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ランジャタイ国崎さんの落語が面白かった

はじめに

馬車楽亭馬太郎『パカラ』
馬の被り物を被って、この馬の生い立ちを落語にした作品。

凄かった。
ネタが面白く、演者としても上手いと思う。
国崎さんは、メチャクチャなようで、支離滅裂ではない。
発想は飛躍的でありながら、物語は論理的に組んでいる。

あらすじ

馬の子と人間の子を病院で取り間違えられた。
馬の子は落語家に育てられる。
ある日、事実が発覚して別れ。
競走馬になるがクビ。
ハローワークで馬刺しになることを案内され。
死のうと思うが最後に落語がやりたくなり。
実家の道場に行き、落語を一席やると。
育ての親の落語家が見ている。
それから・・・。

ネタの台本の感想

話がドラマチックであり「落語的」
特にそれを感じたところは。
「馬の子と人の子の取り間違い」
「思い悩んで死のうと思う所」
「最後、父と他人のフリをする所」
「そして最後のオチ」
作品としてすごいと思った。

演者としての感想

馬の被り物

上下(かみしも)を切る時、口元がぶるると揺れるのがいい。

声が良い 演じ分けも上手い

よどみなく喋っている。
プロの芸人さんなのだから、すごいのは当たり前なのだけれども。
落語家でない方が、ここまで身体に入った演技ができるのか!と思った。

演出が良い

「ビートルズのイエローサブマリンを口ずさみ、出勤をする所」
電車に乗って風景が流れていくのが見えた。

「舞台袖で自分の子供が馬だという衝撃の事実を知らされてから舞台に上がる所」
痺れる。そこからの回想シーンも漫画的。

「夜行バスで実家の道場へ帰った所」
竹林の中の道場に月明かりが照らされている風景が見える。

「沢庵をずっと切っている母の存在」
この、一見ノーテンキなキャラクターの存在が良い。

最後に

これ、全然ふざけてなく、真剣に丁寧にやっている。と思った。
すごく引き込まれた。

立川志らくさんの感想も見た。
すごく嬉しそうに語っている。
志らくさんとランジャタイの関係、好きなんだよなぁ。

私は、ランジャタイ伊藤さんの書く文章も好き。
落語はやらないのかな。



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