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みどりのゆび

植物を上手に育てる人を表現する「green finger」という言葉がありますが、私は心に思っていると家の周りにその植物が生えてくる、ということがよくあります。大抵は雑草と呼ばれる小さな野草ですが、以前『百合』というタイトルにも書きましたが、百合が生えてきたこともあります。道を歩いていて目について、家の周りにあれば良いのにと思うと、翌年のこともありますが数年以内に生えてくるのです。数年かかるなんて遅いでしょうか?

今までにネジバナ、タンポポ、ヒナゲシ、ハコベ、ツタバウンラン、オキザリス、など色々な植物が出現しました。どれも、家の周りにはなかったのです。道を歩いていて見た植物たちなので、靴に種がついてきたのかもしれません。シロタンポポだけは道端の種を採取してきて蒔きました。でもなかなか出現してはくれませんでした。野草は気に入らない場所には育たないそうです。今は気に入ってくれたのか大株に育っています。

ある時、突然バラを育てたくなったことがあります。全くの初心者だった割には十年以上立派な花を咲かせることが出来ました。でも数年前に株が衰退したように見え、ダメかもしれないと思った頃、バラを植えていた大きな植木鉢の後ろから野バラが育ってきたのです。バラは野バラに挿し芽をして株を作るので、その台木が育ったのかもしれないとも思いましたが、植木鉢とは別のところから伸びています。そしてその野バラが花をつける頃、ゴージャスな大輪を咲かせていたバラは枯れてしまいました。二種類育てていたのですが、ほぼ同時に枯れてしまったのです。準備した替わりのように一重の可憐な野バラが咲くようになりました。そのバラは今年も蕾をつけています。植物は長年いて衰退してくると、こぼれ種が育つことがよくあるので、意識を持っているようだと常々思っていましたが、姿を変えて存続するとは驚きでした。

「姿を変えて」で思い出したのですが、センニチコウという花を育てていた時、花が終わっても枯れなかったのでそのまま育てていたら、何故かワスレナグサになったことがあります!その時、ワスレナグサを欲しいと思っていたのでまた「出現した」と思ったのですが、いくらなんでも植物が変身、はちょっと信じ難いものがありました。でも…本当なのです。証拠はありませんが。変身したワスレナグサは花が終わると無事に枯れたのですが、翌年くらいから、ワスレナグサの花が極小になったようなキュウリグサという植物が家の周りに生えるようになりました。それまで存在も知らなかった花です。出現したときに調べて知ったのです。この子も毎年元気に繁茂します。花が小さすぎて遠目からは全くワスレナグサには見えませんが、とても可愛い花です。

今年はやけにハコベが繁茂しています。ハコベは、以前車道で弱っていたセキセイインコを車から降りて保護したことがあって、その時にインコにあげたいので家の周りにあると良いなと思っていたら生えてきたのです。ハコベはインコの大好物だったので茂る暇がなくて、直にいなくなってしまいました。それが今年急に茂っているということは、また近々インコを保護したりするのでしょうか。そういえば、家の周りに繁茂する植物はその家の人に必要だから…と読んだことがあります。ハコベの薬効を調べてみると、歯磨き剤になるようです。歯磨き粉に含まれる「フッ素には要注意」という念押しでしょうか。ちなみにフッ素が含まれる歯磨き粉は使用していません。

少し前のことです。今年は急にチューリップが欲しくなったのですが、球根から育てれば良かったなどと思って苗を買うのをあきらめていました。そうしたら、なんと近くの公園の売店でお菓子を買うと、「このお菓子を買ったお客様にはチューリップの苗をプレゼントしています」と言うので、『ピンクフリル』と書いてある乙女っぽい苗を貰いました。この公園は桜が素晴らしいのですが、その売店前にはチューリップをふんだんに使った美しい花壇があります。こんなふうに欲しい植物がやってくることもあるのだと愉快になりました。

家族に苛立って公園に行って、気が晴れたから家族と食べるお菓子を買ったら花を貰うなんて、まるで波動調整に成功したご褒美のようです。自分の心持ちで外側に現れてくるものは変わります。全ては自分次第なのです。ということは、未来は楽しみですね。

では、また。ごきげんよう。

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