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今必要なものはエンターテインメント(RuPaul’s Drag Race)

RuPaulのDrag Raceにはまっている。

Netflixで全シリーズ公開されているアメリカのTVショーで、現在シーズン13が毎週1話ずつアップロードされている。(日本版ではシーズン12まで)

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内容としては毎シーズン13人くらいのDrag Queenがオーディションで選別され、America’s Next Drag Queenの座と賞金をかけて毎週様々なチャレンジに挑戦するといった、平たく言うとリアリティオーディション番組のようなものである。

以前より姉が大はまりしており、幾度となく私にも勧めてくれてはいたのだが、いかんせんシーズンもエピソードも多く、そもそもDrag Queenの文化が浸透していない純度100%日本人の私にとって、何となく観始めるのに二の足を踏んでしまうコンテンツであったのが正直なところで、「今度観てみるね~」などと曖昧に返事をしていた。

観始めたきっかけはあってなかったようなもので、会社で仲良くしてもらっているステキ先輩社員の方にもごり押しされて、やっぱり観てみようかな、と思ってから半年後、やはり会社の同期にごり押しされて観始めたハイキュー!を無事全話鑑賞して次のターゲットを探していた時にふと思い出し手を出したが最後、夜な夜なテレビにかじりつく生活が始まってしまったのである。

最初に言っておくと、Drag Queenの定義とは、

❝ドラァグクイーン(英: drag queen)は、女性の姿で行うパフォーマンスの一種。纏った衣装の裾を引き摺る(drag)ことからこう呼ばれる[1]。❞
(Wikipediaより)

とのことで、一般にはゲイの男性(トランスジェンダー含む)が女性のように化粧をしたりドレスを着たりして歌う、踊るなどのパフォーマンスをするエンターテイナーたちのこと。(というのがわたしの認識)

男性が化粧をするからといってあなどるなかれ。
彼女たち、本当にめちゃくちゃかわいくなるのだ。(画像はシーズン7より) 

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化粧をしたりおしゃれをしたりファッションショーを観たりするのが好きな人にはもちろん、起きて10分で家を出られるわたしのようなズボラ人間からしてもその変貌ぶりにはチョー興奮する。

果たしてその魔法のような瞬間が、このTVショーの一番の醍醐味かもしれない。

番組はクイーンたちが毎週課されるチャレンジと毎週設定されるテーマに合わせたランウェイを披露し、ジャッジ達とホストであるRuPaulの評価によりその週のトップとボトム、つまり最優秀と最下位が決まることで進む。

最下位に選ばれた2人は予め設定された曲に合わせてLipsync(口パクのパフォーマンス)し、勝ち残ればステイ、負ければレース脱落となる。

つまり毎週1人ずつチャレンジャーが減っていき、最終的に勝ち残った1人が賞金と栄光を手にするというかなりシビアな世界である。

チャレンジの内容はミュージカルだったり、スタンドアップコメディだったり、ドラマのパロディだったり、自分で衣装を一から作るファッションチャレンジだったりと多岐に渡る。

Drag Queenにも様々なスタイルがあって、ファッションに特化したモデル、ブロードウェイを目指す歌手、実際にドラマ等に出演している俳優、またはダンサーやコメディアンと得意としているものが違うので、それぞれに強みや弱みがあるわけだが、勝ち残るには各チャレンジで毎回爪痕を残さなければならないので、ただ綺麗なだけ、ただ面白いだけでなくいろんなことをマルチにこなすことが求められるウルトラハードなコンペティションなのだ。

わたしには絶対無理だな、この人たち本当にすごいな、とスナック片手にソファに寝そべって感慨にふけっているわたしである。
ジャッジの中にはかなり辛辣なコメントをする人(主にMichalle)もいて、それを聞くたびにわたしがこんなこと言われたら100パー泣いちゃうわよ、と思ってしまう。

特に衣装をテーマに合わせて作るようなファッションチャレンジで言えることだが、それに限らずどの類のチャレンジでもクリエイティブな発想や強力な個性が必要となるため、観ているこちらはクイーン達が毎回披露するデザイン力や演技力にただただ圧倒されて結果とにかく楽しい。

もう一つ、こういったオーディション番組の醍醐味として、エピソードが進むにつれて必ず応援したくなるクイーン、いわゆる”推し”が決まってくる。

推しクイーンがチャレンジで評価されれば一緒にガッツポーズをするし、彼女がボトム2に選ばれて生き残りの瀬戸際に立てば必死で祈る。
それでも脱落してしまった時などは思わず涙が出る。何度号泣したことか。

わたしはアイドルにはまったことはないが、厳しいアイドルの世界で戦っている彼女たちを応援している人の気持ちってこんな感じなのかなと勝手に想像したりした。

ここで僭越ながらわたしの個人的推しクイーンを少しだけ紹介する。

○Raven(シーズン2)

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クールでセクシー、メイクがとにかく綺麗でランウェイもファッショナブル。
シーズン中は結構言いたい放題言ってて他のクイーンと衝突したりもしてたけど、いろんな側面があって毎回ランウェイがすごく楽しみだった。
シーズン9からRuPaulのメイクを担当していてエミー賞も獲ってるすごい人。

○Raja(シーズン3)

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 みんな大好きRaja様。個性的なスタイルで出てきた瞬間からめちゃくちゃ刺さってたし、ランウェイはユニークなんだけどファッショナブルで観てる人を毎回楽しませてくれるレジェンド。めちゃくちゃ声低いのにリアクションは超かわいい。バンビみたい。

○Jinkx Monsoon(シーズン5) 

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コメディ、トーク、演技では特にピカイチの大好きなクイーン。
独特の雰囲気と空気感がすごく魅力的で引き込まれる。特にアクティングチャレンジでは確実に一番輝いてたし、人としてもちょっと不思議で素敵な人なのでシーズン中はずっと応援してた。

○Violet Chachki(シーズン7)

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永遠のファッションクイーンレジェンド。シーズンの最初は何だこの生意気な若造は、と思っていたけど(失礼)、全エピソードを通してどのランウェイも一番目立ってたし一番ワクワクした。ファッションセンスとかクリエイティビティでいったらDrag Raceの歴史の中でもダントツだと思う。

○Pearl(シーズン7)

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省エネクイーンPearl様。やる気がないとかパッションが足りないとか起きろ!とか批判も多いけど個人的に好きなクイーン。化粧してない時も普通にかっこいいしすごい綺麗な顔なんだけど、ちょっと変だから好き。
ランウェイも個性的で楽しい。

○Shea Couleé(シーズン9)

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ダンス、コメディ、ファッション、何でもできちゃうスーパーオールラウンダー。特にダンスは見てて鳥肌立つくらい最高。シーズン9は性格穏やかめなクイーンが多かった気がするけど彼女は性格もすごく良くて大好き。

○Brooklyn Hytes(シーズン11)

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カナダ出身の元バレリーナクイーン。バレリーナのしなやかさとファッションセンスを持ち合わせたハイレベルなランウェイは何度でも観れる。
あとLipsyncパフォーマンスは鳥肌ものでこちらも何度でも観たくなる大興奮のエンターテイメントを提供してくれる。

他にも好きなクイーンは紹介しきれないほどたくさんいるので機会があれば第二弾レポートを書こうと思う。
クイーンたちのバックグラウンドとかQueerカルチャーについてとか、泣けるし励ましてもらえるシーンとかについても追記したい。

想像以上に長くなったこのnoteを読んでくださる方がいたのなら感謝したい。
そしてDrag Raceを是非観ていただきたい!
そしてわたしと熱く語り合いましょう。
Amen!


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