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なぜ東大野球部は1年で2勝できたのか 〜2021年の振り返りと来季への課題〜

こんにちは、シュバルベです✌︎('ω'✌︎ )

2021年の東京六大学野球は10月末の早慶戦で全日程を終了しました。今シーズンは春秋とも慶應義塾大学が30年ぶりの連覇。全日本大学野球選手権を制し、神宮大会も準優勝と慶應Yearとなりました。

2020年から2021年にかけてコロナウィルスの影響を大きく受けながらも、すべての季で全日程完走できた東京六大学野球連盟には感謝しかありませんね。応援団も20年春季リーグから外野スタンドに入場させ、有観客試合を貫くなど、アマチュア野球界のTOPとしての矜持を感じたこの2年でした。

さて、今年一年間を振り返った時、東京大学野球部が2季続けて勝利を挙げ、年間で2勝2分を勝ち取ったことは特筆すべきことでしょう。

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春は長い長い64連敗を止め、秋は優勝候補の立教大学から打撃戦を打ち勝ちました。運があるのか縁があるのか、今年の東大の勝ちと引き分けはすべて現地で見届けることができ、1人の観戦者として大いに楽しませてもらいました。

毎年NPBドラフト1位指名選手を輩出する東京六大学野球連盟の中で、推薦も内部進学も当然無く基本的には学力に特化した東京大学が勝ち点を取るのは並大抵のことではありません。

個々の選手の力量には大きな差がある中で2季続けて白星を勝ち取った東大野球部の強さを探っていくとともに、秋は複数勝利を目標に掲げながらそこに届かなかった課題について、投手ー守備ー打撃ー走塁に至るまで網羅的に書いていきたいと思います。

長い上に観戦者視点ですので、より正しく分かりやすいものは今年のアナリストである齋藤周さんがnoteで投稿されているので、是非こちらを!

これらがあって書くのも恥ずかしいですが、お時間ある方はお読みください🙇‍♂️

1.先発投手:井澤を柱に、来季に向けて大きな課題を乗り越える

まずは投手の起用についてです。全体観が分かるように、こちらは春と秋の各大学の指標の中から、奪三振率(K%)与四球率(BB%)をプロットしたものです。

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東大は二季続けて最も奪三振が低く、与四球率は最も高いチームでした。これは例年と変わらないのですが、両指標とも秋季リーグの方が悪く、秋のチーム防御率は10.78と過去に類を見ないほどの惨憺たる結果に終わりました。

東大の各投手の年間成績はこちらになります。

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17年の宮台康平投手、19年の小林大雅投手のような圧倒的エースは不在ですが、現在の東大のエースは20年秋季リーグから3季続けて規定投球回に乗せた井澤駿介投手(札幌一③)です。

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今年の春は1戦目の先発をすべて任されるように最も信頼されている投手で、今秋の立教大学戦で待望の1勝を挙げました。他チームの研究もあって1年通した防御率は6.67と苦戦を強いられましたが、春から秋にかけて身体が目に見えて分厚くなり球速も増して140km/hを計測しました。15.3BB%と与四球率が奪三振率を上回ってしまっている制球面の課題は来季に持ち越しでしょう。

2戦目の先発には春季リーグでは西山慧投手(土浦一③)が、秋季リーグでは奥野雄介投手(開成④)が主に起用されました。

奥野投手は春季リーグ最終戦で先発すると、5回無失点で東大の64連敗を止める勝利を挙げました。かつては140km/hにせまる速球で押すピッチングで台頭しましたが、勝利した試合などは制球を重視しピッチングの精度を上げていたように思います。来年からは三菱倉敷オーシャンズで社会人野球の道に進むとのこと、楽しみにしています。

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ただ、両投手とも勝利した試合を除くと毎試合先発投手が試合を作れず、特に秋季リーグは多くの失点を喫してしまいました。

来年に向けた希望の一つが、フレッシュリーグで活躍した2年生投手が秋季リーグで先発のマウンドにも立ったことです。

右腕の松岡由機投手(駒場東邦②)は、リーグ戦で140km/hを記録する速球派。ランナーを出してからの投球や被弾の多さなど課題はありますが、成績以上に投球内容は良いと思うので球質などオフに見直して更なるステップに期待です。

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左腕の鈴木健投手(仙台一②)も130km/h台中盤のストレートを軸に制球良く試合を作っていくタイプです。東大の中では与四球率が低く、年間では井澤投手に次ぐ13の登板数を数えました。

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来季に向けての先発投手陣の課題は被安打の多さ以上に与四球率の高さです。登板した10人中7人の投手がK-BB%でマイナスを記録してしまったのはどうにかしないといけない点でしょう。

プロ野球選手でも打率3割で一流と呼ばれるのですから、大学生が木製バットでヒットを打つのは簡単ではありません。連打は一層難しく、基本的には四球を与えなければ大量失点は防げます。三振が取れない点(=インプレーが多く、守備や運で出塁の確立が高い)については割り切って、四球を減らす取組は必須です。

プロでも先発の立ち上がりは難しいのですが、東大先発陣は特に立ち上がりの初回。春・秋合わせた20試合で初回に失点を喫したのは10試合。半分です。後ほど野手について言及しますが、東大が初回に得点を入れられたのは20試合中1試合のみなので、半数の試合でよーいドンからビハインドゲームになってしまいました。

勝ち試合を増やすためには先行逃げ切りパターンをどれだけ多く作れるかだと思いますので、井澤投手を柱に新たな先発投手の台頭が望まれます。

2.リリーフ投手:勝ち試合の継投パターン

東大が勝ち点を奪った試合は4試合ありますが、そのすべてが2戦目であることは大きなヒントかもしれません。

投手に関して言えば、井澤投手をリリーフに回せること、これが2戦目は大きいと考えます。井澤投手は年間でリリーフ登板した際は5試合14.2イニングで3失点、なんと防御率1.84です。先発時では防御率8.31なので、先発時とリリーフ時で大きく乖離しています。64連敗を止めた試合は、奥野投手が先発として5回無失点とゲームを作り、その後を西山・井澤両投手が0に抑えて逃げ切りました。この試合について、井澤投手は次のように語っています。

――最後は井澤投手が試合を締めました。
 「日曜日に『投げる準備はしとけ』とは毎週言われていたので、僕自身の準備としてはいつでもいけるようにしていました。前の投手2人がゼロでつないでくれたので、僕は前日に打たれてしまった部分があったので、リベンジとしてしっかりゼロに抑えようという思いはありました」
(2021年10月8日付明大スポーツ)

秋季リーグでの立教戦の勝利・法政戦の引き分けの2試合も、井澤投手がリリーフ登板し相手の流れを断って逃げ切るパターンです。唯一の例外は春の早稲田戦で、西山投手の後を小宗創投手(私武蔵④)が6イニングを0行進のロングリリーフに成功しました。

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まとめると、東大の勝ち点奪取のパターンは先発が4~5回ゲームメイク→井澤・西山を中心に継投で逃げ切り、という手法。これは今後も活かせるかもしれません。

彼らと同級生右腕の岸野亮投手(湘南③)、左腕の古賀拓矢投手(修道③)も今季リーグ戦の初マウンドを経験しており、リリーフの枚数を増やすことで井澤投手ら主戦投手の負担が軽減できると良いのではないでしょうか。

3.守備編:大胆な守備シフトの導入と前進守備の功罪

春→秋にかけての大きな作戦上の変化として挙げられるのが、大胆な守備シフトの導入です。

いくつかのweb媒体で触れられていますが、その始まりは早稲田大学の蛭間拓哉選手(浦和学院③)をランナー無しの状況で迎えた際のこと。サードを守る大音選手が一二塁間にポジショニングを取り、三塁側を空けるという守備シフトを敷きました。これは学生スタッフ兼アナリストである齋藤周氏の発案だったとのこと。

打者の打球方向に応じて守備位置を変えるシフトの有効性については『ビッグデータベースボール』にてMLBピッツバーグ・パイレーツを例に取り上げられており、近年はNPBでもセカンドベースを越境した守備シフトが採用され始めています。12月11日放送のNHK「球辞苑」でも触れられ、球団格差はあるもののDeNAやスワローズが100回以上採用していることが明らかにされていましたね。

代表的な例としては、ヤクルトスワローズがDeNAの佐野恵太選手を打席に迎えた時です。三塁手の村上選手を一二塁間にポジショニングさせる極端なシフトを敷き続けていました。私自身、アマチュア野球においてもっとシフトを多用すればいいのにとここ2年ほど考えており、東大の守備シフトの試みというのは非常に興味深い取組です。

その後、東大の何試合か見ていましたが、明治大学の山田陸人選手(桐光学園③)の打席では三遊間を締め、二塁手はセカンドベースのほぼ後ろに位置するシフトを敷いています。

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プロの選手でも生粋のプルヒッターが逆方向にヒットを狙って打つのは難しく、それを実現することによるバッティングフォームの乱れなどを懸念しているぐらいですから、NPBより技術に劣るアマチュア球界では一層の効果があるのではないかと思います

大胆な守備シフトとは逆に、悪い意味で目立ってしまったのが前進守備だったと感じました。

大量点差(5点以上)の開いた場面でもランナー二三塁で内野手が前進守備を敷くシーンが多く、広がったヒットゾーンに運ばれてしまったり、またゴロが転がっても捕球ミスなどでアウトが取れなかったりと、観戦していてストレスフルな展開になってしまうことが多々ありました。

失策の数は春15個、秋16個とシーズン通して安定しない中、より速い打球が飛び判断力も求められる前進守備は却って負担になっていたのではないでしょうか。

東大の勝ちパターンとしてロースコアゲームで進行していくことがあり、同点時あるいは最小点差での前進守備はまだ分かるのですが、5点以上差がついてしまうと1アウトずつ通常守備で取るほうが結果的に点差が開かないのではないかと思ってしまいます。

以前より、プロ野球を含めて私は前進守備に反対の立場を取っており、例えば1アウト二三塁の場面で考えてみた時のメリット/デメリットは次のようになります。

<メリット>
・本塁封殺(1アウト二三塁→2アウト一三塁)にできれば無失点で切り抜けられる可能性が上がる
・スクイズの抑制に繋がり作戦を制限できる
・打者にプレッシャーをかけることができる(?)

<デメリット>
・ヒットゾーンが広がり、特にライナー性の打球は安打になりやすくなる
・ゴロを打たせるための配球が増え、打者にとっての狙い球が絞りやすくなる
・二塁ランナーのリードが大きくなり、1安打で複数失点のリスクが高まる

大学生×木製バットとはいえ、六大学野球の打者はアマチュアトップクラスで、ゴロでも打球速度が速く狙い通りの本塁封殺にとれる確率は高くありません。さらに東大の投手陣は六大学中最も奪三振が少なく、インプレーの打球が多いので、前進守備の多用はリスクの方が高いのではないか、というのが私の見解です。

4-1.打撃陣①:春から秋にかけて見られた長打の増加

まずは投手と同様に、秋と春で各大学の野手の長打率と出塁率をプロットしてみました。

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やはり東大は春・秋とも、長打率・出塁率で最下位。東大は春より秋の方が両指標とも春を上回ったのですが、法政・早稲田の2校が出塁率を伸ばしたことで、より差が顕著に出てしまいました。

次に東大の全打者の成績です。この1年間はこのようになりました。

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クリーンアップを担った大音周平選手(湘南④)、井上慶秀選手(県長野④)、松岡泰希選手(東京都市大付③)はいずれも打率2割越え。

特に井上選手は打率.262で、出塁率は.351と好成績を残しました。春4打点、秋5打点とポイントゲッターの役割を十二分に果たし、東大の勝利の原動力として頼もしい活躍を見せました。来年からは三菱自動車岡崎で社会人野球の世界に入るとのことで、これからも楽しみな選手です。

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全試合で3番に座った大音選手は三振が少なく、ミートに長けた選手であることが分かります。4年生になってサードコンバートかつキャプテンというハードな一年だったと思いますが、春は打率.289とチーム首位打者に輝くなど打線を引っ張りました。

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さて、東大野球部の打率は春季リーグ.184→秋季リーグ.185とほぼ変わりませんでしたが、安打の内訳には変化がありました。

二塁打は春7本→秋11本、三塁打は春1本→秋2本と長打が増え、長打率は.213→.232と2分上げることに成功しました。四死球の数も春29個→秋35個と増加し、春~秋にかけて打力を向上することには一定の成果が出たと言えます。

秋季リーグ、立教大学から挙げた勝利はその象徴とも言えます。6回まで0-3と3点ビハインドから、後半に7得点の鮮やかな逆転勝ち。

長打と足を絡ませて立大の主力投手陣を打ち崩したこの試合の勝利は大いに自信になったことでしょう。

2季続けて打率.200を越えたのは井上選手以外だと松岡泰希選手でした。春季リーグでは7番~8番の下位打線に置かれましたが、秋は5番~6番に入り二塁打を2本放つなど長打も見せることが出来ました。

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松岡選手だけでなく、3年生バッターはスタメンに多く名を連ねています。

1番バッターに定着しつつある宮﨑湧選手(開成③)は三振も多かったですが積極的なスイングと走塁で相手を脅かし、多くの試合で2番に座った阿久津怜生選手(宇都宮③)も走攻守でポテンシャルを感じさせました。来季は彼らがチームの中軸を担っていくことになります。

4-2.打撃陣②:「9人目の野手」投手の打撃

春から秋にかけての東大の変化の一つに、投手がヒットを複数放っていることを挙げたいと思います。春季リーグでは東大の投手陣はヒット0本でしたが、秋季リーグでは井澤投手が2安打、奥野投手が1安打。さらにそのうち2本は長打でした。

一般的に投手は高い身体能力を持っており、NPBを見ても投手から野手に転向して成功した選手は大勢います。石井琢朗、糸井嘉男、高井雄平などが代表格でしょうか。

東京六大学野球はDH制を導入しない数少ないアマチュアリーグで、9人目の野手である投手は9つある打順の中に入ってきます。他大学においても明大の竹田祐投手(履正社④)、法大の三浦銀二投手(福岡大大濠④)、慶大の長谷川聡太投手(慶應④)、早大の徳山壮磨投手(大阪桐蔭④)がリーグ戦でホームランを放っており、三浦投手を除いた3人はその試合で勝ち投手となっています。

他大学の投手の中には上記のような高校時代エースで4番の選手も多く、9番打者がヒットを放つことは優位性に繋がります。東大の投手陣が9人目の野手として打撃も取り組んでいくことが出来れば、これも一つの差別化の方法になるかもしれません。

5.走塁改革:足を使った「変革」の成果

今年の東大のチームカラーのひとつが盗塁を中心とした走塁です。各大学の盗塁数は次のようになっています。

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東大の年間43盗塁は次点の明大31盗塁に12個もの差をつけてリーグトップ。少ない長打を補う盗塁で進塁数を稼ぎました。1年前の2020シーズンでは春0個、秋8個。年間わずか8個でリーグ最少だったことを考えると、この1年で走塁に対しての考えは目覚ましく変化したと言えます。まさに”走塁改革”。チームスローガンだった「変革」を最も体現したのは走塁でした。

年間のリーグの個人盗塁数は次のようになります。

2021シーズン盗塁ランキング
1位:11個 水越健太(東大)、陶山勇軌(明大)
2位:10個 丸山和郁(明大)
3位:9個 丸山壮史(早大)
4位:8個 阿久津怜生(東大)、渡部遼人(慶大)
5位:7個 村松開人(明大)、齊藤大輝(法大)

4年生の水越健太選手(明和④)は年間11盗塁。明治大学の陶山勇軌選手と並んでトップの盗塁数です。4位には3年生の阿久津選手がランクイン。欄外ではありますが、今年の走塁長だった隈部敢選手(浅野④)はその出場がすべて代走からで年間5盗塁。いずれも2020年までは盗塁数0だった選手たちが突如としてフィールドを駆け回るようになりました。

元ジャイアンツで盗塁のスペシャリストである鈴木尚広氏が技術指導を行なっているとのことで、今後も走塁はチームの大事なピースになっていくことでしょう。

阿久津選手を筆頭に、4盗塁の中井徹哉選手(土浦一)、3盗塁の宮﨑湧選手ら3年生の選手たちで20個の盗塁を決めることが出来たのは今後に向けての好材料で、東大のチームカラーとして足を打ち出していくのは大いに効果的だと思います。伊藤翔吾選手(開成③)は守備・代走からの途中交代で入りながら3盗塁と隈部選手の担った走塁のスペシャリストの役割を継いでいきそうで、実際に新体制の走塁長になっています。

一方で、他大学も秋は対策の跡が見えました。東大は秋の方が打力は上がりましたが、チームの得点数は春22点→秋17点と減少してしまいました。その一つの原因として盗塁数の減少が挙げられます。春よりも盗塁数は5つ減り、牽制球で刺されるケースもありました。

今後はエンドランなどで打者もスイングをかけていくような作戦の多様化が求められるのではないかと思います。盗塁を警戒するため、他大学はストレートを要求するのは必然で、逆にそれを狙っていく。速球に張って振れるかつミートできる打力の向上とセットで足の使い方を更に変革を促していく段階にあるでしょう。

6.来季に向けて:悲願の最下位脱出

東京大学は今年64連敗という長い長いトンネルを春に止め、春・秋で2勝を勝ち取りました。しかしながら井上慶秀選手がブログに書いているように、来季以降また1勝もできないシーズンがあればこの2つの勝利の意味は半減してしまいます。

春も秋も10連敗は避けることが出来ましたが、来年以降、もし1年間1勝もできない年があるのなら、今年挙げた勝利に価値はないと思っています。来年以降も必ず勝ち続けてください。これを読んでくれている後輩たち、そして未来の東大野球部員に僕からのお願いです。
(2021年10月19日『僕の野球人生』第28回井上慶秀副将より)

投手では昨年から主戦を担う井澤投手・西山投手が最高学年となり投手陣を引っ張っていく必要があります。この秋はとにかく四球が多かった一方で、井澤投手だけでなく松岡投手も140km/hをマークするなど、力ある投手の台頭の兆しがあります。

打撃では井上選手・大音選手・水越選手らが卒業し、新たな打てる選手の台頭は必須です。既に常時スタメンに名を連ねる松岡泰希選手、宮﨑選手、阿久津選手、中井選手らが上位・中軸を担い、2年生でリーグ戦出場経験のある別府洸太朗選手(東筑②)と梅林浩大選手(静岡②)が続いていく形になるでしょう。

チームとして多くの打者が前傾した構えで徹底され、低く鋭い打撃を打つことを優先した結果、今年2つの勝ち星を得ています。エースクラスの投手に対しては厳しいものの、まだ経験の浅い投手からは連打するケースも多くみられ特に低めのボールへのコンタクトの強さは目を見張るものがありました。

今年の勝利の原動力となった走塁回りのブラッシュアップ、守備でのシフトなど磨けばさらに勝利に近づくことはたくさんありますし、それが出来るメンバーが揃いつつあるように思います。

井手峻監督は秋の最終戦後に、来季に向けて次のコメントを残しています。

最終戦での井澤のピッチングでなんとか来年への希望を繋ぎましたので、冬の間に投手陣を立て直します。攻撃はセンター方向への低いライナー打撃が実りつつあるし、投手を中心とした内野守備も最終戦で形が現れてきました。これからも毎日の地道な練習を続けて来季の飛躍に結びつけたいと思っています
(2021年10月26日付東大新聞オンライン)

プロ野球選手、コーチ、二軍監督、フロントと異なる立場を渡り歩いた井手監督の手腕は2年目にして2勝という結果に表れました。春の法政戦での大胆な代走起用など、その采配は多くの注目を集めています。

早くも、11月14日から2022年新体制が始動しました。

新体制は次のようになります。

主将:松岡泰希
副将:西山慧、宮﨑湧
主務:田中平祐
投手長:井澤駿介
打撃長:宮﨑湧、中井徹哉
走塁長:伊藤翔吾
内野手長:林遼平
外野手長:宮﨑湧
トレーニング長:金子竜也
バント長:阿久津怜生
分析チーフ:伊藤和人
球場整備長:浦田晃佑

バント長という役割が個人的には気になっています。今年はバントで送るより盗塁で進めるケースが多かったので、戦術の幅を少しずつ広げていく感覚でしょうか。

本日トレーニング長の動画が公開されましたが、面白かったので是非ご覧ください!

来年は最下位脱出が目標となるかと思います。もちろん応援を続けますので、1試合でも多く歓喜を分かち合える瞬間が増えることを心から願っています。

7.さいごに

ここまで長々と感想なのか分析なのかわかりづらい記事を書いてしまいましたが、東京六大学で2勝をあげた彼らは凄い。それを伝えたかったですし、最下位脱出という次の課題も乗り越えられるのではないかと本気で考えています。

来季のスローガンは「躍進」。今年の2勝を糧に、さらに多くの勝利を期待しています!!

最後に今年で卒業する4年生の写真を貼っていきます(全員じゃなくて申し訳ないですが…)。

大音周平選手#10 キャプテンお疲れ様でした!

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井上慶秀選手#1 次のステージでも頑張ってください!都市対抗出てください!笑

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水越健太#2 セカンドが絡むゲッツー、めっちゃ好きでした!

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馬場高志選手#3 代打での積極的なスイングが好きでした!

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辻村和樹選手#4 秋の初安打、素晴らしかったです!

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安田拓光選手#7 バットを短く持ってミートする安打製造機!

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櫻木隼之介選手#9 代打でのワクワク感は1番でした!

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奥野雄介選手#12 勝利をありがとうございます!!次のステージ楽しみにしています!

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小宗創選手#18 変則左サイド、大好物でした。オリックス優勝!

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高橋佑太郎選手#25 独立リーグ、高知FDでの活躍も期待しています!!

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山﨑康寛選手#27 あのデッドボールから全てが変わりましたね!

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奥田勇選手#32

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柳川貴宏選手#34

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佐々木拓実選手#35

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藤井翔貴選手#37

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隈部敢選手#44 走塁のスペシャリスト!試合の流れを常に変えました。

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齋藤周学生コーチ#50 発信いつも見ています。ソフトバンク入り、凄すぎます👏

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横井佳学生コーチ#51 ノックがとても上手く、信頼感を感じました!

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お疲れ様でした!それぞれの道でのご活躍を祈念しております。

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