2023.10.24.火

昨日言っていた通りに上司が日替わり弁当を用意してくれていた。絶品とは言い難い。苦手な紫蘇や梅干しが頻繁に米の上に乗せられており、肉の主張が強い。私の舌と胃の修行である。媚び売り精神と貰えるものは貰っておこう精神が今日も絶好調だ。

今日は遅めの昼休憩だった。イヤホンを忘れて耳がつまらなかった。休憩所は咀嚼音で満ちている。

いつも満たされなくて渇望しているが、何を手に入れたら抜本的な解決に至るかは不明である。その時々で欲しいものは姿を変えていくが、その変化に追いつけずパンクしそう。寒くなり空気が乾燥してきて、咳が出るし喉もカラカラだ。

1日を詳細に記録することにも少々飽きてきた。簡易的な文章で誤魔化そうと思う。続けることが大事だからこのくらいの手抜きは寧ろ創意工夫の位置付けにあるはずである。今日見た夢など当然ながら忘れている。

そういえば、帰宅途中の駅で見る夕日がお気に入りだったが、いつからか夜空に変わっていた。赤い空でなく黄色の月が目を潤す。日が暮れると、車窓に満員の顔と顔と顔が写ってしまって気が滅入る。景色を見ていた方が帰宅ラッシュを意識せずに済むのに。

他人の寝顔を見ると不思議な気持ちになる。電灯に照らされて目を閉し微動だにしない肉体は葬式以外で見た記憶があまりない。おそらく睡眠状態に陥ると脈拍が落ちて死に近い状態になっている。目の前の老人は目を覚ました瞬間、顔に色が差して唐突に死から遠ざかり体に生命の明るさを灯した。日本の電車は治安が良く、電車で寝てしまうほど仕事に疲れている人が多い。この二つの条件が満たされているからこそこのような日常見ることのできないものを垣間見られるのだ。

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