見出し画像

舞台「白蟻」にとらわれて

申し込まなきゃいけないチケットがいろいろありすぎて
訳わからんくなってる。

先週土曜に「白蟻」マチソワして日曜は配信で見て
月曜もアーカイブ見て
火曜は日本代表戦があったのであんまり見れなかったけど
それでも半分くらい見て
昨日は文劇7見た後深夜まで仕事してたので見れなくて
今日はまたアーカイブ見ている。
組合せが2通りあるからどっちも見たくて行ったり来たりしてるので
時間がいくらあっても足りません。
文劇7もとってもよかったのでこちらもいろいろ思うところはあるのだけど
とりあえずアーカイブ期間中は白蟻に浸っていようと思う。

まとめて書きたいと思ってるがとりあえず平野良くん中心のメモ

6/9(日) 千秋楽マチソワ。
まずはマチネの勢堂良くん、櫛本たわちゃん。
前日見終わったのが勢堂良くんで続けて
勢堂見たから、勢堂刷り込まれちゃって
櫛本良くん忘れそうなくらいずぶずぶになってしまった。
常に何かに怯えているようないら立っているような
誰とも目を合わさない彼が、僕が必要ですか?と櫛本に問いかけるときはまっすぐに視線を向ける覚悟に切なくなった。
勢堂良くんは櫛本を独占したい、美緒にすら渡したくないという思いが強いような気がした。

で、さっき櫛本良くん見た。あぁーーーこれはこれで大正解だったーーって思い出した。
圧倒的カリスマ。支配者。勢堂が自分を慕っていることは当然わかっていて
いつもお前に迷惑をかけるという圧の強さ。それでいて優しい。
勢堂たわちゃんは大きなワンコ。どこまでも櫛本に憧れと忠誠を誓う人。
勢堂良くんは共犯者になりたい人。
付き従うのではなく並び立ちたいと思う人。
この違いは中の人の個性の違いが役に反映されててどちらにも揺さぶられるものがある。

大黒は古い方のアンドロイド、お母さんは最新型。
お母さんは最近家に来たんだろう。
お父さんの認知症がひどくなってから家にきたんだと思う。
王蟻の寿命が36年というところから時代設定が決まったような気がする。

櫛本は美緒のアンドロイドはすでに完成していてその上で
自分のアンドロイドを作っていたのだ思う
もうすぐ兄さんも運ばれてくると最後に言ってたから。
ラストシーンで勢堂が焼くのは櫛本のICチップなんだと思う。
お経が円周率だったのはそういうこと。
大切なものは僕が焼かねばならないと言っているので
櫛本を焼くのは勢堂の役割。
13回忌の法要のときにはすでにアンドロイドだったのかも。
あいつ明るくなったなってきょんさんと新渡戸が帰り道に話してたのは
すでに櫛本はいなくなってたということなのか。

良くんの勢堂と櫛本は別人なのに同一人格に見えてくる。
ニコイチ感がすごい。コインの表と裏のような。
大黒がこの500円玉は昭和64年のものです、っていうシーンがあるんだけど櫛本と勢堂はコインの表と裏ってことなんだろうかと思ったり。

ちょっとしばらく余韻が抜けない。

他のキャストの方について、アンドロイドの白蟻の例えについては
もう少し整理してから書きたい。

2024年6月14日 追記

今日このあと脚本・演出の堀越さんがXのスペースでお話されるみたいなので
その前に初見時に感じたことを書いておく。
聴いたらまた違った見方ができるかもしれない。

掃討するのは白蟻、野犬、AIアンドロイド
櫛本が見かけた野犬はAI大黒が犬の仮面で演じていた。
白蟻も大黒が表現していた。
それは人間社会での位置づけが同じということなのか。
八重山素子は生きようとしない生物はいないという。
ではアンドロイドが生きたいという意志を持ったらどうなのか?
それは生物と言えるのか。

初見時に思い出したのはホロコースト。
ドイツ人(ゲシュタポ)にとってユダヤ人は生物と認識していなかった。
白蟻を「掃討」することに異論を唱える人はいない。
野犬を「掃討」することに新渡戸は異論を唱えた。だが供養することに違和感は覚えない。
アンドロイドの葬儀には異論を唱える。
葬儀とは生き物が生き物を弔うための神聖な儀式と勢堂譲は言う。
アンドロイドは生き物ではない、物だという。
だがその後認知症が進んだ譲は智美がアンドロイドと知っても
どこにも行かないでと泣く。
人の姿をしたアンドロイドは白蟻や野犬とは違う存在なのか。
仲間だと思えるのか。

だが最後に櫛本は自らとともにアンドロイドを「掃討」する。
結局人間社会に相容れない存在と捉えていたのか。

それでも勢堂にとっては櫛本は櫛本だったんだと思う。
だから最後に大事なものは全て僕が焼かねばならないと
骨壺に入った櫛本の何かを焼いた。

スペース聞き終わって追記

1時間半以上お話されてすごい情報量だった。
一番の収穫は良くんは直哉の方がやりやすいと言ってたこと。
直哉の方が自分に近いとか。
あぁああだからこそのあの表現か!って思った。
生々しいんだよね、良くんの勢堂は。だから胸がざわざわする。

最後の骨壺は櫛本の骨でどのタイミングで焼かれたかは舞台上では
表現できないけどきょんさんが持ってくることになったのは
他に人がいなかったから。
火葬ではなく納骨だそう。
ふむふむ。

やーー明日(2024年6月15日)までしか見られないの勿体ない!!!



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?