、必要だったら言ってください」。思わずニヤリと笑った。普段は冷静に理路整然と話すともひろから、次々と驚くべき発言が飛び出した。それはインタビューの大成功を意味していた。

受験翌日のブログ開設。ブログ100記事、ベンチプレス100キロ。1日6食、週6ジム、10合炊飯器。意識高い系中島さんやボディビル専門家への突撃。数々のエピソードから感じたのは凄まじい「徹底力」だ。やると決めたら、目標に向かって徹底的に努力できる。1時間40分の取材の中で記事化できたのはほんの一部分。それでも辛い経験を糧にして、ストイックに取り組む姿は十分伝えれられたと思う。最後に、大学の先輩として言わせてもらいたい。これからもその徹底力で突き進んでください。転んでも、前へ。

取材:コージー、きどみ
執筆、編集:コージー

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