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汚いストールと手持ちポケモン殺しまくるスタイル

ストールを洗った。
買ったのがもう10年近く前の、安い大判ストールだ。
自分で洗った記憶はほぼ無く、夫が気を効かせて洗ってくれたことが何度かあったろうか。

大事な商談の日、取引先のトイレでストッキングを履き替えていた。
どうしても勝ちたい日の儀式のようなものだ。
便座の蓋を開けたままいそいそとやっていたら、事もあろうにストールを便器の中に落としてしまった。
幸い汚物は流した後だったが、汚いことに間違いない。

看護師時代の癖で、清潔物と不潔物の区別を徹底したくなる。
汚いところを洗ったり触れたりしたもので綺麗なところを触ると、触れた部分も不潔になる、という概念がこびりついているのだ。

そこから先、私にとってストールは不潔物であった。
普段は商材と一緒に紙袋に入れたりすることもあるが、そんなことはできない。
めちゃくちゃ気を遣った。商談はうまくいった。

家に帰ってストールを手洗いした。
洗濯機にかけるのも憚られたので予洗いすることにしたのだ。
するとどうだろう、バケツの中の水がまっ茶色になるではないか。
ものすごく汚くて、ありえないほどキモい。
映画のタイトルになりそうなほど引いた。
ちょっとトイレに浸したくらいで出る色彩ではなかった。
ローマは一日にしてならず、ストールは一日にして汚れず。
国ができるほど汚していた。

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