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Vtuberとキャバクラ、ガールズバーの違い

また、Vtuberについての記事です。少し短めになります。

 Vtuberについて、一部のアンチVtuber層なんかは、インターネットキャバクラなんて揶揄の仕方をしますが、実際どのような共通点があり、どのような違いがあるのか、私なりに考えてみました。
 
 まずは、なぜVtuberがインターネットキャバクラと呼ばれるのか、その理由についてなのですが、これは大量の投げ銭が飛び交い、1人の女の子に対して褒め言葉を並べチヤホヤするなど、貢いでいるイメージが強いことに由来すると思われます。(男Vtuberもかなりの数がいる上、グッズの売り上げも恐らく男のほうが多いので、男ファンの方ばかり取り沙汰されるのは違和感がありますね。ホストクラブとも言われているのでしょうか。)こういったイメージは、キャバクラやガールズバーと確かに似通っていると言えます。
 ただ、この二つには根本的に大きな違いがあります。それは、Vtuberは金を払わなくても視聴可能であるという点です。そもそも金を払わなければ出会うこともできないキャバクラ、ガールズバーは、女の子と話すために金を払いますが、Vtuberは金を払わずとも女の子の話が聞けますし、運が良ければ(若しくは人気の低いVtuberであれば割と簡単に)自分の言葉に耳を傾けてくれることもあるでしょう。では、なぜVtuberに投げ銭が飛ぶのでしょうか。それは、目立ちたいから、競争に勝ちたいから、応援の気持ちを伝えたいという自己満足によるものです。つまり、金を払うことで、金を払わずに見ている大勢のファンよりも目立ち、優位にたった感覚に陥ることが出来る。もしくは、応援している気持ちが伝わる気がする、ということです。
 そもそも金を払わなければ話すことができないが、払えば自分とだけ会話をしてもらうことが出来るキャバクラに対し、金を払わなくても話すことはできるが、一対一で話すことはできず、その代わりに金を払うことで目立ち、一瞬だけだが自分とだけ会話をしてもらえるというのがVtuberであり、ここが、金を払う部分での大きな違いになります。
 ここまで聞くと、違いはあるが、目的やファンのあり方は似通っていると感じた方もいるかもしれません。しかし、根本的な違いに立ち返ってほしいのですが、そもそもVtuberは金を払わずとも視聴可能なコンテンツであり、金を払っている方が少数派、ということを忘れてはいけません。
 この点について、勘違いというか、拡大解釈をしている方が少なからずいるように思えます。精神性という点で共通点があるのは、Vtuberのファン全体ではなく、高額投げ銭をするほどの、かなりコアな一部のファンである、ということです。すなわち、Vtuberのファン全体の方向性(界隈としての特質)としては、貢ぐ傾向にあるとは言うことはできないでしょう。
 その点キャバクラ、ガールズバーについては、そもそも貢がなければ利用することができず、割合でいうと、100%の人が貢いでいることになります。その後も利用したり、ブランド物等を貢ぐかどうかに違いはありますが、目的として、女の子と話す以外ではありえないのに対し、Vtuberはゲームプレイを楽しんでいたり、様々な企画や、面白いから見ている、という人も多いでしょう。それを無料で楽しんでいるのですから、こう聞くと全く違うもののように思えますね。
 そして何よりも、最初にも言いましたが、Vtuberには男性もいますし、顔出しをしている配信者にも投げ銭は飛んでいます。この部分について、顔が見えるか見えないかという部分にことさら論点を置く人がいますが、顔が見えたところで見返りは変化ないですし、金を投げている人は顔が見えたところで投げると思います。逆も然りで、顔が出ていなかろうと、投げる人は投げますし、投げない人は投げません。この点に関しては、理解できないからと言って、すぐに否定しているだけのように思えます。
 
 このように、Vtuberとキャバクラ、ガールズバーの関連性については、一部の共通性を持った人々が取り沙汰され、心情を理解できなかった外野が拡大解釈した結果、全体として似通っているという間違った認識が生まれた、ということになると思います。共通点と言えるものは貢いでいる人の精神性くらいのもので、金を払う目的も、全体としてのファン層も異なるものと言える、ということを結論として結びたいと思います。


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