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投資家こそポーカー(テキサスホールデム)に取り組むべき6つの理由

米国のカジノでは最も人気のあるゲームと言っても過言ではない「ポーカー(テキサスホールデム)」。世界大会の賞金は何と10億円を優に超すこのゲーム。皆さん遊んだことありますか?

遊んだことある方、ぜひオンライン対戦しましょう! 遊んだことない方、ぜひ今日から挑戦してみましょう! テキサスホールデムで得られる経験は、間違いなく日々の株式投資に役立つこと請け合いです。これから、その魅力を一つずつ取り上げていきたいと思います。ルール説明も含めて、できるだけ分かりやすく書きましたので、ぜひお楽しみください!

0. ルール説明

簡単にテキサスホールデムのルールを説明します。既に知っている方は読み飛ばして問題ありません。

日本では長らく、「クローズド・ポーカー」が主流でした。これは、最初に5枚の手札が配られた後、いらない手札を捨て、その枚数と同数のカードを引いて…というターンを何度か繰り返し、強い役↓を作るというゲームです。

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一方、テキサスホールデムでは、使用する役は同じですがルールは全く異なります。テキサスホールデムでは最初に2枚の手札が配られます。そしてその後、コミュニティカードと呼ばれる全プレイヤー共通のカードを組み合わせ、最終的に7枚(手札2枚+コミュニティカード5枚)から5枚を選び、役を作るというゲームです。

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つまりテキサスホールデムは、クローズド・ポーカーのように「何を捨ててどのような手を作るか」という所に頭を使うゲームではありません。トランプゲームですが、トランプに触れるのはトップ画像のように手札を覗き見る一瞬だけであり、そこに手を加えることはできません。まさにスヌーピーの名言そのままです。

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でも、だからこそ奥が深く面白いのです。

1. ポーカーも投資も「期待値を調整するゲーム」

手札を全くいじれないそんなテキサスホールデムの何が面白いのか。その醍醐味は、手札が配られ、コミュニティカードがめくられるごとに、勝てると思ったらチップを賭け(レイズ)、逆に勝てないと思ったらゲームから降りる(フォールド)ことで、期待値を調整するところにあります。

麻雀では、途中経過がどうあれ、平和(ピンフ)で上がれば1飜ですし、大三元で上がれば役満です。しかしテキサスホールデムではそんな決まりはありません。最高役であるロイヤルストレートフラッシュで上がろうとも、積極的に自らレイズしていかない(賭け金を釣り上げていかない)とスッカスカのチップしか獲得できない一方で、相手の手の内を読み、適切に賭け金を釣り上げていった場合、ワンペアであろうと莫大なチップを得ることも可能です(何ならノーベアでも勝てます)。

株式投資も同じですね。いくら昨年 $ZM の伸び率が良かったといっても(強い役を持っていたとしても)、取得単価が高かったり投入資金が少なかったりした場合、美味しい利益を得ることはできません。今後どれだけ株価が上がる可能性があり、それに対してどれだけリスクを取れるのか。株式投資の"コア"とも呼べる部分はテキサスホールデムと近いものがあります😎

2. 「大数の法則」を実感できる

1. に続きますが、期待値を調整するためには確率計算が必要不可欠です。というかテキサスホールデムは、「確率を操るゲーム」と言っても過言ではありません。

例えば「自分の手札にハート2枚があり、コミュニティカードの5枚中3枚にもハート2枚がある。さて、残りのコミュニティカード2枚のうちハートが少なくとも1枚含まれる(つまりフラッシュで上がれる)確率は?」

→「相手がフラッシュもしくはそれ以上の役で上がれる確率は?」

→「オッズに合う(数学的に儲かる)勝負とするには、いくらチップを上乗せすればよい?」……

と常に頭の中でソロバンを弾いています。自分の勝率がいくらならどの程度の額をベットすればよいか毎回計算するのは疲れるので、こういった早見表を頭に叩き込んだりもします。

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またネット上には、「自分の手札がこうで、コミュニティカードがこうだった場合、勝率は?」というのを瞬時に求めてくれる様々な「オッズ計算機」も公開されています。
https://jp.pokernews.com/poker-tools/poker-odds-calculator.htm

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株式投資、特にテクニカル派にとってリスクリワード比の計算は必要不可欠ですよね。何%の上昇で利確し、何%の下落で損切りするのか。テキサスホールデムでも株式投資でも、やっている事は全く同じです。一回一回の勝負で右往左往するのではなく、「大数の法則」に身を委ねる感覚を身につけることができるでしょう😘

3. ポジポジ病のリハビリになる

テキサスホールデムでは戦うばかりがスキルではありません。「降りる」ことも立派な戦術です。というか、勝ち目の薄い勝負で「どれだけ正しく降りれるか」こそが初心者を脱する第一歩です。

このゲームは、
(1)手札の2枚のみが見える
(2)コミュニティカード5枚のうち3枚がオープンされる
(3)コミュニティカードの1枚がオープンされる
(4)コミュニティカードの1枚がオープンされる
と進んでいきます。

(1)では2枚しか見えていないので、もちろんどんな役が作れるか確定できません。運が良ければ最初の手札が弱くても、コミュニティカードの中に望んでいるものが含まれていて、強い役に変貌する可能性もあります。なので、「とりあえず(2)まで進んで、プラス3枚は見たい」と思いますよね。

でもここが落とし穴なんです。結局、手札が微妙な場合、その後(2)→(3)…と状況を進めても、事態が改善することなんてほぼ無いことが、ゲームを繰り返せば分かってきます。さらに回ってくる順番にもよりますが、(1)で降りる場合、場代(ブラインド・ベット)すら払わずにすみます。が、(2)に進むためには最低でもテーブルで定められた場代を払う必要があります。(2)→(3)…と進んで、結局降りるのであれば、(1)で降りる方が賢明なのです。

これって何だか株式投資と似てますよね。テキサスホールデムでいう場代は、株式投資でいう手数料にあたります。打診買いで入っては出てを繰り返した挙げ句、購入単価と売却単価だけ見るとトントンだけど、実は手数料負けしてる…というのはあるあるじゃないでしょうか。テキサスホールデムでゲームを繰り返せば、「コミュニティカードを見るためだけに場代を払う」つまり「上がるかどうかよく分からない銘柄をとりあえず買う」ことの意味の無さを痛感します。

つまり大きく勝つためには、最初から勝負する手を絞り、まずは強い手札が配られるまでじっくりと待ち伏せする必要があるのです。勝てる手でのみ戦う方が簡単ですし、間違いなく勝率、利益も乗ってきます。

「何だかよく分からないけど、手元にキャッシュあるし、twitterで人気になってる銘柄だから問題ないだろう。とりあえず買ってみようかな」なんて考えで飛び乗ると、基本的に痛い目を見ますよね😥 「とりあえず打診買いしてみるか」というポジポジ病は、テキサスホールデムを繰り返すことで治療できるかもしれません😉

4.  損切りすることが称賛される

3. で「降りる(フォールド)」ことの重要性について述べましたが、もう少しだけ。↓は、トム・ドワンというイケメンプロポーカープレイヤーが、強い手(スリーカード)を持っていたにも関わらず、相手の手を読んだ上で「勝負したい!」という欲を封じ込め、自ら降りた際のプレイ動画です。

このプレイに対して実況は、「ドワンならフォールドできるはずです。もしコール(続けて勝負する)を思い直せば最高のフォールドとなります」と述べます。そして、ドワンが悩みに悩んだ末、フォールドを選んだ時には、

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と締めくくりました。

「降りる」事が賞賛されるゲームって珍しくないですか??

麻雀でも、対戦相手に振り込まないようにベタ降りしたり回し打ちしたりという戦略を取ることはありますが、基本的には自分が上がる事が最優先です。回し打ちしながら役が揃ってきた場合、もう一度上がりを目指したりもします。

ですが、テキサスホールデムの場合、一度降りると二度と復帰することはできません。降りた後に開かれたコミュニティカードで、めっちゃ良い役が完成することなんてザラです。そんな時は「あの時、コールしていれば…!」と歯ぎしりしてしまいます。

でも、適切にリスクリワードを計算した上でのフォールドであれば、それは正しい選択なのです。そして、テキサスホールデムでは、その選択を称賛してくれるのです。

株式投資では「握力」は話題になりやすいですが、「損切り」はあまり俎上に上がりません。投資では勝つこともあれば負けることもあるので、本来であれば「握り続けたおかげで報われた!」と同じくらい早めの損切りおめでとう!」という掛け声があって良いはずですが、後者は見かけません。

爆益報告に比べて損失報告は少ないので仕方ないといえば仕方ないですが、知らぬ間に意識が「勝負する側」に偏ってしまっているかもしれません。以前にはこんなtweetもしました。

テキサスホールデムをすると、レイズできないような手であればさっさと降りて次の手で勝負すればいいことを痛感します。パッとしない銘柄をさくっと損切りする感覚を取り戻すために、気分転換にポーカーで遊んでみませんか?

5. 「率」と「額」の思考が身につく

こちらに関しては、Dr.レモン(@Dr_lemonnn)さんがブログにまとめられているのでぜひ御覧ください。
【率と額】https://harublogg.com/investment-portfolio-amount

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テキサスホールデムで初心者が犯しがちなミスとして、「自分の役の強さで賭ける額を決める」というのがあります。例えば「フルハウスが揃った!これは強いから500ドルくらいかな?」「うーん、ワンペアか…ここは10ドルくらいにしておこう」という感じです。しかしこれまで述べてきたように、テキサスホールデムは「強い役を作る」ゲームではなく、「自分の勝つ確率を上げ、その時の期待値を最大にする」ゲームです。

なので、賭け金も「額」ではなく「率」で決める必要があります。実際、2. で述べたように自分の「オッズに合う(数学的に儲かる)勝負」としたり、相手の「オッズに合わない(数学的に儲からない)勝負」とするためには、今、場に出ているチップの「何倍」をレイズする必要があるのか、と自然に「率」で考えられるようになります😘

6. 1回あたりのゲーム時間が短く、経験を積みやすい

デイトレーダーでもない限り、株式投資で実際に売買をする回数は一般的に数回〜数十回/月くらいではないでしょうか。この売買経験を通じて「あの時はこうすればよかった」「この売買タイミングは良かった」とPDCAサイクルを回すわけですが、月に数回という施行回数は、経験を積むには圧倒的に少ないと言わざるを得ません。

その点、テキサスホールデムは、1ゲームが1〜2分で終わります。その短時間の中で、損切りの成功体験も、間違ったレイズによってチップを大きく失う経験も積むことができます。

多くのチップを賭ける時に自分の感情はどのように動くのか、感情に支配された時、どのようなミスを犯しがちなのか、といった株式投資にも応用できる経験を高速で学ぶことができるでしょう😎

まとめ. ポーカーは「正しい判断をするゲーム」

長くなってきたので、まとめます。ここまで述べてきたように、テキサスホールデムの上級者は、

勝算の低いゲームにはそもそも参加せず
・参加したものの、勝ち目が薄いと把握した時は早めに降り
・逆に勝てる可能性が高いと考えた時は早くからレイズを繰り返すことで
・勝つときは大きく勝ち、負ける時の損失は最小限に留めます。

これを株式投資に応用すると

・相場環境の悪い時は無理に売買を行わずキャッシュを温存し、
・銘柄を買ったものの、思うように上がらなかった時は早めに損切りし
・逆に勝てる可能性が高いと考えた時は早くから仕込む金額を増やすことで
・勝つときは大きく勝ち、負ける時の損失は最小限に留めます。

と言い換えることができるでしょう。

ちょっと興味がわいてきませんか? 今ならスマホアプリで無料で気軽に楽しめますので、ぜひ挑戦してみてください!

ブラフを通した心理戦と、テクニカルでいう「だまし」の類似点や、
オールイン(持ち金を全て賭ける)するべき時と一点投資法の是非など、まだまだ語りたいことは山程ありますが、5000文字を超えてきたので、ここで締めたいと思います。

いつか、米株村の皆さんとオンライン対戦することを夢見て

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