【ショートショート】神様はお客様です
私は目の前の神様を必死でとめた。
「だぁめですってば!この間も貴重な本が1冊燃えたんですよ!」
すんでのところで、背表紙を抑えると神様は「あっ」と言って手の炎を引っ込めた。
「自分から炎が出てること忘れないでください!これ言うの10回目くらいですよ!そのうち、うちの店全部燃えちゃいます...!」
涙目でそう訴えると、その神様はみるみる縮こまり、しゅんとした。
「ごめんなさい…自分から炎が出ることついついわすれちゃって...。」
この見るからに肩を落としてしゅんとし