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あまりにもベッタベタ、悔しいけど好き “メグとばけもの”紹介と感想


キャッチコピーの「少女が泣くと世界が終わる」を見たときから気になっていた「メグとばけもの」を遊びました!
トレーラーがあったので、知らない人向けに貼りますが
一切のネタバレ無くゲームを遊んで欲しい気もするので自己責任で…!

プレイタイムは長くて5時間くらいのとてもコンパクトなボリュームのゲームです。
難しい展開や単語なども特に出てこないので子供から大人まで楽しめる作品だと思います。

重大なネタバレ無しの紹介コーナー

全体のゲーム性、難易度

本作は基本的に 探索→移動→移動先でバトル を繰り返すゲームです。
難易度はほぼ「無い」に等しい位簡単です。
途中パズル、目押し、覚えるゲームなどがありますが、恐らく様々な年代の人が遊ぶことを想定して作られている気がするので
「私はゲームが苦手だ…」という方でもクリアできると思います。
ですのでそういった方面で心配されている方は安心してください!

本作の特に気に入ったところ

ドットで描かれた画面がなんともいえないノスタルジー感と「絵本」感がとても良い雰囲気になっていて、好きな所です。
特に色合いの表現や光の表現が良く、途中で出てくる眩い風景は心にしっかり残りました。
ビジュアルが良いので、キャラクターをヒョコヒョコ動かしているだけで面白いです。

本作は基本的に「ばけもの」=ロイを操作するゲームです。
ロイはフィジカルモンスターなのですが、女の子=メグのほうはロイが傷を負うと心にダメージを受けてしまいます。
そして「心ゲージ」が削りきられてしまい、メグが泣くと……
ドカーン!!!!!!(世界崩壊)

あまりにもかわいい

……と、ならないように、戦闘中に「おもちゃ」でメグをあやす行動をとることができます。これが新鮮で面白かったです。
おもちゃの種類でバフのかかり方が違ったり、モーションが違ったりしてかわいいし、よりロイに感情移入できるようになると思います。
そんな風に心とゲームシステムが寄り添って進められるのが特にいいな~と思いました。
途中パーティーメンバーで力を合わせたりする場面もあり、自然にキャラクターのことが好きになれた所も気に入っています。

あとは音楽もとても良く、特に戦闘中の音楽が私は1番好きでした。
(曲名:腕力勝負)

本作のおはなしについて

ストーリー自体はホンッッッッッ当にベッタベタです!
人外×少女 
という要素に含まれるものから想像されるであろうあまりに王道で100万回見た展開が成されるのですが こ、この私が………こんな…こんなエサに… 好き~~~~!という悔しい気持ちでいっぱいでした。笑
オムライスとかカレーライスなんですよね。存在が。
システムや絵もとてもよかったのですが、やはりおはなしが1番評価されている部分だと思うので、ゲームで直接遊んでみてほしいです。
あたたかい気持ちになりたい人におすすめです。

気になったら是非遊んでみてください~!



ネタバレありの感想


この世界の愛

ワ、泣いちゃった……!!!!!!!

シンプルに言うとこれだけで感想はオワリッ!で良い気がするのですが、それだと折角のメグとばけものがくれたギフトが、脳内からどっかいっちゃうので真面目に考えます…笑

1番気に入ったところ

色々なところが気に入りましたが、操作している時の「キャラクターと私(プレイヤー)の気持ちの一体感」が1番良かったなと私は思いました。
特に「メグを助けないと…!」「ロイを助けないと…!」「ゴラン!(クソデカボイス)」と自然に思えたのがゲームとして楽しかったです。
だって、RPGでヒロインなどを助けなきゃ~って思えた方が絶対楽しいじゃないですか。モチベーションになるし…。
現実ではないキャラクターに憑依合体できる(?)感覚が、私はゲームで良い所だな~と思うし、ゲームは1番その感覚が自然に味わえるメディアだと思います。なので、ゲームならではの体験をできたな~と思った作品は長い間心に残るし、本作も長い間こころを温めてくれるだろうなと思います。

「可愛い」という体験

「かわゆさ」についてすごく考えちゃったワネ……!!
本作は最初から「かわいい~」と頻繁に感じたのですが、ここまでゲームで「かわいいな」と思うことは無かったので新鮮でした。
具体的に上げると、
・メグの泣き顔ドットがあまりにもかわいすぎる
・全体的なメグのビジュアル
・メグとロイをセットにした時のビジュアル
・戦闘中におもちゃであやすという天才コマンド
・簡潔でわかりやすいセリフがかわいさを引き立てている。キャラが長文ベラベラしゃべるタイプのゲームだとたぶんここまで感じなかったかも。
がカワイイ~ポイントでした。

恐らく「かわいい」が波状攻撃で来る上、基本的な世界設定は「若干不気味」で成り立っていることで、ここまで「やめてくれ、俺に効く」となったんだと思います。カワイイ単体だと弱かったカモ。
恐らく私が本作をプレイ中にそこまで意識を向けなかった背景のドットやUI、モブキャラ、小物などにも「ちょっと不気味で、かわいい」のテーマが隅々まで描かれていたんだと思います。

 

「可愛い」から「いとしい」へ

中盤くらいまでは「カワイイ~」が感想の8割くらいを占めていたのですが、数々のイベントを経て「カワイイ」が「いとしい」になるのも本作の良い所だと思います。
中盤以降で感じた、儚くてせつなくて苦しみがある生身の温かさは、言葉で表現するなら「いとしい」が近いのかなと。

焚火、がけのぼり、お絵かきイベントシーンなどはもう本ッ当にベッタベタなんですが、いやこんなん好きやん~~~となったので……その……好き……笑。

この作品メグとロイだけでなくゴランが旅のメンバーなのが本当に良いですよね。
最初「メグとばけもの」というタイトルを見たときは「メグとロイ」という意味なのなかと思っていたのですが、プレイ後は「メグとへんなひとたちみんな(の思い出)」という意味だったのかな~と私は思いました。


ロイとメグとゴラン

この3人に全てに「プレイヤーの操作権」が与えられるシーンがあるのがすごく良いなと思いました。
旅のメンバー全員が、メグと出会って旅に出る前と後では違うひとになって、成長したとストーリーだけで十分感じることはできてる。けどそこから更に「たたかう姿」をプレイヤーに見せて憑依させることで、映像作品では表現できないゲームならではの成長の実感できたと思ったし、グッときました。
それぞれが、それぞれのきっかけで変わる所を見れることこそ、物語の受け手の本懐と私は思います。


あそぶ。

おわりに

ロイの記憶は無くなり、メグは地上に帰り、それでもかけがえのない出会いがお互いを変えたことは覚えていて……。だからこそ二人は同じ星をきれいだって思って終わる。というメチャせつね~終わり方だったので、ED直後は「ヌア~~~」としか言えなかったわね……。
あまりのせつなさに若干現実を受け入れられなくて、終わった直後に メグとばけもの エンディング 種類 で検索しました…。笑
いや私だけなんかなコレ…笑

本当に買ってよかったです。
また忘れたころにswitchで遊ぶのも良いですし、余韻が摩耗していくのを愛おしむのも良い作品だなぁと思いました。
瞼の裏にきっと花畑が残ると思うので。

巷では「泣きゲー」のような紹介のされかたをしていると思うのですが、なんか若干そういう感触とも違ったような気がしました。
感情的には「うわ泣く~~~」というより……なんやろ……
ナイチャッタ私が書いても説得力無いのですが、「せつね~~~~~」に起因する涙というか……なんでしょうね???


それでは~

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