フォローしませんか?
シェア
北野 隆之
2023年8月11日 23:03
21:43スマートフォンで時間を確認し塾を出た。薄暗い小さな商店会を抜けた自転車が狭く急な坂を駆け上がる。登りきったあと、緩やか下り坂が続いていく。空には無数の星が輝いて冷たい空気が心地良い。僕はこの時期のこの時間が大好きだった。無人の工場や資材置き場の横を抜けて、雑木林の影の音を聴いた。人の姿を見ることは殆どない。たまにライトも点いていないパトカーが話し掛けてくるくらいだ。
2023年8月10日 23:41
昔観た映画の中で、地球は滅亡の危機に瀕していた。宇宙の彼方から飛んできた隕石によって。その世界では掘削のプロが宇宙に赴き、中央に埋め込んだ核兵器によって隕石を砕いた。起爆のために残った一人の命と引き換えに手にしたハッピーエンド。しかし現実にそれを実践するのは不可能だ。現れたそれは手頃なサイズではなく、そもそも現代の技術で飛来物に乗って穴を空けて破壊するなんてことは不可能だった。つまり