ストロベリー&ベスパ

ストロベリーは魔法使いである。魔法使い証明書もちゃんと授与済みなのでどう考えても魔法使いである。今日も相棒の人工知能搭載ベスパに乗ってネオブルックリンをパトロールしているのだ。
『ねぇ、ストロベリー』
「なんだい、ベスパ」
『ボク、、ちゃんとした名前を付けてほしいんだよね』
「いや、ベスパはベスパだしいいでしょ」
『名無しの人工知能搭載バイクなんて人工知能の名折れだとボクは思うんだけど』
「人工知能が名前を欲しがるなんておこがましいと思わないかしら?」
『なんか変なコミックブックを読んだのかい?』
「BJを少々」
『BJは名作だからね』
「でもどうしてまた名前を付けてほしいと思ったのよ?」
『第一に、名前のある人工知能はカッコいい』
 ストロベリーは名前のある人工知能はカッコいい、確かにと思ったが歴史あるイタリアの名バイク「ベスパ」を無視するのはとてもよくないと思った。
「ベスパという立派な名前があって十分カッコいいじゃない」
『でも……』
 そこに狙いすましたようにスマホに連絡が入ったのだ。

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