ルールスと禁止改定予想

5月18日に付でのヴィンテージ、レガシー、ブロール(?)の禁止改定が発表されました。

ヴィンテージは間違いなくルールス関連でしょう。

直近のヴィンテージチャレンジにおいて、2日連続でトップ8をルールスが投入されたデッキが独占しました。

ヴィンテージリーグでもその状態は変わりません。
Doomsdayでルールス環境を150マッチほど回りましたが、直近のルールスデッキとのマッチアップは8割に上ります。
酷い時は1リーグ5マッチ全てルールスPOという有様です。

何らかの手入れが入るのは当然ではないでしょうか?
今回はそんなルールスの問題点見直しと禁止改定予想をしていきたいと思います。


ルールスの問題点

画像1

フェア系ルールス(WUB、BUG、ショップス等)はまだ戦えますが、POやブリーチは本当に無理です(後述)。
ロングゲームは勘弁ですが。

「相棒」の中でずば抜けて軽い
ルールスは全相棒の中で最も軽いCMC3のカードです。
相棒は実質的な手札増加を実現する為に、厳しい相棒条件が設けられていますが、solomoxenを有し、代用品が多数見られるヴィンテージ環境においてはこの制限は極めて緩い物です。
《Black Lotus》1枚からそのまま登場するのはかなり重大な問題です。
例えば、先手1ターン目に何らかのソフトカウンターを構えながらルールスを唱えることが容易になります。
そのため、1ターン目のルールスに《Force of Will》を当てる行為はアド差が拡大するだけで、あまり有効な戦略ではない可能性があります。

マスカンの再利用
ヴィンテージには多数の軽量マストカウンターが存在します。
例えば、直近で上げるのであれば以下でしょうか?

・《Mystic Remora》
ヴィンテージのほぼ全てのデッキには生物でないカードが含まれています。
そのため、このカード1枚で3枚以上のアドバンテージを稼ぎ出す事もザラです。
累加アップキープもルールスの回収能力を使って容易にリセットすることができます。

・《Lavinia, Azorius Renegade》
ヴィンテージは極めて軽量な環境です。
身を守る為に《Force of Will》などのピッチスペルが多用されます。
Digやトレクルなどの探査呪文もほぼ唱えることができなくなります。

上記は通るとほぼ負けに直結するカード群です。
これらは辛くも打ち消しても、ルールス1枚で即再利用される程に軽いカードです。

Lotus→ルールス→カウンター→Lotus→ボブ
Mox→ラヴィニア→Lotus→ルールス→Lotus→ウォーク→ラヴィニア
Mox→Remora→Lotus→ルールス→Lotus→Remora

この鉄板ムーブを1ターン目に何度も繰り返されれば、確実に精神を病みます。
ルールスも打ち消した場合、そのアドバンテージ差は巨大なものとなり、詰めるのは困難です。

アドバンテージエンジン
一つ上と被りますが、ルールスのお供には各種0マナガラクタが添えられます。
また、ランタン(黒ボム)を使いまわすことで墓地対策をしながらアドバンテージを稼ぎ続けます。
これらにより、ルールス着地後は毎ターン1枚ずつ手札に差が付きます。
ガラクタの性質上、ドロータイミングを調整することが可能で、ナーセットやレオヴォルドではこのドローエンジンを止める事はできません。

ソフトカウンターが腐る
《Black Lotus》からルールスが着地した場合は、以降3マナのテンポアドバンテージ差が付くこととなります。
そうなった場合、身を守る為に使われるフラスターやピアスは確実に腐る場面が増えます。

デッキが歪む
ルールスは強烈ですが、これに対処できるデッキを組もうとするとデッキが大きくゆがみます。
ルールスだけを除去すると他のナマモノが残りますし、他のナマモノを除去するとルールスで拾い直されます。
そのため、大量の除去が必要となりデッキが大きくゆがみます。
また、先週はメイン青罠が複数見られる状態でした。

ルールスがルールスを呼ぶ
ルールスを対処するにはルールスを入れて同じペースでアドを稼ぎ続けるのが一番手っ取り早い戦略です。
デッキを少し弄ればルールスを入れる事自体は簡単ですから。
そのため、ルールス環境はルールスを呼びます。
環境に極端にルールスが増えたのはこれが理由でしょうね。

ここまで強烈にアドを取るのであれば、相棒無しならCMC4、相棒ならCMC5辺りの生物にこの能力を付けるのが適正だったのではと考えます。

1ターン目ルールスに刺さるカードがあれば問題は無かったのでしょうが...


ルールスはどうなるのか?

この禁止改定でルールスはどうなるか私なりに考えます。
概ね4つのプランがあるのかと。

どれにしても何らかの手入れが入ると見ています。


1.ルールスの禁止

ヴィンテージ初のアンティや物理以外の禁止になる可能性です。
これは先ず無いかなと勝手に思っています。

折角、相棒作ったのに意味が無いですしね。

ただ、直近のエキスパンションで強い相棒対策が刷られているなら、それが登場するまでは禁止される可能性もあるかと。


2.(ヴィンテージのみでの)ルールス相棒指定禁止

相棒ルールをヴィンテージのみで制限してしまおうという話ですが、MOの修正パッチをそこまで手早く組めるのか?(組めると思うけど)
既に組んであるなら、EDHでルーツリーは禁止ではなく相棒のみの禁止にされていると思いますが
※ルーツリーの相棒を除いた性能はEDHでも適正だと思う為
これやるくらいならいっそ禁止した方が、プログラムの発注コストは安いよなぁと。

これも1.と同様に一時的な禁止しかもしれません。


3.ルールス周辺の制限

・ルールスの基本ドローエンジン2種(《Urza's Bauble》、《Mishra's Bauble》)

ルールスのアドバンテージエンジンを成立する確率を減らすという考え方です。

・《Mystic Remora》

《Mental Misstep》制限で1ターン目に消すのも困難ですし、POは維持にもそれほど困らない、かなりヤバいドローエンジンとなってしまっています。
これ残すならMMs解禁しとくれ。

・《Paradoxical Outcome》
・《Underworld Breach》

ルールスの中でも特に止めるのが困難なデッキのフィニッシャーを減らせば猶予はできるよね、という考えです。

・《Lavinia, Azorius Renegade》

2つの妨害能力が直観的に分かりにくくミスを多発させる問題児です。
除去してもルールスで何度も戻されるのでいっそ制限してしまうのでは?


4.ルールス以外を強化する解禁

ルールスはCMC2以下のパーマネントに縛られますが、CMC3以上の強力なパーマネントを増やせばルールスとトレードオフでハイパワーを得られるのでは?という考え方です。

・《Necropotence》
強力なドローエンジンですが、ここまで強力ならルールスを使わない選択も十分ありそうな気がします。
ネクロドネイトは4枚搭載だったし有りやろ?
過去には解禁が議論されています。

・《Lodestone Golem》
3球、アメとげは無いですね。
前者4枚積みは拘束が強すぎます。
後者はルールスショップを強化してしまいます。

・《Golgari Grave-Troll》
ルールス環境において、バザー系デッキはかなりキツイ立ち位置にあります。
私のDoomsdayはサイドボードにランタン(黒ボム)とルールスをセットで搭載していますが、メインでの相性2:8(1:9じゃないか?)のピッチヴァインと4回当たってマッチ負け無しです。
それくらいランタン+ルールスは強烈な抑止力となっています。

・《Monastery Mentor》
ここまで火力のあるやつならルールスと選択になるのでは?
そう考えるとコレの解禁はありそうだと思います。

・《Gush》
ルールスで付いたアド差を取り戻せるなら十分ありだと思います。
《Gitaxian Probe》はルールスPOを強化してしまうので多分無いですね。
Gushがルールス系コンボデッキを強化するかというと、マナベース的にこれを使いまわすのは困難かなぁと。
多用出来るなら現在のリストで投入されている筈です。


こんな感じです。
妄想なのでお話程度に留めておくれ。

ちょくちょく弄っていくよ。

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