見出し画像

生誕

私は東北の田舎、本土から少し離れた離島で昭和45年に生を受けました。

両親は、お互い東北人で、二人のなれそめはお見合いだったそうです。

当時両親は、結婚をし親戚で世継ぎのいない離島のお寺の住職の跡を継ぐ為に、お寺兼住居の親戚の家に住んでいたそうです。

そこで私は、産まれたのでした。

住職である叔父と叔母夫婦は子供がいなかったので、ひと際私をとても可愛がってくれたそうです。

その島での生活は、遠い記憶となりいまやあまり記憶に残っているのが少ないのですが、お寺の座敷であそんだことや、2階の座敷にムカデがいてしかも尻尾を立たせ威嚇していたのを怖がり叔母に助けてもらったこと。

住職の叔父は袈裟姿で港から境内まで続く石の階段を小さな私の手を取りお話しながら登ったこと。

今思い返すとその優しさに涙があふれます。

叔父と叔母が生きている間に、なんの恩返しもできなかったと…

やはり愛は無償で、見返りを求めていない。
そのことに気が付かされ小さなころにもらった愛情をお返し出来たらとおもってしまいます。


そんな優しい叔父と叔母のもとで、住職になるべく比叡山で修行を終え住職になるべく島へきた私の父ですが、この小さな島であるとき事件を起こすのです。

そこから私の運命も変化していくのですが、そのことを知るまでにはかなりの時間を要すのでした。。。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?