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梅雨入り前 お泊りの旅 ~逆襲の天丼編~

翌朝、いつもより遅い起床。
カーテンを開けると、高く上がって目がくらむほどの朝日が全身を包みます。

「今日はさらに暑くなりそう・・・」

「ひむ太郎」の駅そばへ派遣

むっくりと起きてきた息子から、さっそく相談が・・・

「今回のホテルは素泊まりで、後でブランチに出かけると聞いたが、それまで持ちそうもない」
「どうしたいのだ?」
「BS朝日『ひむ太郎』のエンディングに出てた、浅草駅地下の駅そばに行ってみたい」
「ここから遠いぞ」
「なぁに、指呼の間である」
「うむ、実は、わたしも気になっていた。
それでは、君を特派員として派遣するゆえ、都度画像を送るように」
「心得た、ついては派遣経費を・・・」

彼は私から小銭を巻き上げて、そそくさと外出して30分ほど経過すると、ライブ画像が到着します。

ここが例の駅そば 文殊 浅草店
階段下の立地です
ほうれん草そば
後のブランチを考えれば良いチョイス

辛めのつゆにほうれん草が非常に合っていたとのこと。温泉卵とざく切り長ネギの組み合わせもグッド。
どうやら彼は汁まで「まくって」帰ってきたようです。

気分もあがる六区通り

息子が部屋に戻ってから、あらためて本来のブランチへ出発。

六区通りに入ると、浅草からメジャーになっていった芸人の写真が街灯に掲げてあります。
上ばかり眺めていると、自然に気分もあがりますね。

昭和世代なら言わずと知れた「大将」こと萩本欽一 師匠。

息子が学生時代、欽ちゃんも同じキャンパスにいたそう。
廊下ですれ違ったときに思い切って話しかけたら、

「みんなボクのこと、遠巻きに見てくれてるんだけど、
こうやって声をかけてくれると、うれしいよ」

とても気さくに答えてくれて、二人で一緒に撮った画像には、優し気な大将と息子が微笑んでいました。

師匠 こんなとこに 居なすったんですか?
なんとまあ お若くて!

内海桂子・内海好江 師匠
ウッチャンナンチャンの師匠としても知られます

時代は昭和にさかのぼります・・・

駆け出しのころ、市内のホールを会場にしたお客様大感謝祭みたいなイベントがあって、そのゲスト芸人の一組が音曲漫才 内海桂子・内海好江 師匠だったのです。

私は臨時カメラマンとして、客席からステージの様子を記録する係でした。
当時の銀塩一眼レフカメラは撮影数が上限36枚でとても少なく、マニュアルフォーカスなので、慣れていないとレリーズボタンをスムーズに押せません。

満席のステージにお二人が登場して、さっそく落語で言う「まくら」のようなやりとりが始まります。
肝心の私はアングルやらピント合わせやらに気を取られてマゴマゴしています。
ま、まずい・・・

「あんたぁ、早く撮りなさいよぉ~♡」

いきなりステージの桂子師匠から直々にお声がけがありました。
会場が一瞬ザワッとします。

次の瞬間・・・

「ほいっ!」

お二人はおどけたポーズをガキッとシンクロで決めて、わざわざ撮影タイムをこしらえてくれたのです。

それは「ゆーとぴあ」の決めポーズで使われた
「もう、イヤ!」でした
はやりネタがお好きだったようです

私はあわてて、シャッターを切りまくりました。

「もういい?撮れたぁ?」

私は苦笑いして手を振って応えるのがやっと。
お二人は「してやったり」と満面の笑顔です。

そこで、どっと笑いが起こったのでした。

今思えば、最高の師匠たちにイジられて、おまけに笑いをとってもらえたことは貴重な経験だったと思います。

その後、好江師匠が早世され、桂子師匠がピン芸人に戻られた後、ウンナンやナイツのご意見番として、愛ある姿勢で後進を上手にあしらいながら、97歳で世を去るまで、私はテレビのこちら側からずっと応援していました。

「てんふじ」では御座いません

さて、本日のブランチ会場 天藤(てんとう)に到着。
知り合いに教えてもらった天ぷらの名店。
どうしても「てんふじ」と言ってしまいます。

実は数カ月前の夕ぐれ時にお邪魔したのですが、売切れ終了とのことで、泣く泣く撤退したのでした。
今回はホテルを素泊まりとして、リベンジを果たすためにやってきたのです。

テーブル3卓+カウンターのかわいらしいお店。
さっそく、家族はビールを注文、優雅に朝酒を満喫しています。
頼む、泡を舐めさせてくれ、「あふ、んんめぇ~」

まもなく、天丼が到着。
えび、きす、かきあげ、野菜のてんぷらが乗っています。

少食の方はご飯少な目でどうぞ


ちなみにかき揚げ丼は、えび、いか、貝柱がゴロゴロ入っています。

これとは逆にえび天オンリーのえび天丼もあります

揚げたてで、熱い、とにかく熱い。
どっぷりと黒目のタレに漬かった濃いめの味ですが、ご近所の有名店「大黒家」よりも甘さが控えめで食べやすい。ごま油の香りも軽やかに、意外とスイスイいけます。

さらに味噌汁の味わいが絶妙で、米ぬかのような濃い糀の香りが天丼の味にほどよくマッチします。

単品でアナゴを注文しました。
良く見られる、バナナのように大振りで、ブワブワした食感を予想していたのですが、意外にも小ぶりで身の締まった風情でした。
過剰に脂ぎらず、ほどよいボリュームでこれはこれで満足です。

骨の素揚げも軽やかな食感

さて、このあとお土産タイムになりまして、以下のつぶやきにつながったのでした。

ホテルに戻ると、そろそろチェックアウトの時間です。
浅草寺の裏手を眺めるとお神輿の連合艦隊が集結中。
これからが祭り本番なのでしょう。

不謹慎ながらアリみたいです、本当に

いやはや、良く食べましたわ。

その日の夕食は上記「つぶやき」で購入した数々のほか、さらにセキネの肉まん・あんまん計6個が戦列に加わり、さらに完食したのでした。

また、戻ってきますよASAKUSA。

おわり


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