見出し画像

お前、削り取られたマチズモの気持ち、考えたことあるの?

男性が嫌いです。とても。
自身も男性です。
自分を含む男性が嫌いです。

並大抵のミサンドリーではないことが分かりますか。
攻撃の範囲内に自分自身がいる否定はなかなか見たことがないでしょう。
これは珍しいですよぉ。さぁ、寄った寄った。

大学3年生の冬ごろ、急にフェミニズムの沼にハマり、以来卒業まで学び続けた。

SNSやメディアでご活動されているフェミニストとは違い(と、信じている)、"性"について抽象的に深く考える期間が過去にあった。

誰の本がキッカケだったかな…。
何から読み始めたんだっけな…。

ジュディス・バトラーな気もするけど、
彼女に出会った時はすでに一定の知識があった気がする(というか、前提知識なしでアレは読めない。今も読めない)。

イキってボーヴォワールを買ったのが懐かしい。数行しか読んでいない。

まぁ、"学際的"に学ばせていただける弊学のおかげで何かしらのとっかかりは色々用意されていたんだろうな。

ともかく、何かを皮切りに自身に蓄えられた"性"への見解は、良くも悪くも今の自分まで作用している。

男性が嫌いと大雑把に言ったが、
自分の場合は「男性性」、いわゆる男らしさに強い嫌悪感を覚える。

最近髪を切ったが、「男っぽいのがイヤなので、レディースっぽく切ってください」とオーダーした。根本から捻れている。

社会から与えられた先天的なポジションの上に胡座をかいている人間がどうも許せない。
引きずり下ろしてみたくなる、無邪気に。

いや、素で戦えよ。
他人から引き継いだアカウントで無課金ユーザーを狩るな。

「家父長的」と表現されるものを嫌っているんだろうなぁとつくづく思う。
そして、自身もその恩恵に預かっている事実に震える。

ただ、近年の多様性への異様な持ち上げも嫌っている。ああ、厄介。

だって、それって勝者-敗者の担当が変わっただけで、勝敗の構造を保持したままじゃん。
多様性の角でマチズモを削り取らないであげて。
マチズモが言ってるよ。「痛いよー」って。

「削り取る」って痛そう。
※鬼鮫の「鮫肌」をイメージしている。

そもそも、ある概念を「削る」ってどういうことなんだろう(ごめんなさい、『マチズモを削り取れ』は一切読んでいないです。表紙が好みじゃない)。

全部を砕くことは諦めて、その一部分だけでも持っていこうとする行為?
意外と悪くないんじゃない?
多様性の角で殴るよりは随分ましに聞こえるけど。

ハナからヒエラルキーというちゃぶ台を返すのは厳しいんだからさ、徐々に削っていけばいいんじゃない。カンナみたいに。

カンナで思い出した。
Mr.Childrenの「終わりなき旅」の歌詞、

「カンナみたいにね 命を削ってさ 情熱を灯しては」

これすごく好き。
工具の「カンナ」と花の「カンナ」を掛けているんでしょ。

カンナ(花)の花言葉は「情熱、快活、永遠、妄想」など。
いやー、よく考えられている歌詞。

心を燃やして生きていこう。
長男なので。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?