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人間は情報社会と反比例して、より体感をもとめる。(あれ、反比例か比例か?)情報社会が加速すると体感を強く求めるようになるから、比例だな。
Bike is Lifeという自転車の事業を、去年立ち上げをやって、先月リリースをした。うなぎの寝床としては、2012年、お店を立ち上げた当初からレンタサイクルをやりたかった。なぜかというと、車で作り手のところに行ってもらうよりも、雨や風や暑さや寒さも含めて、自分の力で作り手のところに行った方が、途中も含めて楽しめるし、その地域の雰囲気や、なんとなくの慣習なども体感として掴めるからである。あとは寄り道をしたり、実際目的地に行き着かなかったり。それでいいんじゃないかなと思う。
伝統工芸とマニュアル運転、機械生産と自動運転の比較。イチロー×豊田章男×小谷真生子 2018 「ここだけの話」(後編)
まだ途中までしか見ていないが、この議論が結構おもしろいなと思った。豊田章男さんの自動運転の話にのっかり、イチローさんが「自動運転が発展する一方で、マニュアルを求める人もかなり出てくると思うので、それを出しまくったらいいんじゃないですか?」という提言をした。豊田章男さんは「それは、リアル体験のことだね。」と言われた。 このやりとりは、僕にとっては、結構スンとくる議論だった。なぜなら、今ものづくりをしていて、機能性・利便性・価格性を追求していったら、やはり産業レベル、機械化をしていって、消費者ニーズに答え、利便性を高めていくほうが、圧倒的需要がある。しかし、その一方で伝統工芸的な領域が重要なポイントは僕はこの「リアル体験 = 原理を知れる、体感できる、見れる。」というところに文化的価値があると思う。 海外の人をたまに、久留米絣の工房や、伝統工芸の工房に案内する機械がある。欧米の人は特に「まだこんな世界が先進国にあるなんて。」と驚かれる。そして、自分の国では、こういう手仕事の領域はなくなってしまったよ。非常に残念だとおっしゃる。 欧米先進国では、伝統工芸、クラフト的な領域を仕事として続けるのは困難なのである。日本においても、その状況は一緒で、産業としてみると非常に難しい。収益的、収入的な側面からみても、IT企業や公務員、世間一般の仕事よりも平均年収が多いとは言えないだろう。 その中でも、文化的価値、原理をしれる、見れる、知れる、体感できる。という側面においては、僕はとても価値があると思う。それを、機能性や利便性で語るのではなく、自国に文化的な価値がまだこれだけあるということを認識してほしい。そして、作り手もそれは誇りを持って自覚するべきだと思う。そして、重要なポイントをしっかりしりながら、アピールしていく必要がある。なおかつ、消費者、使い手、パトロンといった人に、しっかり訴求していく必要もある。 かつては、殿が支えた文化や陶芸、芸術もたくさんある。単純な消費物としてではなく、文化として価値を認めてもらったり、価値をしっかりつけていくことが重要だとこのやりとりを通して感じた。白水