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「ギフテッドワールド」はRPGの遊びやすさのノウハウが詰まった一作

ギフテッドワールドは第15回ウディタコンテスト参加作品
8月時点フリーゲーム夢現のダウンロード数1位にもなっている新作RPGだ!
https://freegame-mugen.jp/roleplaying/game_11357.html
今回遊んだバージョンはv1.3.2

まずなんといっても紹介PVが面白い

"RPGあるある"なプレイヤーの懸念要素を懇切丁寧に配慮されていって
こういうのでいいんだよ!をこれでもかと押すスタイル
逆に言うとRPGというジャンルはこれほどまで気を遣わないと遊びやすくならんのか?というほどに、その配慮は多岐に渡る
まだ遊んでない人はまずこのPVを見てみてほしい

以下はネタバレ込みで攻略やら感想やらを書いていく
前半はTwitter(新:X)で書いてたのとほぼ同じ内容
後半はクリア後に思ったことだったりキャラ評とか攻略振り返りとか色々


ざっくりプレイ時の感想など

序盤からここまで完備する!?ってくらいの親切設計のオンパレード
入ってた宝箱の中身まで教えてくれるとか親切すぎるだろぉ!?

最初のコンプリート報酬、個性的な装備品がたくさん登場する

最初に手に入るユニークアイテムがこれなのも面白い
クエストがんばろ~って気持ちになる

オート戦闘のAI設定を適度に簡潔かつ、細かに設定できるのが嬉しすぎる

攻撃、回復、補助をキャラごとに使用許可と優先度数字変えれて
個別スキルの使用するかもON/OFFできる、このシステム完成度高ぇ~

様々な懸念点に配慮、中にはそこまで気にする?!なんてものも

戦闘表示も分かりやすく、敵の次の行動なんかもわかるようになっている
ステータスや耐性なんかも知ることができて戦闘方針を立てやすい
状態異常もでっっかい文字で暗闇とか出るあたりも思い切り良い

マップの作り込みがすごい、バリエーションの多い地形や風景も良く
こういうちょっとした段差ぴょんぴょんとかあるのが楽しい

キャラクターの掛け合いもちゃんとあるぞ!

イキリ天使ちゃんかわいい、闇属性も使うけど……おかしくないよ!
主人公はパワーキャラ、序盤なのでシンプルに物理火力は頼りになる、が、母から将来性パーティ最弱とか言われる
ユキダルマは素直で良い子なスライムっ娘で、ヨチヨチは若干中二病だ

受け付けさんや鹿のようなサブキャラ……?も何気におもろい
なにかと本作を象徴するボス(鹿)

最初はずっとオートでいけちゃうくらいぬるいのかと思いきや
だんだんと上がってくる難易度
ダメージには乱数がないからオートの運ゲーじゃ、ちゃんと勝てない
慣れてきてぬるげーに飽きそうになった頃には歯ごたえがでてくるだろう
即発(行動消費なし、CT有り)スキルがすごく面白くて、プレイヤー操作の価値を高めてる
雑魚戦はサクサク、ボスは戦術性アリのゲーム性がハッキリしているのだ

ボスギミックは個性的で凝ったものばかり
受けたダメージを返してくる「反罰」やステータスを隠す「虚誕」の使い手
ゲームに慣れて理解しだした頃にセオリーを覆す強敵を出すのが上手い
そして後に図鑑見ると答え合わせができたりする

力こそ正義

マリモさんがフィジカルフォースというスーパー脳筋技覚えると無双してた
全力の一撃で大ダメージはロマン

パワーキャラ、パズルっぽい岩をも破壊し始めたのは笑った
マップの面白いギミック

磁力で飛ぶやつ斜めにも反応するんかーいからの
めちゃめちゃ遠くにあるやつでも反応したり
いかにもな迷路と思いきや1マス跳べるんかーいってなったり
突然岩破壊しはじめたり、たまにズルさせてくれるのが面白い

図鑑100%フルコンプリート!!
プレイ時間は32時間!これでも早い方っぽくて、もっとやり込んでる人がいた

遊びやすさが売りのゲーム紹介に興味を持って遊び始めたが
その実、本編クリア後はマニアックな難易度をしてた
鹿とか柵かじりネコがあんな強敵だとは…

全クリした!!ということでここから先がクリア後の感想になる

遊びやすさへのこだわり

本作の売り文句といえば遊びやすさのこだわりの多さだ
ちょっとした不満になりうる点を徹底的になくす作者の努力が感じられる
しかしまだこうだったらいいのにな、という部分はでてきてしまう
RPGというジャンルのバランスの難しさをとても考えさせられる

そんな遊びやすさを追求した本作だからこそ
あえてさらに遊びやすくなりそうだと個人的に思った部分も挙げてみる
作者様のウディコンで寄せられた投票コメント返信note、こちらも参考に

~マップが広い~

これはやっぱりいくらか指摘されてたポイントのようで
自分もそう思ったところがあり、その理由について掘り下げてみる

このゲームは宝箱のコンプリート率を表示してくれ
それ自体は親切だし、よーし埋めるぞ!という気持ちになるのだが
コンプリート報酬があるために、避けて通れぬ要素にもなっており
宝箱はすべて集めてね、という暗黙の強制にもなってしまった反面がある

そのためマップの隅々まで探索をする必要性が生まれ
マップが広く、宝箱の数も増えてくると労力もだんだん増えてきて
ステージ数も多いために総量が大変になってくるのだ

宝箱の中身も決まって消耗品なので、進むにつれて中身を気にすることもなくなってしまい
さながらマップのクリアリング力(見落としがないように効率的に動き回る)を試されてるような、宝箱はチェックポイントに過ぎない感覚に
全回収をストレスに感じたり、雑魚戦自体も撤廃していいのではという
けっこう切り込んだ意見も見受けられた

ただ、この要素が完全に余計だったか?というと自分はそうは思わない
探索パートがもし全くなかったとしたら、ボス戦&ボス戦の連続で
さすがにそれはカロリーが高かったと思う
ボス戦→インターバル(単純めな探索・収集)→ボス戦→……は良いサイクルだと個人的には思う

~マップが広い:解決案~

・速度面で解決
切り替え式のダッシュ機能とかもいいんじゃないかと思った
移動速度はこれでも早くなったそうなのだけど、まだ少し物足りなくて
ウディコン同期のSIBLINGSのダッシュ機能がいいなと思ったため参考に
SIBLINGSではDキーで歩行・走行切り替え、C+Dキーで激走と3段階の速度変更ができる
(逆にあちらはあんな速度で走る必要ないだろというくらいマップ簡潔なのだが……)

・宝箱の置き方自体の工夫
宝箱自体が特に隠れているわけでもなく、ポンとただ置かれているのが多いのも探索的な面白さを感じにくい
単なるフラグ感に拍車をかけているので、岩を壊すとかジャンプとかのギミックがたまにあると面白かったかも
実際、黄色い花を辿ったり、磁力で飛ぶやつは発見の楽しさがあった

・探知手段
作者さんも提案してたけど、近づくと光るとか
方向を知れるみたいなアイテムがあったら快適だったかも
(v1.3.5修正で、マップ内の宝箱取得数がメニューから見れる模様)

~マップ作りの強み~

そもそもマップ作るのって大変で、RPG制作の中でも億劫になりがちと思う
でも本作は空の見える山だったり、水中だったり、透明な床の宇宙みたいな空間、村や町の建物の内装までしっかりあるなどなど
綺麗で多様なマップを作りをするセンスも光っていると思う
ここが欠点のようになってしまうのはもったいないところ

絶景な山
水中マップきれいで好き

プレイヤーとしてはマップの広さに応じた探索密度を求めてしまう
小物を調べたら何かあるのではないか、この奥には何かあるのではないか、その空間に意味を求めてしまう気持ちだ

でも本作ではあえてバッサリと壺やタルやタンスを調べてもなにもないということが明言されている
これは片っ端から決定ボタンを押すような探索をさせまいの配慮だろう

強力なアイテムを置いたりすると、取り逃しに不利益がでてしまうのでこのゲームの方針に合わないことはわかる
それならばここには何かあるよ、というアイコンをつけるようにして
そこを調べるとちょっとしたキャラの反応が見れる、といったものがあったらどうだろう
マップイベントの味気なさを感じてしまうのは惜しいが、難しいな~

こういう奥まったところを調べたくなっちゃう病

~親切説明 vs 没入感~

ことあるごとに親切に説明されるゲーム仕様
この語り口が制作者からプレイヤーにというメタさを濃くしてしまい
キャラクターたちの冒険という没入感を削ぐ面もあったようだ
親切もあればあるほどいいというわけでもないのか

自分はそこまで気にならなかった方だけれど
序盤はちょっとクドいというか、そこまで気にしてないよ!みたいな
ツッコミを入れたくなるくらいのときはあった

細かいところではこういう文もちょっと作者に話しかけられてる感が……!

これで少し思ったのが"看板"のようなプレイヤーが能動的に調べるモノに書かれていたら受ける印象が変わるのではないか?ということ
最序盤はアナウンス的に表示されてもいいのだけど
ちょっと進んだ2、3ステージ目とかは看板形式だと補足的になって良いんじゃないかなという思いつき、ポケモンの「おとくなけいじばん」みたいな

~ボスの情報と「にげる」の使い道~

ボスは難敵が多く一度情報を拾ってから装備を組みなおす必要があった
これについて、ボス戦前にある程度情報を開示したほうがいいのでは?という意見もある、個人的にはこれにすごく良さそうな解決案が思いついた

"「にげる」を有効にすること"だっ!!
わりと本作は「にげる」重要性を説いてる作品だけど
にげるを活用する機会がそれほど多くない、逃げずに戦うゲームだ
ボス戦で「にげる」ができるなら、ストーリーにも合うし
リセットせずにボスの情報を持ち帰ることができて一石二鳥では!?

これけっこう押しなアイデアです

~その他細かいユーザビリティ~

・合成工房のレイアウト
自分はわりと1ステージごとに素材を集める→合成の工程を楽しみに
プレイしていたのだが、これが後半になるにつれ
合成工房を斜め右上に突っ切っていくのが遠いなと感じた

出入口付近に一番近いのが消耗品だけど、これ利用することがほぼなく

理想はこの辺にワープさせてほしかった感がある
とはいえ序盤からここに飛ばされてもなぁ……とも思うし
入り口付近に消耗品部屋、初級合成部屋、中級合成部屋、上級合成部屋
みたいな感じでワープパネルをおいてそれぞれの中央付近に飛べたら
アクセスしやすかったかも

・使用度の低いスキル
スキルはほとんど無駄がなく有用なものばかりなのだけど
一部の下位~上位スキルになるとスキル欄を圧迫してた印象がある
ライトポイント~系列とか、ファイア・バレット~系列とか
選択することがないスキルがあるとカーソル移動の手間になるので
使わないスキルを外せる機能があると良かった(ざくアクにあるやつ)

ほぼ選んで使うことのない技たち

ユキダルマもステータスダウン系もほとんど使うことがない
(オールダウン習得後は特に)
基本が単体ボスなので範囲攻撃も選択で使うことはなかった
まあこれに関してはオートでは必要なのだけど
鹿に出会わなかったマリモ~みたいな複数ボスとも
もうちょっと戦ってみたかったかもしれない

・ショートカット機能
Ctrlが高速化ボタンとして設定されているので
Ctrl押すとオート戦闘とかワンボタンでできたらいいなと思った
あと満タンヒールもメニュー開かずマップ画面上Ctrlで使いたい勢い
雑魚戦の度にメニュー開き→スキル選び→キャラ選び→ヒール選び
これだけで4~5回くらいのボタン押しになってしまうので
昔のRPGに比べると十分親切なんだけれど、さらに求めちゃう部分
(これを怠ると雑魚専でもわりとやられることあるのも一因)

ヒールの関係でスマ―テストを先頭にするのは快適だった
(単純にイキリ天使ちゃんの歩行グラフィックもかわいくて好き)

・戦闘のオート設定
かなり高クオリティなAI設定が可能だけど、中盤以降は案外使いにくい
補助優先度上げてもリジェネHPはどう頑張っても使ってくれなかったり
あれはどういう基準になっているんだろうというのは気になった
ユキダルマは攻撃技を全部禁止したらオールダウンは打ってくれた
オートで雑魚戦を最適化するのも個人的には楽しかった要素

攻略編

~キャラについて~

・スマ―テスト
うちの先頭はイキリ天使ちゃんことスマ―テスト!
ボス戦はまずリジェネHPつけて~で始まることが多かった
バフ+回復役でやることないと暇してることも多かった印象
リジェネTPを覚えたときは最高やん!!と盛り上がったものだが
後半は全体被弾でモリっとTP溜まるのでリジェネの価値はいかほど?
装飾はトライシステマチックをつけっぱなしにしていたけど
マリモやユキダルマがMP枯渇しがちだったのでどうだったのやら
リジェネMPも役に立っていたような結局MP回復アイテム使ってたような

複製反罰はほぼ使わなかったが最後の最後に思い出したかのように
天蓋のブーステッドさんに撃ったらワンパンしてウオーってなった
もっと被弾覚悟のサンドバッグにしてリヴァイヴァル戦法もあったか?
リヴァイヴァルは流転との嚙み合わせが悪く
戦闘不能前提の戦い方には不安があったのでそこまで固執しなかった
マリモにステートキーパーズ、守護献身でリヴァイヴァルかけて盤石化
フィジカルフォースを無鉄砲に撃つというのも面白かったけども

・マリモ
主人公パワータイプのマリモさんは2番目に
火力、回復、タンクなんでもござれの活躍っぷり
即発スキルの関係でやっぱ先頭にいた方が便利そうではあった
例えば麻痺がいたら即発キュア、戦闘不能は即発レイズとかで行動可能にした場合に、コマンドキャンセルしないと前キャラに戻れないので

フィジカルフォースが捨て身の大打撃でまさにパワー!
パワーイズライトもトンデモ威力なので
いかに超強化と会心を乗せて火力出すかが肝になっていた
(後に超強化は他のキャラにもかけれるということを知ったが……)
あとスタンブロウで気絶させるのがすごく楽しかった

メイン火力かつタンクになれるので、装備はだいたい良くしがち
タンク寄りにするなら諸天善神の庇護板
単純に硬めにするならエレメンタラーをだいたいつけてた
クリティカルも重視したいので鹿装備とかも有力
ちょっとでも火力を求めて清廉髪飾りとかかんじきもよくつけてた

装飾は冒険者の心、ドラゴンキーホルダーを愛用
道中用には開戦のほら貝、会心卵とかもつけてみたり
ボス攻撃が激しいときは防御寄りに、攻防兼ねるヒットポインテスト
無属重減とかも優秀だったと思う
アタッカー&タンク兼ねるので装飾枠は激戦区キャラだった

・ユキダルマ
バフにデバフの補助マスター
属性武器も取り揃えられるキャラだけどそもそも攻撃機会が薄い
二種同時バフを覚えてからも、攻防、魔精、会心、オールダウンで
最低4ターンはだいたいお決まり行動、暇なときはアイテムとか
毒とかデバフが効く相手だと行動選択も変わって面白い

悩みどころは流転、バフが犠牲になるものの
どうせ消えるタイミングなら損失が抑えられるのと
ヨチヨチの障壁系や万象拘束のCTを縮められるリターンは大きい
使うタイミングが難しくてあまり有効活用はできなかったかも

装備は先陣一献のかんざしをつけたくらいで他は行き当たりばったり
愛用した装飾は時の砂時計
マリモとヨチヨチは火力関係を持たせたい、スマ―テストはいざというときのために大天使の福音は温存したい、ということで
TP最大から30以下にも減らしやすいこの子に採用
このアイテムが本当に面白くて、発動演出も好きだった
障壁CTを戻せることで、実質的に安全な猶予ターンを増やしてくれた
個人的に本作のギフトなアイテム

あとはTPシナジーを求めて技能皆伝書もずっとつけてた
でも能動的な時の砂時計発動狙うならアイテムでもTP増やせるので
これは絶対的な選択肢ではなかったかも
他はその都度で耐性系などをつけてたかな

・ヨチヨチ
パーティを支える防御の要、そして火力も出せる魔法アタッカー
3種の属性バリアが面白く、効果が絶大だった
いかに強力な攻撃に対してマストな障壁を張り戦線を維持できるか
これが重要なゲームだったといえんこともない

改めてみるとインチキな計算式をしているようで
装備の耐性と違って耐性値を加算、つまり元耐性50積んでればノーダメ
障壁張ったターンの安心感がすごかったのはそのせいか

ボス戦では基本的に障壁を貼るかテクニカルオールでTPをまいてて
攻撃はTP技のアレキサンドライトかMP全消費のマダンテ……ならぬナインラインズ・レプリカを主に使用していた
攻撃魔法もたまに使っていたけど、やはり障壁の活躍の印象が大きい

装備はMP量が増えるゲインズローブとか
装飾品のマジカルブーストはだいたい固定で使っていた
障壁に先制があるので鈍足具足もつけやすかったやつ
道中用に魔力の泉をつけてみたり、呪属極限の壺とかも持たせてた
呪属極限とか中二っぽいしな!!

ファストスキルとか限界突破リボンあたりは使えそうで使わんかった感
身体装備が美人薄命とか損益承認とかがピーキーすぎて
けっこう長いこと一流冒険者の服とかで過ごしてた感はある
エクステンドで部位が増えたときは自由度が広がってわくわくした

・パーティ連携
理想の火力ムーブとしては
ヨチヨチ先制障壁、ユキダルマがバフ、マリモがフィジカルフォース
スマ―テストが回復、相手のターンみたいな動きが考えられるが

よりチャンスを作り出して大打撃を狙う方法で終盤考えてたのが
ヨチヨチ先制拘束、マリモがフィジカルフォース、ユキダルマ流転
スマ―テストがリジェネ張り直し……という動き

会心バフとかは先に張っておいて
マリモをユキダルマより先に動かすことで流転前に攻撃みたいな
ゴッドスピード靴があればできるのでこれもアリかなーと思っていた
ただボスの大技にタイミング合わせたいとか思うと至難
超強化をヨチヨチにつける方を考えたら何かもっといい戦術ありそう

~ボスについて~

この作品のこだわりポイントはなんといってもボスの凝りようだろう
遊びやすさを売りにした本作だけど、本質はむしろ高難度ボスかも
一体一体にコンセプトがあり、仕掛けがあり想定された解法がある
このゲーム感覚はゆるーく狩りして冒険するRPGというよりは
パズルや数学、謎解きに近いものがあるかもしれない

個人的にはこのボス攻略が楽しくて謎解き感覚で遊べたけれど
提示されたものを読み取り、何が足りないかを見つけ戦術を見直すなど
ある程度のRPG慣れがないと難易度的には難しい方なんじゃないかと思う

レベリングなどをしなくても方法にさえ気づけばクリアできるし
ヒントも十分にくれている方だと思うので、理不尽さはないのだけど
ゲームに提示された雰囲気「やさしく遊びやすい」が前面にあることを考えるとその割にはハードなボス戦だったと思う
夢現のコメントを見るとこの認識のギャップにやられたっぽいプレイヤーがちらほら見受けられた

・難易度上昇について
強さを感じ始めたのは鹿act2~天使?あたりだろうか
作者さんの返信コメントでは難易度の上昇速度はもっと速い方が良かったと書かれてたけれど、個人的には十分に急激に難しくなってきたと感じたほど

でも天使?のギミックが本当に面白くて
突如として表示される不穏な数字……これ絶対ヤバイやつだって!!
みたいな脅威感と、その突破方法が用意されている
一つの気づきが必要なところが良いボス戦だと思った

・個性的なボスたち
続くイモミズクリは状態異常反転+即死技を放ってくるという狂気
優しいのか殺意マシマシなのかがわからない
逆に状態異常積まなければいいじゃん!というズルさこそが想定解

虚誕のジーニアス
すごい弱点を抱えた一般人が、ステータスを隠してボスとしてふるまう
そんな雰囲気を感じてなんだかエモさを感じた
(奇しくもビャッコーギャモンにもこんな子がいました)

探求のチュートト
属性耐性反転は整えた装備を完全に見直さないといけないので
正直めんどくさい、ではあった
でもこれも演出が最高に良いボス
戦ってるときはあんまり余裕ないけど詠唱をよく見ると面白すぎる

天蓋のブーステッド
多層障壁に威力障壁、今度はそうきたか!とこのへんはずっと楽しんでいた
多層障壁はユキダルマの出番!と思いきやバフが途切れるのもこわくて
結局はマリモのソードダンスで削っていた覚え

火竜ウロボロス、衰毒デバゾン、風竜アギリティ、恐怖のトレント
この辺りは四属性がテーマで耐性と弱点を意識
最初攻略順の自由度もあったので装備的な属性有利を考えるとかもできた
火竜はマップ効果の火ダメージが思いのほか痛くて全滅した気がする
衰毒は実は毒が効く!とかがあって面白かった毒を以て毒を制すなのか

柵かじりネコ
序盤に出くわした敵、実は強敵の法則
最初は強くなさそうなのにどんどん増えていく攻撃回数とか
見せ方が面白くてすごく気に入ってるボス
気絶が効くのもちょうどよくて、戦って楽しかった

反罰のオングストライフ
敵の強い行動は拘束で飛ばすのが板についていたころ
図鑑を見ると隠匿迷彩術式で他3人にタゲ逸らしして
スマ―テストの反罰を狙おうみたいなことが書いてあった
そんな反射ゲーだったとは……思いつかなかった賢すぎるて!!

異彩のモロイ
状態異常祭りの人、全体睡眠はずるいぞ
耐性貫通・治療不可だと逆にそこに対処する必要がないので
考えることはシンプルで良かった

~色々と二周目~
同じ敵の強化版と何度も戦うというのは
前回の学習を活かせるところもあって面白かった

古獣ハルピュイア
素早さの増減やらで何気にすごく難敵だった
沈黙封印を厳密にかけないといけなくて、しかも解除もしてくる
行動に選択肢がなくて1ミスで死!みたいな感じがイヤ~な敵だった

恐竜オヴル
脳筋!シンプルな脳筋ボスは無属重減とかの対策したり
マリモのタンク戦法の強みを発揮したろ!みたいに意気込めて好き

鉄塊ガーディアン
正面から戦った中では一番絶望感味わったかも、シンプルに全滅
よく見ると耐性に穴が……!
一つの気づきでなんとかなるっていうのがいいボスだった

柵かじりネコ 茶
めっきり活かせなかった毒が光る機会
状態異常を差し込める楽しさがあってやっぱりこいつ好き
逆に気づきがないとどうやって倒すんだ!?ってなる超回復力

異彩のモロイ2
強力版の状態異常、不視とか無音とかカッコイイ
ステータス減少もついててこいつもかなり強敵だった感

キャベツを食べる鹿神
本作で一番ストーリー展開的にもインパクト大だった鹿
いらすとやもなんでこんな素材あるねん!
よう倒せたなという、めちゃめちゃ強かったけど面白すぎて好き
ちゃんと鹿の心情描写もあるから熱いボスになっている、鹿なのに!

最終チュートト
一番バタバタとやられて終わりかけた強敵
属性反転を考えてマリモに損益承認と呪属極限の壺つけてたら
反転解除くらって貧弱状態になり窮地に
全員無耐性で挑むのが安定だったかもぉ……

鹿に出会わなかったマリモ一行
終盤中ボスのような形ででるIFな存在
複数系のボスがいなかったので結構これが楽しかった
気絶が通ったりバフデバフの掛け合いがあったり
誰を狙うかみたいな自由度もあったりして、択が多い!

鹿に出会わなかったマリモが乙女すぎる

最終ブーステッド
全部盛りなブーステッドさん、もうラスボスかと思った迫力
威力障壁999は複製反罰でワンパンでした

嚆矢のシスターズ
全ての集大成のような、全属性と状態の装備ビルドから
行動選択を考えて戦う良いボスだったぁ
エレメントをヨチヨチの4種属性攻撃で減らすのが楽しい
スマ―テストの攻撃や流転の使いどころもあったりで見事

演出の良さ

このゲーム戦闘演出がすごく良い!
決定キー押しの高速化状態で適度に見れる速度でエフェクトが良く
何かの発動にしっかりと反応があるので手ごたえがある
特殊な仕掛けに固有の表現もあったりするのが良かった
やっぱり特に好きなのはチュートトさんとの詠唱バトルかな~

そしてこれ、シスターズとの前哨戦
この演出は鳥肌立った、いやーこわいてホラーだ!
だがそれがいい、これも好きな演出ポイントだった

これもある種の演出、母からもらった剣が最強の武器に生まれ変わる
こういうの好きだなぁ~

まとめ

ギフテッドワールドはRPGプレイヤーが思う不安・懸念だったりを先回りして対処してくれている
"丸い遊び心地にするための努力が尖っている作品"とでも言おうか
サクサク進めてもクリアまでお腹一杯30時間超も遊べる大作だぁ!
本編後が本番と言えるほどの作り込みは本当にすごい
宝物庫のボリュームは想像以上で、歯ごたえがあって素晴らしかった
スキルやアイテムから装備まで無駄なく色んな要素を使いきれて
作者さまが目指した通りの100%コンプリートの達成感を得られた

自分もRPG制作経験から密度のあるクリア後要素に憧れたけど
わりと挫折してる方なので、このコンテンツ量を完成させてることが
本当にすげぇな……とただただ圧巻なのであった

最後に作者さまの願いに応えて、伝えられること……それは

自分もRPG的なゲーム作ってたけどちゃんと状態持続表示してましたぁぁぁあ!!

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