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みにくいアヒルの子


白鳥が出てくるお話と言えば、「みにくいアヒルの子」というアンデルセン童話が有名です。ストーリーを簡単に追えば、イジメられていた子が最後は自分が憧れていた白鳥一族だった事が分かり、迎えられて良かったね、というお話なのですが、深読みすると物語には様々な意味が含まれているのかもしれない、と思います。

作者であるハンス・クリスチャン・アンデルセンは、大変貧乏な家に生まれました。一家は馬屋を改造したアパートに住み、精神病を患った祖父、病的な虚言癖を持つ祖母、内閉性の靴修理職人である父親、後にアルコール中毒になる母親、といった家庭環境だったと言います。しかし、この貧困生活の中から、アンデルセンの空想力、ストーリーを紡ぎだす力が生まれたとも言えます。空想の世界に身を置かなくては生きていけないほど辛かったから、というのがその理由です。

「みにくいアヒルの子」に出てくる主人公は、周囲からイジメられて、最後には母親から、「お前は生まれてこなければ良かったのに」と言われます。そして家を飛び出した後も、行く先々で他の動物や人間に虐げられ、最後に、自分を殺してもらおうと、美しい白鳥の住んでいる水辺に向かうのです。

アンデルセンは、このみにくいアヒルの子を、貧乏のどん底だった境遇から、最後は貴族社会に迎えられて裕福となった自分に重ねていたのだと思います。そう考えると、一つの寓話にも深くて重い背景があるんだな、と思い至ります。

・・・そして、白鳥のアクセサリーを身に着けた際には、こんなお話にも、想いを巡らせてみて下さいね(と無理やり落ちをつけるのであった)。

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