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サンタとコカ・コーラ 知らなかったのは私だけ?

間もなくクリスマス。
クリスマスを代表するアイコンのひとつに「サンタクロース」があります。ふくよかな体の初老の男性が白いあごひげをたくわえ、真っ赤な衣装をまとい「ホッホッホ~♪」と陽気で楽しいサンタクロース。この半ば当たり前のイメージは、「コカ・コーラ」の宣伝広告にルーツがあったのです。

申し訳ございません。
わたし、今の今まで、この事実を本当に知りませんでした。

4世紀の初め頃、現在のトルコにあたる場所に、セント・ニコラスというカトリックの司教が住んでいました。その生涯を慈善事業に尽くし、人一倍の子ども好きとしても知られていました。このセント・ニコラスが子どもの守護聖人として崇められるようになり、クリスマスプレゼントを贈る習慣が始まったと言われています。

それから千数百年、クリスマスはキリスト教系の宗教行事として全世界に広まりましたが、時代や国によって、太っていたり、やせていたり、青や緑、あるいは白い衣装を着ていたりと、サンタクロースに統一されたイメージがなかったのです。

転換点は20世紀に入ってからでした。
1930年代、コカ・コーラ社はサンタクロースの知名度と温かみを活かしながら、画家のサンドブロムに依頼して、今では誰でもが知るあの真っ赤な衣装の初老の男性を創作させ、雑誌広告に載せてコカ・コーラのアイコンとして世に送り出したのです。

また、引退した営業マンがモデルであることも明らかにされていて、彼自身「サンタクロースの精神をそのまま表現した人物」と評されているほどでした。

やがて、コカ・コーラの販売拡大に伴い、このサンタクロースのイメージも全世界に拡散されて、いつのまにか統一された人物像が確立されていったのですね。そして、戦後、日本にも伝わってきたわけです。

調べてみると、コーラとサンタの組み合わせイメージ戦略にちゃっかり乗っかった、ライバル会社の宣伝商材も見つかりました。

オデコにヒイラギが

さて、ここで疑問が…
4世紀に実在した本家セント・ニコラス。いったいどんな姿をしていたのでしょう?

ここはあえて画像をネット検索せず、今宵、コーラでも飲んで想像してみますか。ウオッカをちょい足しして。

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