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匙投げ小説執筆法 7.伏線とは?

伏線とは?


伏線とは、のちの展開のヒントをあらかじめ(さりげなく!)読者に見せておくテクニックです。その展開がその場の思いつきではないぞという作者のアピールであり、読者に対するフェアプレイです。その伏線を読者が見落とし、あるいは気づいても展開が予測不能なら、なおかつその伏線からの展開が必然的なものであれば、読者は膝を打ちます。

キャラ=伏線、アイテム=伏線、セリフ=伏線、エピソード・解説=伏線。伏線にならないことは、まず書かない。それほどのストイックさで原稿に向かいましょう。また、キャラやロケーションを少数に統合すれば、伏線を張るチャンスも増え、ストーリーの焦点も絞られやすくなります。

もちろん、実際の創作では行きがかり上、思いつきで伏線になりそうもない物事を書くときもあります。その場合は頭をひねって、可能なかぎり伏線として利用しましょう。私は伏線に利用できそうなくだりは、フォントの色を変えておきます。伏線として回収したら、元の色に戻します。これで伏線の拾い忘れは防止できます(印刷の際ご注意を)。

主人公(を筆頭とするキャラたち)がぶつかる困難は、彼/彼女の行動・選択の結果として生じ、また、それ以前の出来事と関連がなければなりません。すべてのシーンはドミノのピースです。一つのシーンが、次のシーンにダイレクトに影響を与えなくてはならない。どのシーンにも意味がなくてはならない。後のシーンに影響しないなら(削除してもプロットがまだ成立するなら)削除するか、書き直すべきです。小説に無駄はないに越したことはありません。

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