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映画賞をまぜまぜして、2022年の「いい日本映画」TOP10を発表!

U-NEXT映画部の林です。いよいよ今年の映画賞レースも大詰めですので、昨年に引き続き、各映画賞の結果を強引に得点化して、2022年の日本映画を興収軸ではなく、評価軸でまとめてみます。

映画業界内で「権威がある」とされていたり、ある程度の歴史があったり、受賞者が喜んで授賞式に訪れたり、という点を考慮して、8つの映画賞をピックアップ。

● キネマ旬報ベスト・テン(1924年)
● 毎日映画コンクール‎(1946年)
● ブルーリボン賞(1950年)
● 報知映画賞(1976年)
● おおさかシネマフェスティバル(1976年)
● ヨコハマ映画祭(1980年)
● 高崎映画祭(1987年)
● 日刊スポーツ映画大賞(1988年)

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部門の作りが特殊でなく、既に今年も発表されているアワードに限定しているので、「あの賞がない!」ということがあったとしてもご了承ください。そして、各作品が賞を1つ受賞するごとにゲットできるポイントを、作品賞=5点、監督賞=4点、脚本賞=3点、主演賞=2点、助演賞&新人賞=1点と定めました。これも力強く独断。

昨年日本国内で公開された日本映画は634本。と考えると、1点獲るのも至難の業なのです。ではまいりましょう。「第2回 映画賞まぜまぜ映画賞」、栄えあるTOP10の発表です!

第8位 流浪の月 (5点)

本屋大賞受賞作を李相日監督が広瀬すず、松坂桃李のW主演で映画化

監督賞(李相日)①:日刊
助演男優賞(横浜流星)①:報知

第8位 マイスモールランド (5点)

日本に居たいと願うことは罪ですか?難民の切実な問題を描いた、感動の青春ドラマ

新人賞(嵐莉菜)⑤:キネ旬・毎日・報知・おおさか・高崎

第8位 異動辞令は音楽隊! (5点)

犯罪捜査一筋30年の鬼刑事のまさかの人事異動を描いた人生大転換エンターテイメント

主演男優賞(阿部寛)①:日刊
助演男優賞(磯村勇斗)①:ヨコハマ
助演女優賞(清野菜名)②:ブルー・日刊

第8位 さがす (5点)

見つけたくないものまで見えてくる。『岬の兄妹』の片山慎三監督によるサスペンス

監督賞(片山慎三)①:報知
助演女優賞(伊東蒼)①:毎日

第7位 サバカン SABAKAN (9点)

1986年の長崎を舞台に、小学5年生の男子2人の友情を描く青春ドラマ

作品賞①:おおさか
助演女優賞(尾野真千子)②:報知・おおさか
新人賞(番家一路)①:毎日
新人賞(番家一路・原田琥之佑)①:おおさか

第6位 恋は光 (10点)

大学生の男女が自身の恋を通して恋の定義を語りあう恋愛哲学映画

作品賞①:ヨコハマ
監督賞(小林啓一)①:ヨコハマ
新人賞(西野七瀬・神尾楓珠・平祐奈・馬場ふみか)①:ヨコハマ

第5位 ハケンアニメ! (11点)

アニメ新人監督とその仲間&ライバルたちの思いがぶつかりあう胸熱エンターテイメント

作品賞①:日刊
主演女優賞(吉岡里帆)②:おおさか・ヨコハマ
助演男優賞(柄本佑)②:ヨコハマ・日刊

第3位 PLAN 75 (16点)

75歳以上が自らの生死を選べる制度を描き、カンヌで特別表彰を受けた衝撃作

監督賞(早川千絵)①:ブルー
脚本賞(早川千絵)①:毎日
主演女優賞(倍賞千恵子)③:ブルー・ヨコハマ・日刊
助演男優賞(磯村勇斗)①:ヨコハマ
助演女優賞(河合優実)①:ヨコハマ
新人賞(河合優実)①:日刊

第3位 夜明けまでバス停で (16点)

ある日誰にでも起こり得る、日本の社会の危惧すべき現状を描いた物語

監督賞(高橋伴明)②:キネ旬・おおさか
脚本賞(梶原阿貴)②:キネ旬・おおさか

第2位 ある男 (18点)

「愛」と「過去」をめぐる珠玉の感動ヒューマンミステリー

作品賞②:ブルー・報知
脚本(向井康介)①:ヨコハマ
助演男優賞(窪田正孝)①:毎日
助演女優賞(清野菜名)②:ブルー・日刊
助演女優賞(河合優実)①:ヨコハマ
新人賞(河合優実)①:日刊

第1位 ケイコ 目を澄ませて (26点)

耳が聞こえないボクサーの実話をもとに描いた人間ドラマ

作品賞③:キネ旬・毎日・高崎
監督賞(三宅唱)①:毎日
主演女優賞(岸井ゆきの)③:キネ旬・毎日・高崎
助演男優賞(三浦友和)①:キネ旬

いかがでしょうか。興収ランキングとは全く違う様相で、興収10億円を超えたものは1本もありませんが、アートに寄り切っているわけではなく、エンターテイメントとしても楽しめて、それでいて心にズシンと残るものが多いように思います。

配信開始済みのものは作品名から飛べるようになっていますので、珠玉の日本映画たちを、ぜひお楽しみください。

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