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自作キーボード#2「The End Custom」ビルドガイ

※Endrest(Ergo The End/The End Custom専用一体型パームレスト)ビルドガイド)の追加
※Promicroの動作検証について
追記:(23/4/30)
※PCB基板へのはんだ付け⑤LEDについて
追記:(23/3/26)


はじめに

この度は自作キーボードキット「The End Custom」を手に取っていただき、ありがとうございます!全ての方にお楽しみいただけるよう、組み立てに必要な手順をまとめています。
組み立てやメンテナンスでご不明点やご要望等ありましたら、TwitterBOOTHのメッセージ機能等通じて、気軽にお問合せいただければと思います!
【販売ページはこちら(BOOTH)】

カスタム事例や完成したキーボードのお写真などもシェア頂けるととっても嬉しく思います!!#自作キーボードや#TheEndCustom、#ErgoTheEndをつけていただけると更に喜びます 笑

The End Customは前作Ergo The Endの後継機となります。前作との差異は下記になります。
尚、前作とのファームウエアやキーマップの互換性はありませんのでご注意ください。

  • 親指クラスター(親指周りにキー)含め左右の基板に2つずつ、最大4つのロータリーエンコーダーが実装可能

  • LED(親指周辺一部キーのバックライト、及び外径周辺のアンダーグロウ/バックライト)に対応

  • 親指周りにISOエンターの取り付けが可能なスイッチソケットの配置が可能(従来の配置と選択可能)

  • Endrest(一体型可変パームレスト)の取り付けが可能
    (Endrest販売ページ:https://ymg-works.booth.pm/items/4711250)


<組み立ての前に>

キット内容の確認(画像確認ページはこちら!)

・スイッチソケット(MX用) ・・・62個
・ダイオード(SMDタイプ1N4148W)・・・62個
・TRRSジャック ・・・2個
・リセットタクトスイッチ ・・・2個
・スペーサー(M2丸_10mm) ・・・16個
・トラス小ねじ(M2_6mm)・・・32個
・ゴム足(10mm x 3mm)・・・8個
・ゴム足(9.5mm x 3.8mm)・・・4個
・PCB基板・・・2枚
・トップレート(リバーシブル)・・・2枚
・ボトムプレート(リバーシブル)・・・2枚
・ボトムプレートカバー(リバーシブル)・・・2枚

<オプション:おまけデータ添付>
・ロゴ無刻印アクリルプレート
(遊舎工房さんのアクリルレーザーカットサービス等でそのままご使用・オーダーいただけます。)

キット以外で必要なもの

・MX互換スイッチ・・・ 62個
・MX互換キーキャップ(1U)・・・ 56個
・MX互換キーキャップ(1.5U※1) ・・・6個
・マイコン(Pro MicroType-B推奨・留意事項あり ※2 ) ・・・2個
・コンスルー(12ピン 2mm~2.5mm) or ピンヘッダ※3 ・・・4個
・TRRSケーブル ・・・1個
・USBケーブル・・・ 1個(データ通信用・※4マグネット式推奨)

<以下、オプション(実装は任意となります)>
・LED(SK6812MINI-E)・・・20個
・ロータリーエンコーダー(EC12互換・プッシュスイッチ対応)・・・最大4個

※1 1.25Uキーキャップの互換性あり
※2 Type-C版での動作は未検証であり、基板部分が本体外形から若干突出する可能性がありますので、ご了承ください。   
また、Promicroの互換機によっては、左右分割の通信に不具合が生じるケースが報告されています。遊舎工房さんDaylyCraftKeyboardさんで販売されているPromicro(ATmega32U4・5V/16MHz)にて動作確認をしております。
※3 コンスルーではなくピンヘッダを使用することも可能です。干渉を避けるため多少側面を研磨する必要がありますので、詳細につきましては下記ビルドガイドを参照下さい
3.5mmのコンスルーを使用する場合は、11mmのスペーサー(キット同梱は10mm)を16個ご準備下さい。
※4 Pro Microコネクターはモゲやすくコネクタの抜き差しを極力避けるため

上記パーツに関して、私はよく。遊舎工房さんの店舗・通販Daily Craft Keyboardさんのサイトを利用してそろえています!

組み立てに必要な工具

・温調機能付きはんだごて(熱に弱いLEDのはんだ付けは温調機能が必須)
・はんだ(0.8mmのプリント基板用)
・はんだ吸い取り線(はんだ付けをミスした場合のリカバリ用)
・ハンダこて台(高温のこてを安全に使用するために必須。小手先クリーナー付きがおすすめ)
・ピンセット(ダイオードなど細かい部品のはんだ付けに必須。逆作用式がおすすめ)
・ニッパー
・ヤスリ(PCBのバリ取りに使用、100円ショップのもので十分です)
・作業マット(細かな部品の視認性が上がるのと、高温のこてを安全に使用するために必須)

あったほうが良いアイテム(★は特に初めての方におすすめ)

★フラックス液(基板パッド面に塗布、はんだのりをよくする。はんだ付けに慣れないうちはあると便利)
・フラックス洗浄液(フラックス液のやに成分を拭き取れます。基板のべた付き防止に)
・ケミカルペースト(はんだ小手先酸化を防止。酸化するとはんだ付け作業が、かなり・・・やりづらくなるため、あると便利)
★エポキシ接着剤(Promicroのコネクターを補強し、モゲを防止)
★マスキングテープ(はんだ付け時の部品固定や簡単な養生と多用途)


<組み立て編_準備>

ProMicroの準備

組み立てに入る前に、ProMicroの補強とファームウエア(キーボードの動作を制御するプログラム)の書き込みを済ませてしまいます。
理由は2点あります。

  • 動作確認をしながら、はんだ付けを進めることで、不備の特定をしやすくするため

  • USBケーブルの抜き差しによるコネクターのモゲを防止するため

エポキシ樹脂をつまようじ等にとって、ProMicroのコネクターの根本と側面に塗り付け、2~3時間ほど乾燥させます。この際、エポキシ樹脂がコネクター内部やホールに入らないように、マスキングテープで塞いでおくとスムーズです!

赤いマーカーの部分にエポキシを盛っていきます コネクタ上部・内部、基板のホールに入らないよう注意します 1~2時間ほどで硬化・ベタつかなくなったら完了です

ファームウエアの書き込み

エポキシが硬化したら(ベタ付かなくなったら)USBケーブルでProMicroをPCに接続しファームウエアを書き込みます。
本キットはREMAPに対応しているため、初心者の方でも簡易にファームウエア書き込みやキーマップのカスタマイズが可能です。
以下、ファームウエア書き込みの手順を書いていきます(お手元にピンセットをご用意ください!)。

尚、The End Custom専用のファームウエアは下記となります(従来品Ergo The Endとは互換性のない、異なるファームウエアを使用しますので、下記ご注意ください)。

  1. REMAPのKeyboard Catalogで「Ergo The」を検索する

  2. Ergo The End Customを選択

  3. FIRMWAREのタブをクリックし「ete_custom_default」を選択しFlashをクリック

  4. ProMicroをリセット(ホールでRSTとGNDと書かれた部分をピンセット等でショートさせることでリセットされ、赤いLEDが点灯します)

  5. ダイアログに「Aruduino Micro ペア設定済」と表示されたらクリック

  6. 完了(もう一方のProMicroにも同様の手順で書き込んでおきます)

FIRMWAREのタブをクリックし「ete_custom_default」を選択しFlashをクリック
FLASHをクリック
FLASHをクリックしたあとRSTとGNDと書かれた部分をピンセット等でショートさせます
リセットが成功すると表示が追加さるので選択して、接続をクリックするとファームウエアの書き込みが開始されます

トッププレート、ボトムプレートのバリ取り

製造の都合上、プレート下記の箇所にバリがのこっていることがあります。
ヤスリで削り取っていただいたうえで、組み立てていただくことをお勧めいたします。
バリが残る可能性のある部品は
・トップレート(リバーシブル)・・・2枚
・ボトムプレート(リバーシブル)・・・2枚
・ボトムプレートカバー(リバーシブル)・・・2枚
です。

ボトムプレート及びトッププレートの赤丸の箇所にバリが残る可能性があります

ProMicroとコンスルーのはんだ付け

ここでは注意すべき点が2点あります。
下記を間違えるとリカバリーが困難なポイントとなりますので慎重におこなってください。

  • コンスルーと基板ははんだ付けしない(ProMicroとコンスルーをはんだ付けする)

  • ProMicroの向き(裏表)を間違えないようにする

コンスルーは、ProMicroを買ったときに付属しているピンヘッダとよく似た形状ですが、ピンヘッダは基板とProMicroをはんだで固定するためのものであり、コンスルーは基板とProMicroのホールをスプリングで接続、着脱可能にするためのパーツであり、別売です。

左側がコンスルー 足がバネ構造になっており、伸縮することで はんだ付けなしで基板面のホールに固定・着脱が可能です

本キットはProMicroをPCB基板の裏側に配置する設計であり、ほかのパーツとの干渉を避けるために、チップが乗っている基板側を外側にしてコンスルーをはんだ付けします(一般的なキットは内側にしてつけることが多いので、自作経験者でも間違えないよう、ご注意ください)
また、はんだ付けするのはProMicroとコンスルーだけであり、基板とははんだ付けしません(差し込むだけ)ですので十分注意してください。
取り付け方はコチラにもわかりやすく解説されています。

赤く囲っているコンスルー側面の窓がコンスルーの足に寄っている方にProMicroを差し込みます 窓が同じ方向を向くように反対側も差し込みます 反対側の足を基板に差し込むと固定されます

ProMicroの端子はスルーホールという穴状になっており左右それぞれ12個の穴が開いています。
コンスルーを穴に差し込み、スルーホールとコンスルーの足を温め、はんだを流し込むようにしてつけていきます。

スルーホールのはんだ付けはコチラにも詳しく解説されています。

(引用元:日本はんだ付け協会WEBサイト)

コンスルーとProMicroのはんだ付けが完了したら、一度基板から外しておきます。


ピンヘッダを使用する場合(オプション)

こちら別紙に詳説しております。


Endrest(一体型可変パームレスト)のビルドガイド及び取り付け方法はこちら

https://note.com/underthrow_/n/naefe9dafb1e0

<組み立て編_はんだ付け>

基板表裏・実装面の確認

本キットは左右分割のキーボードとなりますので、右手と左手で基板が分かれており、それぞれに対して部品を取り付けていきます。
基板右上に

  • Right hand MS(右手基板の部品取り付け面、基板全体にロゴが刻印されている面)

  • Left hand MS(左手基板の部品取り付け面)

と刻印してありますので、以下はんだ付け作業左右それぞれの部品取り付け面を確認しながら行ってください。

Left hand MSと刻印されています
Right hand MSと刻印されています

PCB基板へのはんだ付け①_TRRSジャック

本キットは左右分割キーボードであり、左右のPCBの接続はTRRSケーブルで行います。ケーブルを差し込むためのジャックを左右1つずつ、はんだ付け面に取り付けます。TRRSというフットプリントが印字してある上に取り付けます。

ずれやすいパーツですので
マスキングテープ等で仮止めしてはんだ付けします

TRRSジャック取り付け部分もスルーホールになっており、上記のようにジャックを固定したのち、基板を裏返して表面のスルーホールにはんだを流し込むようにしてつけていきます。


PCB基板へのはんだ付け②_リセットタクトスイッチ

リセットスイッチはProMicroの準備の箇所で紹介した、RSTとGNDのショート(ProMicroのリセット)とファームウエア書き込みを行うために取り付けます。
リセットスイッチのスイッチ面が基板裏に来るように、足をスルーホールに差し込み、基板の表側からはんだ付けを行います。


PCB基板へのはんだ付け③_ダイオード

ダイオードはキースイッチを押した際の電流の方向をコントロールするために取り付けます。
非常に小さな部品ですが、以下、取り付け方向の確認予備はんだをしておき、慣れてしまえばさほど難しい作業ではありません。
ダイオードの取り付け向きは、上述基板表裏・実装面の確認で確認した基板左上の刻印でも確認することができます。

右手基板の部品取り付け面には[D▶]と刻印
矢印の向きにダイオードの向きを合わせる
左手基板の部品取り付け面には[D◀]と刻印

まずは基板裏のパッドの片方に予備はんだをしておきます。
パッドが隠れるぐらいつければ問題ありません。

ダイオードには取り付け向きがあるので注意します。
ダイオード表面のラインがある方と基板に印字された矢印の先を合わせます。

ダイオード側にはAと書かれた横に縦のラインが入っている、
このラインと基板刻印の矢印の向きが一致するように取り付ける

ピンセットでダイオードを挟み、足をパッドに押し当て、予備はんだをしたほうの足を温めると予備はんだ部分が溶け、片側の足が固定されます。
この時、予備はんだをしていない方の足が浮きあがったり、ずれたりしないように注意します。
もし、浮き上がってしまった場合は、予備はんだをした方の足を再度こてで温めながら、上からピンセットで押さえつけるようにすると修正できます。
もう片方の足にはんだ付けを行い完了です。
左右合わせて62個に対して各2か所、計124か所のはんだ付け箇所がありますので、漏れのないようにつけていきます。

予備はんだのやり方はコチラの動画が大変参考になります。

(引用元:Twitter サリチル酸自キ温泉ガイド @Salicylic_acid3)
右手基板の部品取り付け面のダイオード取り付け箇所は
一部、ロゴの刻印と重なりますが[D▶]の刻印通り
(右手基板のほかのダイオードと同じ向き)に取り付けます。

導通確認_1回目

ダイオードを全て取り付けたあと、一度、各キーが正しく反応するかを確認しておきます。
まずは、コンスルーをはんだ付けしたProMicroを左右基板それぞれの部品取り付け面に差し込みます。左手用、右手用で差し込み位置が異なりますので、基板表面の刻印に合わせて取り付けます。

左手基板のPromicroは上段に取り付けます
右手基板のPromicroは下段に取り付けます

基板に印字された取り付け箇所は、上段、下段に分かれています。
右手用は下段、左手用は上段に取り付けてください(それぞれGNDなど印字のない段に取り付ける形となりますので、ご注意ください)。

ProMicroが正しく取り付けられたら以下の手順で導通を確認していきます。

  1. TRRSジャックにケーブル(別売り)を差し込み左右の基板を接続する

  2. PCとProMicroを接続する(左手側基板のProMicroに接続してください)

  3. REMAPのSTART REMAP FOR YOUR KEYBOARDから「ete_custom」を選択

  4. Test Matrix Modeをクリックする

  5. 基板のスイッチソケットのパッド部分をピンセット等で導通させる

  6. Test Matrixの各キーの色が水色に反転する確認する

部品取り付け面の裏側のスイッチソケットのパッド部分(赤丸の箇所)をピンセット等で導通させる

導通確認に便利なDaraku-Nekoさんの「キースイッチ導通確認はんこ」https://booth.pm/ja/items/4040191

RemapのTestMatrixMode正しく導通すればキーに対応した箇所の色が反転する

このタイミングで正しく反応しないキーがある場合に考えられるのは

  • ダイオードのはんだ付けが正しくできていないか、向きが間違っている

  • ProMicroのはんだ付けが正しくできていない

まずは概ね2点が考えられます。
ダイオードの向きの確認、パッドやスルーホールに再度はんだを供給し
導通確認の手順を再度繰り返します。


PCB基板へのはんだ付け④_スイッチソケット(MX用)

キースイッチを取り付けるためのスイッチソケットを基板裏に取り付けま
す。
また、本キットでは、左右基板の親指付近にISOエンターキーや2uのスペースなどを配置可能なソケットを取り付け箇所を用意しています。

上記画像のようなキー配列にされたい場合は、右手基板裏の赤丸の位置にソケットを取り付けます。その際、ソケット取り付けの向きにご注意ください

ほかのソケットとは上下逆向きでの取り付けとなりますので、
基板面の刻印を十分にご確認ください。

はんだ付けはダイオードと同じく、片方のパッドに予備はんだを施していきます。

基板の印刷に合わせて裏側にキーソケットを配置、まずは予備はんだを施した側のの足をはんだ付けしていきます。
スイッチソケットは浮き上がりやすいので、ピンセット等で押さえながら取り付けます。
また、取り付け向きも決まっていますので、基板面の刻印(フットプリント)をご確認いただき、スイッチ穴をふさいでしまう、誤った向きになっていないことを確認します。

ここはダイオードのはんだ付けと同じ要領で反対側の足もはんだ付けしていきます。
はんだ付けの箇所も同じく、左右合わせて62か所×各2か所=124か所を漏れなくはんだ付けしていきます。


導通確認_2回目

キーソケットのはんだ付けが完了したら2回目の導通確認を行います。
手順は1回目と同じなので割愛しますが、基板のパッドにはんだ付けした
キーソケットの足(銀色の部分)の部分をピンセットで導通させます。


PCB基板へのはんだ付け⑤_LED(オプション)

LED実装はオプションとなります。
実装しない場合でも、キーボードの動作には影響ありません。

TheEndCustomは左右で20個のLEDを取り付け可能です。リバーシブル配線となっておりますので、青丸の箇所はキートップを照らすバックライト、ボトムプレートに向かって照らすアンダーグロウを1つずつのLEDで選択いただけます。
※赤丸箇所はアンダーグロウで実装する場合スイッチと若干干渉しますので
バックライト実装(基板裏への実装)のみ対応といたします。
追記:(23/3/26)

左右それぞれ10か所、計20か所までLEDを取り付け可能です

LEDは熱に弱いパーツのため、温調はんだごてを270℃で作業を進めていきます。
また基板のパッドにフラックス液を塗布すると、はんだ付けがやりやすくなります。
LEDは取り付け方向が決まっており、切り欠き部分で判断します。
基板でLEDと印字されている箇所の4つのパッドのうち向かって左下(白い縦線で閉じられている箇所)にLED端子の切り欠きを合わせるようにします。

LEDの4つの端子のうち切り欠きがある端子を基板面刻印(白い縦線がある箇所)
にあわせて取り付けます。

LEDは直列で配線されているため、下記画像の順番ではんだ付けを行いながら、一つ付けるごとに導通確認をすることを推奨いたします。

右手基板
左手基板

前述のとおりLEDは熱に弱いので、手際よくはんだ付けを行う必要があります。やり方はいろいろとありますが、私は

  1. 温調はんだごてを270℃に合わせる

  2. あらかじめパッドの1つに少量、予備はんだを盛っておく(少量でOK)

  3. 左手ピンセットでLEDの向きに気を付けながらパッドに合わせておく

  4. 右手のはんだでパッドに盛ったはんだを溶かし、LEDをパッドに重ね、こてを離す

  5. 先にもう片方のLEDで1~4を行う(片方のLEDを連続的に温めないようにするため

  6. LEDの熱による破損を防ぐため、1つのパッドをはんだ付けしたら1分ほど休ませるようにして、1~5を繰り返して、4隅のパッドをつけていく

上記のやり方でLEDをつけています。
はんだ付けが完了したら、再びPCと接続し、LEDが導通するか確認しましょう。LEDの導通を確認する際は、左右の基板をTRRSケーブルで接続した状態で行います。

一つも光らないという場合は、LEDの設定がオフになっていたり、ファームウエアが正しく焼き込めていないケースも想定されますので、以下のREMAPの画面で設定を確認します。


PCBへのはんだ付け⑥_ロータリーエンコーダーの取り付け(オプション)

ロータリーエンコーダー実装はオプションとなります。実装しない場合でも、キーボードの動作には影響ありません。
左右の基板でそれぞれ2箇所ずつ、写真中、赤丸、青丸の箇所からそれぞれ1つ選択可能で最大2基の取り付けが可能、左手基板も同様です。

2基取り付ける場合は赤と青で一組になるように取り付けます。
1基のみの取り付けも可能です。

プッシュスイッチ付きのエンコーダーであれば、該当箇所に割り当てたキー入力も可能です。
ロータリーエンコーダーの5本のピンを基板の穴(上に3つ下に2つのスルーホール)に合わせる形で、基板表面から垂直に差し込み、基板裏面を直接はんだ付けします。うまく刺さらない場合は適宜、指でピンの角度を変えてみてください。

ロータリーエンコーダーの端子
基板のスルーホールとロータリーエンコーダーの端子を合わせて
表側から差し込みます
基板裏面から端子5か所をはんだ付けします

ゴム足(9.5mm x 3.8mm)が4つ同梱されています。
ロータリーエンコーダーの押し込みによる、基板・トッププレートからのスイッチソケット脱落を防ぐために下図のように、エンコーダー取り付け箇所のソケットの上にゴム足を貼り付けます。
ゴム足が支柱の役割をして、ボトムプレートと基板の間を支えます。

ロータリーエンコーダー下のソケットの上にゴム足を取り付けます
ゴム足が支柱の役割をして、ロータリーエンコーダーの押し込みを支える形になります

<組み立て編_プレート・スイッチ取り付け>

ボトムプレート・トッププレートの取り付け

まずはボトムプレートを取り付けます。
基板の6つの穴にスペーサーを差し込み、ネジでプレートを取り付けます。
ボトムプレートカバーはボトムプレート上部に重ねるようにし、4つのネジ穴に合わせて取り付けます。

8か所にスペーサを差し込み、基板裏からネジで取り付けます

最後に基板表面にトッププレートを取り付けます。
全てのキースイッチを差し込んでしまうと取り付けにくいので、四隅にキースイッチを差し込んだ状態で取り付け、ねじ止めをした後、残りのキースイッチを差し込んでいくと取り付けやすいです。

お好みのキースイッチ、キーキャップを取り付けて完成

トッププレートも8か所ネジで固定していきます。
お好みのキースイッチ、キーキャップを取り付けていきましょう。

親指周辺のキーは1u~1.5uの組み合わせを選択可能です。
また、PCB基板へのはんだ付け④_スイッチソケット(MX用)で記載したようにISOエンターを取り付けることも可能です。下記は一例です。

1.5u × 1u
1.25u × 1u
1.25uALL
1uALL
ISOエンター x 1.25u

ボトムプレート用のゴム足は下記のような位置に取り付けるとガタつきを抑えることができます(特に赤丸の箇所)。
お好みの位置に微調整をお願いします。

組み立てお疲れさまでした!!


<キーマップの設定>

本キットはREMAPに対応していますので、Webブラウザ上で簡単にキーマップの変更やマクロの設定が可能です。
REMAPのSTART REMAP FOR YOUR KEYBOARDから「ete_custom」を選択し、キーマップの編集を行います。
おすすめのレイアウトがありましたら、REMAPのShare機能にて、是非共有いただけると嬉しく思います!

上記タブから、キーマップの変更、保存、シェアが可能です

本キットは60%キーボードですので、記号や数字列はレイヤー切り替えによって入力することができます。デフォルトキーマップではBとNの下に配置されたキーを押している間にそれぞれのレイヤーに切り替わります。

デフォルトレイヤー
レイヤー1(数字・ファンクション)
レイヤー2(記号)
レイヤー3(LED/マウス)

ロータリーエンコーダーを取り付ける場合、回転に対する割り当ては下記、4つのブロックで割り当てます。
下図、REMAP上のキーマップの赤丸、青丸が基板の取り付け位置のの赤丸、青丸箇所のエンコーダーの操作に対応します。
ロータリーエンコーダーのプッシュに対する割り当ては、取り付け位置のキーマップに割り当てたキーに対応します。

右手、左手それぞれ設定可能です。
基板上の取り付け位置

<おわりに>

最後になりますが、組み立てやメンテナンスでご不明点やご要望等ありましたら、TwitterBOOTHのメッセージ機能等通じて、気軽にお問合せいただければと思います!
Ergo The Endの開発秘話!?も公開しておりますので、キーボード設計に興味があるという方は、宜しければ覗いてやってくださいませ。

それでは良き、自キ活を!
(この記事はThe End Customを使って作成しました)

<おまけ_作例・写真集>

※アクリルプレートを使用した作例です。標準キットにはPCBプレートを採用しており、購入時のおまけとしてアクリルプレート発注用のデータファイルを同梱しています。

キット同梱PCBプレート
キット同梱PCBプレート
遊舎工房・アクリルカラー_透明_ガラスエッジ
キット同梱PCBプレート
遊舎工房・アクリルカラー_透明_ガラスエッジ
遊舎工房・アクリルカラー_透明_ガラスエッジ

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