1.ビジネスで英語を使うということとはどういうことか(その3)常識や価値観の異なる人たちとのコミュニケーションであること

ビジネスにおけるコミュニケーションとは単なる相互の情報の伝達にとどまらないことが多いと思います。
 
ボク自身は自分の経験を通して、ビジネスにおけるコミュニケーションとは『価値観を共有し、相互理解すること』であると 認識しています。
 
会議や交渉等の場で自分の主張を展開するだけでは、相手との合意は成立しません。
相手の立場や主張を理解した上で合意(もっと言うと妥協)点を探すことが必要です。
 
プレゼンテーションでの発表や、会議で意見を述べる場合でも自分の意見を主張するだけでは参加者の共感や理解を得ることはできません。
同意や決済を得るためには適切な形で相手に情報を渡す(判断、決済するために何を知りたがっているのか、そのためにはどのような説明の仕方が良いのかを考える)ことが大切です。
 
この部分には「英語」は直接関係なさそうですが、「英語」あるいは「外国語」を母国語とする人と「価値観を共有する」ということはそう簡単ではありません。
相手が自分とは異なる考え方、習慣を持つため、今までに我々が経験している日本人同士の意思の疎通ということとはかなりの部分が違ってきます。
 
より深いコミュニケーションを行う場合、相手を理解し、また自分の話も相手に理解してもらわないといけません。
日本語の場合でもビジネスにおいては相手の立場や状況を理解しないとコミュニケーションは成立しませんが、相手が日本人でない場合は考え方やロジックが違うため(例えば製品の開発の場合、品質管理やスケジュールなどに対する)基本的な認識に差があることが多いのです。
 
話す時と書くときには、英語としての完璧さを求めるより(そのことに意識を置きすぎるのではなく)、どの様に話したら(書いたら)相手に伝わりやすいのかを意識することが大事なのだと思います。
 
リスニングなどのトレーニング期間中にも実際に業務で英語を使う事はあると思います(使った方が良いです)。
その際に、そのギャップをいかに埋めるか、そのような相手に対して自分の意見を理解してもらうためにはどういうアプローチを行えば相手に通じるのかということを考えて実践することは非常に効果的なOJTとなるのです。

Fig 3

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