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ミュージカル薄桜鬼「真改土方歳三篇」見逃し配信見ながらの感想②

前回が一万字弱と長すぎたのでもう少しさっさと書いていかねば。



二幕開始

聞き覚えのある太鼓のリズムが聞こえてくる。
んん??これは?
私でも知ってるぞ。毛利さんの薄ミュで二幕始まりで使われる曲だ。
羅刹になった土方、平助、山南さんと羅刹隊が登場するんだけどどうも様子が変。
そこへ近藤さんや沖田や左之、新八など他の隊士が登場。
近藤「歳、すぐ楽にしてやるからな」
沖田「狂った羅刹がどうなるか土方さんならわかるよね」
この二人に言われるのきっつ。
鬼が登場し隊士たちを倒していく
最後、近藤さんが風間に斬られそうになるところで暗転。
「やめろぉーーー」の声が響く。
ひどい悪夢。
地獄に落ちたような夢だった。
こういう残酷な場面を時々入れてくるので油断ならない。
結構えぐい場面でした(好き)。

目覚めると一幕最後の風間のセリフ。
風間と土方が戦ってるところに山崎が止めに入る。
山崎の決めセリフ
「あなたは頭で僕は手足です
手足ならなくなっても替えは利きます。
新選組は頭である局長と副長あってこそなのですから。」
ここで山崎が斬られたところで天霧が止めに入る。
天霧はいつもいいところで登場してくれるありがたい人。
山崎が最後に土方に語るセリフの中に
「針医者の息子だったこの俺がが武士としての生を全うできたのも新選組があってこそです」
これも入れてくれてよかった。山崎の出自、真改の中で語られることがなかったので。
東京公演2日目に山崎役の田口司くんが怪我をしてからはアンダースタディの千枝義人くんが舞台上で演じて、声を裏から田口くんが当てるという二人三脚体制だったけど、配信でアップで見ても全く違和感ないくらいぴったり。
千鶴とのデュエットも息が合ってて突然のアクシデントだったけど積み重ねてきた歴史は繋がっていくんだなと思った。
「命繋がる」っていう歌詞にも不思議と重なった。

甲府城へ

ここから洋装に変わる。
千鶴に隊から離れることを命令する一回目。
だが近藤さんを守るという千鶴に
このときは隊士として近藤さんの護衛を命じ
絶対に死ぬなと金丁を打つ。
信じて待ってろと誓いを立てる。
完全に特別な存在になってるけどまだそれに気付いてない。

近藤さんと一緒に逃げる千鶴の前に天霧が現れる。
千鶴を守る近藤さんが
「おれは敗残の将。そんな俺が女性を守って死ねる。武士として最高の死に方だと思わないか」
近藤さんはその前に自分が局長じゃなかったら隊士を死なせることはなかったと言っていて、自分のために隊士が死んでいくことに耐えられなくなっていた。
気持ちがすでに折れていたのね。
天霧に全く歯が立たない近藤さんと千鶴(そりゃそう)
危機一髪のところ土方登場。
天霧と戦うのはここだけかな。
比類なきその力を何のために使うのかと問いかける天霧に
「大切なものを守るために決まってんだろ」
「幕府とは比べ物にならないくらい大きくて大切なもんだよ」
このあと宇都宮でも同じようなやり取りがあるんだけど
なぜか天霧に大事なことを言うってのが面白いね。
天霧は聞き役として優秀なのか。
羅刹の力を使うと残りの寿命が減っていくことを聞かされて
このあたりからどんどん顔色が悪くなっていく。

ここで近藤さんがとうとう土方に弱音を吐く。
近藤さんにとって土方が羅刹になったことは本当に辛かったんだなと。
土方は羅刹の力をあんたのために使えるのは嬉しくて仕方ねぇと
言うが、この言葉は近藤さんが最後の覚悟を決める一押しになったんではないかなぁ。
近藤さんが去った後、吸血衝動が来て倒れる土方に
「つらいならつらいと言ってください。羅刹になんかなりたくなかったってほんとの気持ちを言ってください」と言う千鶴に
「敵わねぇなぁ…」とつぶやくのは直前に嬉しくて仕方ねぇって言ってたのと真逆。本音を見抜かれた上にズバッと指摘されて何も言えなくなってる土方が痛々しいけどかわいらしい。
「敵わない」って言っちゃうところがね。鬼の副長がね。絶対敵わないなんて隊士に向かっては言わないはずなのに。
お姉さんに逆らえない末っ子の顔を覗かせるところがよいのよね。

そして羅刹隊の増強の中止を山南さんに告げる。
これ以上隊士を羅刹にするわけにいかない土方と
すでに羅刹になった土方や平助を始めとする隊士たちを救いたい山南さん。
どちらも新選組を守りたい気持ちは同じだけど進む道が変わってしまう。
原田・新八も隊を抜ける。
仲間が少しずつ離れていくつらさ。
平助から吸血衝動のつらさを聞かされて平助は大丈夫なのかと聞く千鶴に
頼むから聞かないでくれって言う平助。
早い時期に羅刹になった彼もつらい。

そして流山へ

既に心が折れつつある近藤さんには敵に囲まれた中で戦う気力は残っておらず、また土方さんにこれ以上無理はさせられず投降することになる。
「そろそろ楽にしてくれないか」
「思えば儚い夢だったな」
近藤さんの言葉に何も言えなくなる土方。
覚悟を決めるまでの数秒間。近藤さんの顔を見ないままここで待ってろと
千鶴に告げて部屋を出ていく。
近藤さんの喜ぶ顔が見たかっただけなのに。
その思いでつらくても坂を上ってきたのに。
この場面は何度見ても一番つらい選択をしなくちゃならない土方の気持ちを
考えると近藤さんに対して何で?って気持ちになっちゃう。
近藤さんがつらいのもわかるんだけど。

土方が去った後近藤さんは千鶴にここから逃げて好いた男と一緒になって
静かに暮らしなさいというけど、千鶴の好いた男は土方さんだから
逃げる選択肢はないんだよね。「私はあの人の小姓ですから。」
あの人って言うのがいい。
それを知った近藤さんは「歳を頼むよ」と千鶴に言う。

新政府軍の兵士を次々切り倒していくやけくそになってる土方の姿は
飼い主を失った野犬のようで本性剥きだしで行き場を失った
哀しみも漂ってて、これは支えなくちゃと思わせる。
「近藤さんあんた俺に厄介ごとばっかり押し付けやがる」
近藤さんのために全てを賭けて来たけど、
今や新選組は近藤さんと自分のためのものだけじゃなくなってる。
その板挟みだったんだろうなぁ。

沖田の下へ

戦闘服を着て刀を持って出迎える沖田。
近藤さんがどうなってるかは告げない。
「近藤さんは元気なんですよねぇ?」と聞く沖田の顔は見ないまま
「次来たときは近藤さんを連れてきてやる」と言う。
「信用しないで待ってます。土方さん嘘つきですから」と沖田。
ここで沖田の顔をようやく見て
「俺が近藤さんのことで嘘ついたことがあったか」と言うと
へへへっと笑う沖田。最後まで土方さんにはいたずらっ子の顔のまま
別れを告げる。
お互いにこれが最後とわかっているのにそれ以上のことは言わない。
千鶴にだけ「土方さん顔色悪いねぇ、状況がよくないのかな」
「僕あの人のこと全然好きじゃないしはっきり言ってどうなってもいいけど
あの人が倒れたら新選組が立ちいかなくなるから」土方を頼むと言う。
近藤さんの笑顔が見たいのは沖田も土方も一緒。
その思いで歩いてきたのに自分は病で倒れて土方一人に背負わせてしまった悔しさ。無念さ。
だからこそ憎まれ口を叩いて送り出すんだろうな。
3人の関係性があるからこその場面だった。

幕府に直談判しに行こうとする土方を止める千鶴。
自分の判断を止められてムキになり
「お前に何がわかる!」と言うと食い気味に
「私にだって少しぐらいわかってます!!」と強い口調で言う。
どんどん千鶴が強くなる。土方の怒号にも全然ひるまない。
「ずっとお側で見てきました」
「土方さん信じてた新選組愛してた皆さんが悲しむと思います」
千鶴の歌声に我を取り戻す土方。ふっと息をつきたくなる歌声なんだよね。
その上で「絶対に無理はしないでください。」とお願いする。
「江戸を出た後途中で倒れたら容赦なく置いていくからな」
って言ってるけど、ここが一番支えてほしかったところなんだろうなぁ。
もう千鶴しかいなくなってるからね。

宇都宮城

大鳥さん登場。
ちょうどこの頃二人に出会ってるということ。
「信じて追いかけてきたものを突然失って
土方さんは不安になっていたんだと思います」
全て千鶴にはわかってた。
不安になっても信じてついてきてくれる隊士のために
立っていなきゃならない。
それを側で見てる千鶴は強いよ、ほんとに。
そんな状態の土方の前に風間登場。
天霧は立会人状態。
「顔に向こう傷つけてもらったのがよっぽど嬉しかったらしいな」
と言われて冷静さを失う風間。もはや千鶴は眼中なし。
「ずいぶん精彩がないな。人間相手の戦で疲れたか
まがい物とは言え鬼のお前が」
風間は憎々しいと思いながらもまがりなりにも鬼となった土方が
人間相手に苦戦するのは嫌みたい。
風間なりの愛情表現か。
童子切安綱で戦うことが楽しそう。
鞘に持ち替えて刀を抜いて二刀流で戦うのかっこいいのよ。
ここの歌、ちょっと山南篇の薫の曲にリズムが似てる。
「新選組の名前ごと葬り去ってやろうか」と風間
それに対し
「ありがてえな一人で背負うには重すぎて仕方ねぇ」
ぽろりぽろりと本音がこぼれる。
ボロボロになる土方に息の根を止めようとするとき
風間の憎々し気な表情、だけど殺すのをどこか惜しむ顔
爆発音が聞こえて手を止めるとき。
ちょっとホッとしたようにも見える。
まだまだ戦いたい気持ちがありそう。
残った天霧が
「そう遠くないうち幕府は滅びます」と言うと
「それは承知の上さ
それでも武士っての殿様のために戦うもんだろ
俺が守りてえのは俺の俺たちの心の中にある幕府を
将軍を守るために生まれた新選組を守り抜きてえんだよ」
また天霧は大事なことを聞いている。傾聴の天霧。
つい言えてしまうんだろうか。
ふらふらになりながらも天霧に刀を向けて立ってる姿を見て
風間のことは任せるという天霧は大人だ。

会津へ

ここから先は俺が指揮を執るという土方に
傷も癒えきれぬ状況で戦えるほどこの会津は甘い状況ではないと
斎藤が登場。羅刹になっている。
近藤さんが板橋の刑場にて斬首に処されたと告げる。
断頭台に上る近藤さん。
「憧れ追いかけて夢を追いかけて
ここまでこれるとは
すまない続きは任せた」
晴れやかな顔のあと斬られてアップテンポの曲が流れてくる。
いや、正直最初はびっくりした。
え、ここでこんな曲調にするんだ??って思ったけど
驚いたうえでやられたーー!ってなった。
この展開で明るい曲を流すって絶望の先に希望があるって感じなのよ。
いやすごいな。これが毛利さんの薄ミュなのか!!と思ったよ。
自分はやれることはやった。
自分はここで終わるけど君たちに明るい未来は託すよってことだよね。
近藤さんすごいなぁーって思った。
で、原田・新八が戦いながら宇都宮城は土方さんが落としたんだってな
って嬉しそうに話す。
怪我を負ったらしいがあの人が死ぬわけねえかって。
まだ頑張ってるんだなと希望になってるけど不知火が現れて
近藤さんの斬首を告げると俺がいれば…って思う。
だけど、もうどうにもならないし、自分たちのやり方で意志を継いでいこうとしてる。
新選組の魂は形は変わっても残っていく。

また場面は会津へ。
「近藤さんは腹も斬らせてもらえなかったのか」と土方。
武士として死ぬことが叶わなかった。
その無念さを自分が晴らすとばかりに指揮を執るという土方に
自分を倒してから行けという斎藤。
「戦いのさなかに身を置けば苦しみも忘れられる
忘れてもらっては困りますそれはあなたが副長だから
新選組を統べる人だから」
斎藤の会津藩への思い。会津公の庇護なしに新選組はなかった。
だから最後までここで戦う。
「新選組は近藤さんや土方さんが信じて築き上げてきた
武士の道そのものですから」
「俺たちが掲げた誠の旗は時代のよりどころ」
ここで実は近藤さんが起き上がって
断頭台で倒れっぱなしだったことに気付く。
いたのね??ずっと寝てたのね??ってなりました。
斎藤が歌ってる横を通り過ぎていく近藤さん。
ここね、すっごい好きでした。
斎藤の歌声よかったなぁ。曲調もさわやかでそれがめちゃくちゃ切なくて
号泣した。ここが一番泣きポイントでした。

斎藤の歌をじっと聞いてる土方の肩を叩いて去っていく近藤さん。
頼んだよって感じだった。
一つ一つ託されていく。
これで土方の覚悟が決まる。
新選組の行く末を見届けてやると斎藤に告げる。

仙台城

平助と山南さんと綱堂さんパート。
羅刹の行く末に決着をつけるところ。
「新選組でこういう役割をするのは昔から私でしたから」という山南さんに
「何言ってやがる後始末をするのは俺の役目だったじゃねえか」と土方。
このやりとりは山南篇の裏パートっぽい感じで総長と副長の絆が見える。
最後の羅刹が倒れたあと山南さんと平助に終わりが近づく。
「反目することもありましたそれでも
君なしでは無理でした新選組を作ることは」
山南篇で聞けなかった言葉を次々言ってくれる。
平助にはもう少しのんびりしてろよって言われる。
「俺が生きた証。俺が生きた道なんだ。見てるぜ」去っていく二人。

全ての戦いが終わって帰るぞと声をかけると
「どんなことがあってもお側にいます」泣きだす千鶴。
「泣くんじゃねぇ!…それとありがとよ」と言う土方。
このありがとよ、は何に対してか。これまでありがとよ。の意味かな。

そして蝦夷地に行くことを決めるがここで千鶴にもうついてくるなという。
「俺じゃお前を幸せになんてできないってんだよ!」
これはもう愛の告白なんですが。
「私の幸せは!幸せなんて手に入らなくても構いません
私はみんなと一緒に戦いたいんです
土方さんと同じ道を歩きたいんです」

「お前は幸せになるべきだと思うぜ。俺たちなんぞに付き合わずにな
これは新選組副長としての命令だ。蝦夷地への同行は許さねぇ
お前の存在は俺たちの邪魔になる。お前は女として生きろ。
これ以上俺たちに縛られるな。
達者で暮らせ。以上だ」
ほぼ一方的に顔を見ずに言い放って去っていく。
千鶴は邪魔になるって言われたのがショックだったのか
それまでぎゃんぎゃん言い返してたのに何も言えずに立ちすくんでしまう。
女として生きろ、ということは自分は女として見られてると驚いたのか。
一人の女性としての戸惑いみたいなものがあって足が止まってしまったのなと思えた。

ここで大鳥さんへの語りは終了。
ハンケチーフを渡す大鳥さんはどこまでも紳士で優しい。
「泣いてる女の子はほおっておけないからね」
そして大鳥さんの決意。
君たちのこと語り継いでいく。
新選組の目指した夢と掲げた誠を引き継ぐ覚悟を見せる。
大鳥さんの存在が未来に繋がってるんだよね。

左之と新八が登場し
平助たちが東の羅刹を片付けた。
平助にできて俺たちにできねえってことはねえな。
不知火が加勢に加わる。
沖田、平助、山南、山崎、近藤さんが登場
斎藤も登場し
「いつか交わした誓い」と歌ったところで
不知火の銃が合いの手のように入るのがちょっと面白い。
「守れ託された旗
目指したあの場所へー」
と刀を中央に差し出したところに土方登場
「あぁわかってるさ任せてくれ」と前を向く。
すっきりした表情、だけどどこか寂し気。
千鶴がいないからだね。

蝦夷地

千鶴が洋装で登場。
辞令を差し出す。
認めねえと言われると破り倒す。
びっくりする土方。
「私は自分の意志で来ました
土方さんのお側においてほいんです」
土方の命令はきかないよってことだね。
「部下を死地においやる指揮官が女を侍らせて
てめえだけいい思いなんかしてられねえだろうが」
「土方さんはいつもそうです。私の気持ちを無視ばかりして
おひとりで苦労をしょい込んで自分だけ辛い思いをして」
「それが俺の役割なんだよ俺に何とかできる問題なら
俺が苦労すれば済む話じゃねえか」
ここのやり取り、土方が駄々っ子みたいでちょっと笑っちゃう。
千鶴に完全にいい負けてる。
「その姿をただ見てる方の気持ちを少しは考えてください!!
そんな土方さんだから少しでもお側で支えたいんです」
何も言い返せずに顔が歪んでくる土方。
「参ったな…(本気で参ってる)
江戸の女にゃ逆らえねんだよ(完全に降参)
言うこと聞かなきゃいけねえような気がしてくる」
ここの言い方ねー、ほんとによかった。
弱ってる感じが出てて。
「お前が俺の側を離れてからいくつかわかったことがある」
のあと
「俺はお前に支えられてた
そばからいなくなると
(すごく優し気な声、少しか弱いくらいに)
一人でたつことさえつらく感じた」
「新選組は今も武士の道標か
あいつらが折れたものを俺は引き継ぐことができてるか」
千鶴に確認する。
ずっと不安で誰かに大丈夫って言ってほしかったんだろうな。
「皆さんが愛したものは今も新選組に息づいています
強く強く皆さんの気持ちが一つになっているから」
大丈夫大丈夫と背中を押してあげる千鶴。
完全にお母さん。
「お前にそう言われると気が楽になる」
「つらいことも苦しいこともこれからは私に分けてください
私が土方さんの支えになれるなら一人で抱え込まずに頼ってください。」
ほっとしたところで
吸血衝動が来て倒れる。
「お願いです。わがままを聞いてもらえませんか
生きてください。飲んでください私の血を」
答えも聞かずに首に刀を滑らせる。
「お前俺の知らねえ間にずいぶんとねだるのがうまくなったな」
え?という千鶴
これは色んな女性からねだられてきた人にしか言えないセリフですよ。

「お前はその目でずっと俺を見てきた
そのおかげで忘れずにいられるんだからよ
背負うものの重みだよ」
千鶴を通して新選組隊士の思いを繋ぎ続ける。

「俺がだれより守りたいのはお前だ
俺はお前に惚れてるんだろう」
言いましたねーーやっと。
「死んでも構わねえと思ってた
だが生きたいと思う理由ができた
お前が側にいてくれるから
これかも側にいろ
何があっても離さねえ覚悟しとけ」
ここでハグ!!!
(初見のとき、チューは??チューはしないの??と思いました)
抱きしめてるけど支えられてる感じが出ててよい
これまで見た作品の中では一番密着度が高い抱擁シーンのような気がする。
むぎゅぅううって感じがよかった。

一瞬の静寂のあと

「新選組局長土方歳三斬られてえやつは前に出てこい!!!」
ここで土方を見つめる千鶴の顔がいい!!惚れた男を見てる顔!!
セットがさーっと捌けて広い空間に新政府軍の兵士が出てくる。
殺せ――!!の掛け声で土方無双開始!!
冒頭と同じ曲の歌なし。
銃で撃たれたあとも立ち上がりめためたに斬りまくる。
ここは圧巻!
息を飲んで見てしまう。

全員斬ったあと倒れこむ土方に駆け寄る千鶴。
わめくんじゃねえと言って体を起こしヘタレこむ。
「土方さんの大丈夫は信じません」と千鶴。
とても正しいね。
手の平を刀で斬って口移しで血を飲ませる千鶴。
(ここでチューだったかー。いや正しくはチューではないが)
桜のセットが下りてきて、花びらが舞ってくる。

いい感じになったところで誰か忘れてませんかとばかりに
風間登場。
「たかがまがい物風情が敗走に次ぐ敗走だったと聞いている」
「こいつは何もかもなげうって蝦夷まで追ってきたんだろ
ならその心意気にこたえるのが誠の武士ってもんじゃねえか」
何もかもなげうって蝦夷地に来たってそれは千鶴と一緒だね。

行き急ぐ様はまるで桜のようだという表情がとても嬉しそう。
花びらを一枚とってかざす。
鬼としての名をくれてやる薄桜鬼と
ここで二人を直線のライトが照らす。
「長くは遊んでやれねえがそれでいいだろう」
ここで向かっていく(メインテーマがかかる)
来い!!!
「守らなきゃならねえものがあるんだ
たとえ鬼になろうと」
「貴様のような鬼と戦い息絶えるのなら
何を悔いることがあろうか
俺は誇り高き鬼としての生を全うした
残り少ないその命を活かすのだな(刀を落とす)
薄桜鬼よ!!(めっちゃ溜める。土方さんの荒い息遣いが響く)」
「生きてやるさ!!!」
千鶴が抱き着くというより支えに行く。
「そんなんじゃ武家の女房なんて勤まらねえぜ
いいんだ俺の涙をぬぐうのは俺の役目だ
あたりめえじゃねえか
どんだけ突き放してもきかねえ
しまいにゃ蝦夷地までついてきちまう
お前には負けたよこの先一生勝てる気がしねえ」
風間には勝ったけど千鶴には負けた。だがそれでいい。

一人ひとりの名前を呼ぶ
「俺は誠の旗とみんなの思いを背負ってここまでやってきた
おれはみんなに恥じねえように生きてこれたか振舞えてたか
もう後悔はねえがそっちに行くのはまだ早いらしい
もう少し生きてみるさ、こいつと一緒にな」

清々しい晴れやかな顔。

👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏

いやーーーよかったぁーーーー

とっても明るい気持ちで終われたのがよかった。
途中ボロボロになるんだけど、これまでの土方篇に漂っていた
悲壮感がなくて、泥臭くてカッコ悪くて、だけどそれがどうしようもなく
かっこよかった。
美しいのに泥臭い。いや泥臭いのが美しいというか。
極限まで絞り込んだ姿は美しいのだなと。
この晴れやかさは素晴らしいスポーツの試合を見た後のような感覚だった。

駆け足で2幕まで書ききりました。

あと全体を通してと個々のキャストさんについても簡単に述べたいのですが
それはまた次の章で。
ひとまず本編はここで終了。












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