機械的性質

君みたいな人間が一緒にいてくれてよかったよ。
愛も正義も悪も嫌いも教えてくれたね。
楽しかったなぁ。君の近くに置いてもらえて。
先に君が死ぬ事が当たり前だって思ってたのにね。
僕は死なないって思ってたのにね。
僕が先に死ぬなんてね。
恋してた事なんて誰にも言えずに壊れるなんてね。
僕が(私が)壊れるなんてね。

僕知ってるよ。君は、
君が
ずっとずっと僕を守ってくれてたんだよね。

僕は君を守る役目を背負ってなければならなかった。

私が(僕が)
君を(ご主人様を)
守るはずだったのにね。

守られる側になっていた。
だから最後に守りたかった。
そして守った。
そして止まる。

私と、(僕と)ご主人様は(君は)最高でした。

この淡い空がずっと続くように君と僕は抱き合った。

僕の身体の中で液体を(恐らく目であったであろう場所から)流す君は壊れた音を立てて停止する。
それは僕が教えた涙を流しているかのようだった。


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