【インタビュー】新たな自分と出会えたインターンシップ
今回お話を伺ったのは、公益財団法人うんなんコミュニティ財団でのまちまるごとインターンシップに取り組んだ小川さん。
初めて訪れる雲南市でどのように1ヶ月半過ごし、どのような学びがあったのか伺いました。
今回インタビューした学生
●小川 さくらさん
大学:桜美林大学リベラルアーツ学群2年生
出身:東京都
雲南市の好きなところ:通りすがるときにみんな挨拶してくれるところ
主なミッション
受け入れ先:公益財団法人うんなんコミュニティ財団
テーマ :うんなんコミュニティ財団の業務を通して、自分自身が関心のあるテーマを選定し実行する。
受入期間 :令和6年2月19日(月)~令和6年3月26日(火)
大学での学びをアウトプットできた環境講座の実施
ー今回のインターンシップでどのような活動に取り組んだのか教えてください
私がインターンシップをさせていただいたのは、クラウドファンディングや休眠預金の活動を通して地域の困りごとを地域内で解決するお手伝いをする団体、公益財団法人うんなんコミュニティ財団(以下、コミュ財)さんです。
特に私が力を入れて取り組んだことは、雲南市内にあるおんせんキャンパスさんで実施した環境講座とキエーロコンポストの使用者アンケートの実施、雲南市の脱炭素化宣言を受けて検討したカーボンニュートラルについてのスライド作成です。この3つは自分からやりますと積極的に取り組むことができました。
環境講座では、卵の殻を使ったワークショップを行いました。そもそも雲南市では生ごみを焼却するとエネルギーを使ってしまうという課題感から、コンポストを導入し土に還すことで生ごみの量を減らそうという活動が行われています。今回の環境講座で使用した卵の殻は分解がとても遅い素材なんです。どうにかして活用できないかなと思ったとき、今回のワークショップを思いつきました。ワークショップでは子どもたちと一緒に卵の殻に色をつけてから砕いて下絵に貼り付けることでイラストを作り、「卵の殻を使った環境に良いワークショップ」にこだわってやってみました。
ーありがとうございます。とても楽しそうですね!環境講座をやってみようと考えたのはなぜでしょうか?
2年生の秋学期に受けた環境教育論という講義がすごく楽しくて、環境問題やそれに対する対策についてどうやって子どもたちに伝えるかについて学びました。子ども達に向けてどのように伝えるか、自分でアウトプットしてみたいという思いから環境講座をやってみたいと考えるようになりましたね。
ーここまで伺った3つの活動以外にも、ご自身で提案されて取り組まれたプロジェク トがいくつもあると伺いました。活動する上で意識されたことについて教えてください。
いい意味で絶対にこれをしてくださいというゴールがなかったことが、私に合っていたなと思います。ベストマッチでした。私の自主性に期待をいただいたインターンシップだったと思います(笑)
またやりたいことを提案すると、やらせていただける環境だったことがかなり大きいです。参加させていただいた打ち合わせや同行させていただいた現場で感じたことから取り組んだプロジェクトもあれば、雲南で出会った方から依頼していただいて取り組んだものもあります。
基本的には三日市ラボ(事務所)にいて、朝は簡単に掃除をしてから始まり、打ち合わせに出席したり、外回りに同行させていただいたり、資料を作成したり。三日市ラボはとにかく人がたくさんいらっしゃるので、色々な方とたくさんのお話をさせていただきました。
自分の新たな一面に気が付くことができたインターンシップ
ー1ヶ月半で1番成長したなと思ったことについて教えてください。
インターンシップの最終報告会でいただいたコメントシートに書いていただいたことから苦手だと感じていたことが、意外とできていたということに気がつきました。私は計画を立てて取り組むことが苦手だと思っていたのですが、コメントシートには計画的に活動をしていてえらい!とあり、やろうと思えばできるんだなと(笑)自分の新たな一面に気が付くことができましたし、苦手なことでも頑張ればできるようになると自信になりました。
ー素敵ですね。計画的に活動するために意識していたことはありますか?
オリエンテーションのワークショップで振り返りシートを用意していただいていたので、それを活用して短いスパンで目標を立てて、振り返るようにしていました。最初は「何を書けばいいのかそんなの分かんないよ」という状態だったのですが、2週目3週目になると自分の中でかなりアウトプットができるようになりました。
ーこの1ヶ月半のインターンシップを通して、変化したことを教えてください。
キャリアや人生観が大きく変化しました。コミュ財さんには結婚をして子育てをしながら働いている方がいらっしゃるのですが、それがとても衝撃でした。これまで私の中では結婚や子育ては自分自身のキャリアの中で遠いところにあり、両立ができるという考えがなかったんですよね。全部したくないという気持ちがあるわけではないけど、なんとなく両立できるというイメージはずっとなくて。一方でコミュ財で働いている方は、家庭とプライベート、仕事を両立されていたり、色々な場所で働くことを両立されていたり。このような働き方もあるのかと新しい視点が得られました。大きな発見だったなと思います。
ーこれからの学生生活について教えてください。
まずは教職過程の勉強をきちんとしたいと思います(笑)
一方で卒業後そのまま教員になるということはイメージしていなくて。色々な地域を訪れたり、もっと色々なことを勉強したり、色々な人と出会うことで起きる自分の変化もまだまだ気になっているので、自分に整理をつける時間をとりたいなと思っています。
初めて訪れた雲南市での暮らし
ー雲南にくることを決めた理由はなんでしょうか
東京には東京のよさがあるという一方で、毎日同じことを繰り返す日常がもったいないなと。3年生の春休みはあまり自分の思うように時間を使えないようになるので今のうちに3年生ではできないことを、春休みをまるまる使ってやってみよう!と東京を出ることを決めたのがきっかけです。教職課程をとっていること、環境について学んでいることから関連するインターンシップを調べているときに今回のインターンシップを見つけました。
また島根県を訪れたことはなかったのですが、同時期に他の企業にインターンをする学生がいることを知り、参加を決めました。
ー今回は同じ時期に8人の学生が活動されていたそうですが、いかがでしたか?
全員違うインターン先に通っている4人でシェアハウスをしていました。シェアハウスは初めてだったので大丈夫かなと思っていたのですが、意外と大丈夫でした(笑)1ヶ月半、いい時間だったなと。同じ部屋にいて喋るときもあるし、喋らないときもある。ご飯は一緒に食べるけどその後何をするかは自由。休日の過ごし方も一緒に遊んだり、それぞれで過ごしたり。各々のスタイルを維持したまま生活することができたので、とてもバランスがよかったなと思います。
最初の1週間はお家に1人だったのでとにかく怖くて、みんながきてくれた時は「ようこそ!!!」と思いましたね(笑)
ー雲南市での暮らしはいかがでしたか?
みんなに嘘だろと言われるのですが(笑)、意外と田舎じゃないなと思いました。
来る前に「ほんとに田舎だよ」と言われていたのですが、1時間に1本しかなくても駅は近いし、滞在していた家から職場まで徒歩で通うことができたので、生活しやすかったです。
来る前は恥ずかしながら何も知らなくて。どこですか?みたいな感じでした。でも雲南に来てから、今までumiさんでインターンをして1度県外に出てからまた雲南に帰ってきている先輩やインターン以外で雲南と関わる学生と出会ったことから、若者が帰ってくるまちなんだなと思いました。おじいちゃんおばあちゃんだけじゃなくて若者がいるまちなんだな、と。そういうまちづくりができていることはすごく大きいのではないかなと感じました。
ー印象に残っている思い出について教えてください。
来てみたらお休みの日にイベントがたくさんあったり、お誘いいただけることがあったり、初めてでも楽しく過ごすことができました。インターン経験のある方に「三日市ラボにいると予定が勝手に埋まるから、暇なことは絶対にないから大丈夫だよ」と言っていただいたのですが、本当でした(笑)
最近だと久野小学校の取り壊しのイベントにお邪魔させていただいたのですが、校舎全体を使って最後にみんなで思い出を作ろう!とお子さんから大人の方までいらっしゃったのが印象的でした。
今頑張っている同年代との出会いが得られる場所
ーこれからインターンシップに参加する学生に向けてメッセージをお願いします。
色々なところからくる人がいると思いますが、雲南での出会いは大人だけでなく今頑張っている同年代との出会いが得られる場所なので、そういう意味でとっても価値があるかなと。
もちろん大人の方も地域で頑張っている人との関わりってあんまり簡単に手に入るものじゃないから、そういう世界に使ってみる1ヶ月半の時間は結構貴重だし、何かしら学びになることもあると思うので「一旦きてみることをおすすめします!」
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