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世界一周 10日目🇨🇭 グリンデンワルト村
グリンデンワルト。
ファンタスティックビーストの悪役の名前が頭に浮かぶその村は、チューリヒから電車で3時間ほどのところにあった。
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目の前に大きな山岳の絶壁があった。
家々が点在する。
通りにはレストランとお土産屋が並ぶ。
ロープウェイが細い細い線で頂上へと伸びていた。
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まず観光案内所に行く。
「ハイキングできる? このあたりとか山の頂上とか」
「頂上はね、4:30にロープウェイ終わるし、暗くなるからちょっと難しい」
しまった。遅起きなのがここで響いてくるとは。
案内所の人はマップを取り出す。
「この辺りだとね、このルートが40分くらい、このルートが1時間半くらい……」
「ありがとう。あと良い感じのチーズフォンデュ出してる店ある?」
「あるよ! この店とこの店!」
「おーけー。頂上に上がってちょっと山を見ることはできるよね?」
「もちろん! 良い日を……」
ロープウェイ受付に行く。
「今日風で止まりました……」
あらら……
確かに風強くなってきたね。
さっきおすすめされたハイキング道に行く。
アルプスの岸壁を眺めながら歩く長閑な村。
この世の美しさが詰まってる。
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しばらく歩くと小川が見えてくる。
水はミネラルウォーターの用に透明だった。
触れてみると冷たい。
雪解け水だろうか。
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近くのベンチに腰を下ろす。
太陽が山の向こうに隠れつつあった。
川のせせらぎがする。
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大きな黒い犬が近づいてきて一瞬ビビるが、首輪が付いているのを見て安心する。
大丈夫。ここはスイスだ。インドじゃない。
犬は興味津々に私の周りをうろうろする。
かわいい。
飼い主が散歩道を歩いてくる。
「はあい」
「やあ」
犬は飼い主に行儀良くついていった。
かわいい。
ベンチに腰掛けて、まったりする。
木々が揺れている。
とても静かで、心地いい。
……そういやぼーっとする時間あんま取れてなかったな
東京にいる時は、いつも忙しくしていた。
もしかしたら自分にプレッシャーをかけすぎていたかも。
もっとのんびり生きる方法を見つけたいな……
立ち上がって木々の中を歩く。
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……どっかで時間をとって、一年間くらい自然の中で自分を見つめ直したい
羊飼いとかしたいな。
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村のメインストリートに戻ってくる。
スキー客でわいわいと賑わっていた。
おすすめされたレストランに行く。
「Barrys Restaurant」
内装がお洒落である。
チーズフォンデュとハウスワインを注文した。
美味しい。この世の幸せが詰まっている。
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白ワインを傾けながら、日が暮れていく雪のアルプスを眺めている……そんな事ができるなんて想像もしてなかった。
色々葛藤もあったが、来て良かったと思う。
この世界にはとても美しいものと、すごく楽しいことがまだまだ沢山あるんだ。
ワクワクするね。
知るべきことがいっぱいあるのは。
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