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「紙おむつから、紙おむつへ」のリサイクル!ユニ・チャーム「RefF(リーフ)プロジェクト」公式note、はじまります

はじめまして! ユニ・チャーム「RefFプロジェクト」です。

みなさんは、ユニ・チャームの製品を手に取っていただいたことはありますでしょうか?(あるととっても嬉しいです!)

赤ちゃんのための紙おむつ。女性のための生理用品。大人のための排泄ケア用品。家族の一員である、ペットのためのフードやトイレなどなど。
ユニ・チャームでは、私たちの毎日の生活の中で、健康に関わる、さまざまな衛生用品を取り扱っています。

使い捨てでいいの?紙おむつの未来

そして、みなさんご存知の通り、清潔で肌にやさしい、紙おむつなどの衛生用品は、多くの方々の生活に欠かせない必需品です。

ただ、私は紙おむつの流通や営業を通して、さまざまなお客様やパートナー様からお話を伺ったり、製品開発や市場について調べたりしていくうちに、だんだん「このままでいいのかな…?」という漠然とした疑問や不安を持つようになっていきました。

使い捨てだからこそ、衛生的な商品。でも、使い捨てられるということは、そのまま、ごみとして捨てられるということでもあります。

紙おむつを焼却する時に排出される、CO2の量は?
これからの地球環境に与える影響は?
利便性と環境問題の解決は両立する?
これからの地球環境のことを考えたときに、このままで良いのだろうか?
そんなモヤモヤが芽生え始めていきました。

noteで伝えたい想い

日々の業務の中で紙おむつを扱いながら、心の片隅にモヤモヤを抱いていた中、私は、社内で職種を問わずメンバーを募集していた「RefF(リーフ)プロジェクト」の存在を知りました。

それは、消費されない消費財を実現して、‟ごみゼロ“の世界の実現を目指すプロジェクト。

正直、私はこんなプロジェクトがあるということに、とてもびっくりしました。一度使った衛生用品を、再利用できるくらい清潔にできるなんて、想像もつかなかったからです。

でも実現できれば便利さと環境問題の両立が出来るかもしれない。そんな期待をもってこのプロジェクトに参加することに決めました。理想を実現するためには多くの方の協力が必要です。皆さんとおむつの未来を一緒に考えたいという想いから、この公式noteを開設することにしました。

ということで、まずはRefFプロジェクトの概要について詳しくお話させてください!

RefFプロジェクトとは?~消費財ごみゼロの世界を目指して~

RefFプロジェクトはユニ・チャーム社内の有志が主体となった、組織横断型のチームです(RefFとは、Recycle for the Futureを意味する造語です)。

目的は、消費されない消費財を実現して、‟ごみゼロ“の世界の実現を目指すこと。ちなみに水平リサイクルとは、使用済みの製品を原料として同じ種類の製品をもう一度つくるリサイクルのことです。

私たちは、使用済み紙おむつから、紙おむつの原料となる「パルプ」を取り出して、新しい紙おむつを造りなおす技術を研究しています。一度使った紙おむつを、使えるようにきれいにするのは実はかなり難しい技術です。

この取り組みは、会社としても新しいチャレンジであり、商品技術開発を中心に、マーケティング、広報、法務、企画本部など、部署の垣根をこえたメンバーが集まっています。ちなみにプロジェクトのオーナーは社長の高原さんです。

メンバーそれぞれ、活かせるスキルも参加した経緯も違いますが、想いはひとつ。使用済み紙おむつの「水平リサイクル」を実現し、世界をより良いほうへ変えることに、すべての情熱を傾けています。

それは1人の社員の情熱からはじまった

きっかけは、2010年。ある1人の社員の強い想いからはじまりました。ユニ・チャーム社員で、現在はリサイクル事業推進室長の亀田さん。RefFプロジェクトのリーダーです。技術畑を歩いてきた、亀田さんの会社員人生を賭けたその奮闘は、当初、無謀とも言えるものでした。

亀田さんはリサイクル技術の開発をはじめ、社内の上司・部下、他部署の人までこのプロジェクトに巻き込んでいきます。たとえば、使用済み紙おむつを商品化するための、社内の品質保証部との連携。社外では、実証試験を行う自治体との交渉。コロナ禍によるプロジェクトの遅れなど、いくつもの壁にぶつかりながら、このプロジェクトは進んでいきました(亀田さんの奮闘や、実際に販売される商品、プロジェクトの歩みなどについては、後日、別の記事でご紹介しますね)。

紙おむつの未来を切り拓くために~自治体とタッグを組んで~

このリサイクル技術の実現には、自治体での実証実験が必要不可欠。当時のユニ・チャームは、プロジェクトに賛同してくれそうな自治体を探していました。その結果、現在のパートナーであり、全国でも有数のごみ分別を実施している、鹿児島県志布志市の存在を知ることになります(志布志市のごみ分別は、なんと27品目!)。

もともと志布志市は、ごみ焼却施設を持たず、一般廃棄物は隣接する大崎町と共同で埋め立て処分を行っていました。ですが、ごみ分別を行わずに埋め立て処分を続けていると、最終処分場が満杯になってしまうという課題を抱えていました。そのため志布志市は、平成10年からごみの分別回収を開始。その結果、なんと76%の資源化に成功します。一方で、資源化できなかった埋め立てごみのうちの1/5は使用済み紙おむつでした。

そこで2016年、RefFプロジェクトと志布志市はパートナーシップを締結。使用済み紙おむつの分別・回収、リサイクルの実験をスタートしました。

2018年には、大崎町もRefFプロジェクトに参加。そして、2022年6月現在は、大崎町にある「そおリサイクルセンター」さんと紙おむつの完全水平リサイクルを目指して、いままさに最終の技術検証中です。さらに2030年までに、全国10カ所以上の自治体で水平リサイクルの実現を目標としています。

上記画像の左下/左上/右上:写真 志鎌康平、提供 一般社団法人大崎町SDGs推進協議会

自治体のみなさまの協力なくしては、実現しなかったこのプロジェクト。
こちらも詳しくは、noteの別記事にてご紹介しますね。

あとがき

RefFプロジェクトは発足して12年が経過、水平リサイクル商品の技術開発や自治体さんとの取り組みで、少しずつ前に進み始めました。まだまだ課題は山積みで、人間にたとえると、おむつがとれないよちよち歩きの赤ちゃんぐらいです。

紙おむつが使い捨てではなくなる世界の実現に向けて。
このnoteでは、1人でも多くの方に、紙おむつの水平リサイクルについて知ってもらうための情報をご紹介していきたいと思います。

これからも定期的にRefFプロジェクトの取り組みをお届けしていきます。次回は、このプロジェクトの発端である亀田さんが、なぜ使用済み紙おむつの水平リサイクルに取り組むことになったのか、そしてそこにどんな苦難が待ち受けていたのかもご紹介する予定です。RefFプロジェクトのフォローを、宜しくお願いします!

P.S. このnoteは、RefFプロジェクトのメンバーである編集部員がお届けしています。


ユニ・チャームは、持続可能な社会に向けたさまざまな環境問題の解決に、以前より取り組んでいます。2020年には「共生社会」の実現に向けて、中長期的なESG目標も定めています。