見出し画像

政治を語る文野環とグウェル、感想を眺めて

文野環&グウェル、ふたりが出会ってしまった――

超絶物騒なタイトル、これに対して
危険すぎる、ハラハラする、炎上する、そういった言葉が寄せられた
しかしなぜ物騒だ、危険だと感じるのだろう?

TANさんの絵すこ

禁忌(タブー)を減らす、言語の自由性を追求する

「政治の話」ただそれだけの言葉に対するネガティブなイメージは強い
政治の話はタブーで検索してヒットした文献を眺めてみる

政治の話題が忌避される理由としては、「楽しくない」「話す必要がない」という政治そのものに対する非積極的な価値観と、「人を傷つけたくない」という価値摩擦を避けようとしていることが影響していることが明らかとなった。
中央調査社『政治の話はタブーなのか―インターネットユーザーに対する実証分析から―』

価値観の遠い相手と話す話題としてはつまらないし対立を生みがち
多かれ少なかれそういった経験則が避けさせていってしまったのだろう
しかし「政治の話」がまるごとタブー視されて関心を持てなくなるのは
それもまたおかしいことなのではないか……?

グウェルさんは普段の言動からタブーを減らそうとしているように思える
言葉というのは受け手によって変化する
発する人の意図とは別に、傷つけてしまうことがある
しかしそれを気にしすぎると、言葉の表現は次第に減っていってしまう
言語は思考に結びついていてタブーとされたことは思考から遠ざけてしまう
それは考え方や純粋な思考の自由を狭めてしまうことでもある

グウェルさんは「否定から入るのは良くないんですよね」という信条を掲げて
突飛な発言にも耳を傾けたり、自ら時事や炎上の話に触れることもある
それはただ火に飛び込んでいるわけではなくて
本当に言ってもいい事かどうかは自分の倫理観に照らし合わせて判断して
ここは通れる道ですよと指し示すような行為だと思っている
そうして道を閉ざさないようにしているから行ける道が広がっているのだろう

今回の「政治の話」も、してはいけない内容や言い方がある中で
でもこういう話ならできるよね、というラインを考えて
話題にできる可能性を提示してくれたのだと思う
「火が危ないから逃げる」ではなくて
「ここまでなら近付くことができる」と諭してくれているかのようだ……

グウェルと野良猫の関係

感想を眺めていると

「野良猫に燃える発言させて、それをバカにして笑う作りが不快で見れない」

というものがあった
これは特定の一人ではなくて、数人そういう風に感じる人がいるようだった
野良猫ファンでコラボだからこの配信に興味を持ったけど
グウェルさんのことはあまり知らない(もしくは苦手なイメージを持っている)
という人のようだった

野良猫は外から見ると破天荒で自由奔放に配信やってるネタの子だけど
近くでよく見てるとけっこう繊細で不器用なだけの頑張り屋さんなので
外から笑われるのが我慢ならん!という気持ちにもなるのだろう
(前日に心にくるエモい配信があったばかりでもあるし)

でもグウェルさんの配信をよく見てる自分からすると
グウェルさんはそういうのじゃないんすよ!と思ってしまった

グウェルさんと野良猫の初コラボは初心者麻雀練習会('20/4)のときだそうで
お互いに企画を称賛する、尊敬し合う仲だった

自分がグウェルさんにハマったきっかけでもある水中マリカの公式切り抜き
このときも野良猫一緒だったな、と思えば
このコンビは自分がにじさんじにどっぷりな今に至るまでの原点だった
お互いに関心をもって楽しそうにしていると感じる

その後も伝説の企画
今から20分で集まったライバーで人狼します

文野環王麻雀​、文野環に勝ってはいけない麻雀

などなどで振り回し、振り回されながら関係を築いてきた
何が起こるのかわからない可能性を含みつつ、どこか波長の合う仲良しだと思う

環さんがいるからこそ、にじさんじの限界が広がってるっていうのはあります

可能性を重要視するスタンスは企画屋ならではのリスペクトの言葉で
これをけっこう真面目な気持ちで言ってるのがグウェルさんだと思う

そもそも野良猫も倫理観がすごくしっかりしていて
自分の考えを自分の言葉で語れる猫さんなので
「文野環なら燃やしてもいい」ではなくて
「文野環なら話を掘り下げても燃えないライン取りができる」
という信頼があるからこそ、こういう企画を提案できたのではないかと思う

危ない橋を渡れるキャラだから、という面で抜擢されることもあるかもだが
実際に社会派な語りも良い塩梅でできる稀有なライバーという面もあるのでは
(対立を招いたり他者の価値観を傷つけたりということを多分猫は言わない)

コラボ中のやりとりでは
グウェルさんの返事が若干適当だったように見える部分もあるかもしれないが
野良猫ちゃんの役割「自由に考えを述べて、話を膨らましたり発想する」
グウェルさんの役割「視聴者に伝わりやすく論点をまとめる、円滑に進行する」
という役割を基本にしていたからだと思う
(あとグウェルさんは寝る時間厳守なのでスルー進行はよくやる)

野良猫はちゃんと話しやすく、グウェルさんも聞いて汲み取っていて
一方的な弄りのようなものではなく良い対話になっていたと思う
・Vtuberの国会議員
・国会のリモート化
・思想強めのプリキュア
……とか面白いアイデアも出ていたし
最後の文野内閣が一番おもろかったけど!

グウェルさんの初印象悪いのはわりとデフォなので(ソース→犬の方のたまき君
そこからのギャップでグウェルという沼にハマってほしいものだ……!

良いなと思った感想Tweet紹介して〆!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?