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2020.10.03 りんごジャム(紅玉)

りんごは新鮮さが大事。まあ何でもそうかもしれないけど、店頭においては新鮮かどうかがそれほど重視されない割には新鮮さが味を左右する度合いが大きいのが、りんごではないかと思う。

収穫から時間が経って、ジューシーさやシャキシャキ感が失われ、酸味も抜けて、もっさりとした食感のぼんやりした味になることを「ボケる」というが、ジャムを煮るにしてもボケたりんごより新鮮なりんごの方が美味い。ボケたりんごなら生食するよりジャムにした方が美味い、という考え方は大いにアリだが、生食で美味いりんごの方がジャムにしても美味いというのが厳然たる事実でもある。

したがって、りんごは、その品種の旬の時期に生産地で買うのがベストである。

しかし、このコロナ禍である。生産地に赴くのは難しい状況なので、あとは都内のマルシェや、この際お取り寄せなどが考えられる。が、なんかもうこうなるとりんごをやる気が削がれてしまって、近所で適当に紅玉を買ってしまいましたすみません。いやしかし、紅玉なんかは皮を煮出してピンクに仕上げたりするので果皮の色がそれなりに大事で、「モノを見て買う」ことに一定の意味があるんである。

ところで、紅玉って最近はけっこう長い期間にわたって店頭に並ぶようになったよね。旬が比較的早い品種で、10月のはじめ頃にひとしきり出たら終わりみたいな感じだったと思うのだけど。保存技術の進歩と、加工用品種としての一般認知度が上がったことによるのかなあ。そういう意味では紅玉に関してはそれほど時期を気にしなくても良くなってるかもしれない。

さて、ということで紅玉。長野県産。

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刻み方はいつものりんごで、くし切りを薄切りに。ただ、今回の紅玉はわりと柔らかめで煮崩れしやすそうなので厚めに適当に(7〜10mmくらい?)刻む。形がまったく無くなってしまっても食感が楽しめない。

これは…すごい、中まで赤い。

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果肉が赤い品種のりんごというのはあるけど(メイポールとか)、紅玉でここまで赤いのは初めて見た。

皮と芯のクズはぜんぶ小鍋に入れて煮出し、ペクチンと色素を頂戴する。ペクチンは酸性のほうが溶出しやすいというのを聞いたので、ここにレモン汁を加えてみる。

刻んだ果肉のほうにも変色防止にレモン汁を入れる。果肉900gにレモン汁大さじ2、煮出すほうは水2カップにレモン汁大さじ1入れたけど、レモン汁入れすぎでレモンくさくなるかもしれない。

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刻んだりんごには、40%の砂糖を加えて混ぜて置いておく。水分が出るけど、煮汁を加えて煮るのでそんなにしっかり待つ必要はない。

煮汁のほう、だいぶ赤い汁が取れた。ペクチンのほどはわからない。アルコールテストしてみればよかった。

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煮汁と果肉を鍋に入れて点火。シロップは少し残しておいて、後で加えることにする。

なんとなくヘラで果肉を潰しながら煮詰めていき、シロップを2回に分けて加える。トロみがしっかりしてきたところで火を止める。

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そしてこれ。これはもう完璧に紅玉ジャム。

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