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ネームのないユニフォーム

ジャイアンツがナイキとのサプライヤー変更で背ネームのないユニフォームを2023年シーズンから着用することになった。MLBでいうヤンキースと同じく背ネームが排除されたデザインは、プロ野球の黎明期、王、長嶋の時代以来になるのではないだろうか。これは1990年代後半からファンに向けてのレプリカユニフォームが販売されてからは背ネームがあって当たり前という常識である。かつて復刻ユニフォームなどでは背ネームがないというのが明確に再現されたユニフォームもあった。例えば北海道日本ハムファイターズが2017年に披露した東映フライヤーズの復刻ユニフォームが記憶に新しい。広島のサマーユニフォームも背ネームがないことで9番を秋山として再利用して着用するファンも多い。また、若干毛色は違うもののベイスターズの70周年記念ユニフォームも背ネームが全員YOKOHAMAとなった。

個人は球団の存在を越えることはない

個人は球団を越えることはない。これはヤンキースが背ネームがない理由である。ジャイアンツもそのような思惑もあるのだろうか。2021,2022年と奮わなかった成績を考えるとジャイアンツとしてはV9時代の回顧で強いジャイアンツの復活に想いを馳せたことの方が大きいだろう。もしくは、新しさとメジャーリーグへの羨望を求めた球団の深い考えのない選択の可能性もあるが、その線はないことを願おう。この背ネームのないユニフォームが日本のマーケットに果たしてマッチするのだろうか。

どうなるレプリカユニフォーム

今回、選手着用ユニフォームは背ネームが排除される。そしてまだビジターユニフォームは発表されていない。ユニフォームに背ネームがないのはプロ野球ファンからしたら残念なことではないだろうか。ジャイアンツはただでさえ背番号変更が多く、背番号が個人と結びついていない。背番号変更が多いため逆にいうと開き直りとも取れるが、球場で周りに誰のユニフォームを着ているファンがいるのかは誰しもがチェックしたことがあるだろう。珍しいユニフォームを着ているとおっ!と思ってしまう。そんな体験が減ってしまうのは寂しい。
しかし、まだ一部の可能性だがレプリカユニフォームには背ネームを残すという選択だ。MLBでもヤンキースのレプリカユニフォームには背ネームが入っているものも販売されている。日本のマーケットに合わせるなら背ネームはありのものも用意すべきだろう。そして、オーセンティックのものには背ネームはなしとすれば、背ネームがないオーセンティックのユニフォームの価値も高まる。もし仮に背ネームのないレプリカの場合、買い替え需要が減ってしまい、将来的な収入という面で考えるとどうなるだろうか。レプリカユニフォームの中古市場でもネームがないユニフォームは永久欠番にならない限り価値が出にくくなっている傾向がある。今では手に入らないユニフォームであっても背ネームがないと誰のものか判断付きづらいのだろう。集める側としては高くならないので助かるのだが。

ナイキに期待する声

今回、ジャイアンツがナイキと契約したことは大きなニュースとなっており、期待の声が大きいと感じる。ナイキだから買いたいという声も見受けられる。ナイキとジャイアンツがどう判断を下すのかレプリカユニフォームのネームには注目したいところである。

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