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暗黒戦争時のおおよその各国兵力についての適当な推測~ファイアーエムブレム「アカネイアの海と地政学」

 前回の記事において、グルニア・ドルーア・マケドニア軍がどのようなルートで進軍していたかを述べた。それでは、各国の兵力はどのようになっていたのだろうか。
 まず、アカネイア大陸の人口は全体で100万人程度といわれている。おそらく戸籍に乗っている人口であり、おもにアカネイア北部や治安の悪いところではもう少しいたであろう。
 そして、アカネイアはおおよそ全体の三分の一の人口を有している。
 そうすると人口は30万人以上となる。
 そして、別の時代や地域からの類推となるが、三国時代ではおおよそ人口(戸籍上の人口)10人に1人程度軍人がいたと思われる。
 しかし、アカネイア大陸の世界は軍隊における「重装備な兵隊」の割合の多さから、貴族を中心とした軍隊であり、民衆から徴兵されてきた人がほとんどいないことを考えると、兵力を総動員したとは思えない。と考えると、おおよそ20人に1人程度が軍人だったと思われる。
 そうなると、おおよそアカネイア軍は15,000人程度いたと思われ、そのうち5大貴族の直轄領におおよそ5,000人程度がいたと思われる。
 一方、事実上の同盟軍の盟主であるグルニア軍であるが、領土は広くないもののそのパラディンの多さから非常に豊かな農業力を持っていた国家だと思われる。大国であるという描写もあり、また、ここに干渉していたアカネイア貴族はアドリア候であると思われるが、おそらくほとんど干渉できず、アカネイアの支配もあまり及んでいなかったと思われる。おそらく放置されている間に相当の国力を蓄えたのであろう、人口は20万人程度おり、兵力はおよそ10,000程度だと思われる。
 マケドニアもまた大国との評価がある。しかしながら、大規模な集落が見当たらず、主要な城は山の中。おまけにマケドニアの陸と海の勢力は統合されておらず、少なくとも「戸籍上の人口」はそれほどいなかったと思われる。さらに、おそらくアカネイア内部の位置関係からしてここに干渉していたのはディール候であり、典型的な「無能なアカネイア貴族」であったとおもわれることから、過酷な統治が行われており、人口を養えなかった可能性は高い。
 せいぜい人口は5万人程度(戸籍があるもの)であり、兵力はせいぜい2,500人程度だと思われる。(ただし、海や山に戸籍がない民族が相当数おり、潜在能力は高い可能性がある。)
 次に、アカネイア陣営の雄であるアリティアについて、城下町の描写や海洋国家であることなどから考えると、非常に豊かだったと思われる。小国と思われがちだが、それほど小国ではない。人口はおそらく10万人程度いたと思われ、5,000人程度の兵力があったと思われる。ただし、半分以上は海軍であったと思われる。
 アリティアの隣国であるグラの国土はおおよそアリティアの半分ぐらいであり、人口、兵力もおおよそアリティアの5割程度、おおよそ2,500の兵力がいたと考えられる。こちらは国旗に農業と軍事を表す紋章を掲げている通り、ほぼ陸軍であったと考えられる。
 のこる大国であるオレルアン王国であるが、草原地帯が広がっており、それほど人口は大きくない。せいぜい人口は10万人程度である。オレルアン王国の強みは「都市にこだわらない」戦い方であり、おそらく人口は希薄であったと思われる。牧畜とアカネイア大陸北部を縦横無尽に駆け回っての交易を生業としていたと思われる。正規の兵力は騎兵を中心に2,000人もいればいいほうだろうが、各部族などがあちこちにおり、それらを糾合すると相当な騎兵集団になると思われる。城を捨てたハーディン達相手に攻め込んだドルーア同盟軍はさぞ苦戦したであろう。
 タリス王国はガルダの港町なども一応領土としており、あちこちの島に領民がいるとなると、おそらくグラと同程度の5万人程度の人口がいると思われるが、戦乱から遠いため、あまり組織化されておらず、兵力はせいぜい1500人程度、しかも半数以上が海軍と思われるため、陸軍は相当に少ないだろうと思われる。
 残りの「戸籍上の人口」がおそらくドルーア(竜人は数百いたと思われるが、人口は希薄だと思われる。)やカダイン・ワーレン・カシミア・ペラティなどの「都市国家」に近い独立都市に分散しており、おおよそ戸籍上の人口は100万人程度となる。アカネイア大陸の各国はこのようなパワーバランスで成り立っていたと推測する。