世界一周 14日目🇬🇧 グラズトンベリー
ロンドンのパディントン駅から列車とバスを乗り継い3時間半くらい。周囲に静かな牧草地が広がるグラズトンベリーに到着する。
ハリーポッターの世界に迷い込んだような街を抜けてグラズトンベリー・トーに向かう。一説によればそこはアーサー王の墓だったらしい。
丘へと続く道を歩く。
風が心地よかった。
そして丘の上にポツンと、それは佇んでいる。
風が一際強く吹く。
トーの中では太鼓を叩く青年がいた。
「バランスだよ。それが現れる」
その目はキラキラと碧く輝いていた。
トーを抜けると、広がる牧草地が一望できる。
その景色がとても美しくて、涙が出てきそうになった。
塔の中に戻る。
さっきまで太鼓を叩いていた青年に話しかけられる。
「ハッピーバレンタイン。名前は?」
答えると、青年は頷く。
「その意味は?」
「……素敵だ」
目を閉じて、塔に吹き込む風に揺られる。
気持ちいい。
トーを出て、周りを回ってみる。
空と草原に挟まれて、道がまっすぐ伸びていた。
しだいにあたりは暗くなる。
ハッピーバレンタイン、アーサー王。
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