見出し画像

ブラックパンサー ワカンダ•フォーエバーみてきた

遅ればせながら今日鑑賞してきました。
ネタバレしまくりの感想は以下です。







チャドウィック•ボーズマンが前作公開ののちに亡くなってしまったわけだけれど、今回、彼なき後のワカンダをどう描くのかが個人的にはドキドキしていたところ。
Twitterでみられる感想も、ほとんどが好意的なものだったように、とにかく、出演者•製作陣の、チャドへの愛が随所に溢れていました。

現実世界でいなくなってしまった彼を、作中でも病で倒れてしまった、というところから描き、大切な人を失った後、残されたものたちはどう生きるのかと言うテーマを丁寧に、かつ説得力のある脚本と演技でまとめ上げたあたたかい作品に仕上がっていました。

今回の敵として突然出てくる第三勢力、タロカンの水の民は、設定もキャラも、登場シーンの底知れぬ不気味さもよかったのですが、王様の短パンだけがちょーーっとダサいしマヌケだな、と、、、笑

ワカンダのみんなの衣装はどのシーンもとにかくディティールまで美しくて、色鮮やかなのにそれぞれのスタイルをきちんと示唆していて本っ当〜に素敵だったのに、タロカンの王様の短パンだけがどうしてもちょっと受け入れられなくて、、、そこまで強くなさそうなメキシカンプロレスラー感が拭えず。笑 飛んでる姿も正直ちょっとマヌケなような、、、うーん。あとシュリにむしられた足の羽はまた生えるのかなぁ。
そしてあんなに強固そうなワカンダの警備を水中ってだけで抜けられたのはちょっとよくわからないんだけど、ワカンダは水中警備はガラ空きだったってことで良い?

それから海中のヴィブラニウムを見つけられる装置を開発した若い娘を「あまりはりきらんでね、頼むよ」みたいな軽い言葉だけでアメリカに帰そうとしてたけど、一度帰したらアメリカが放っておくはずもなく、貴重な資源であり他の追随を許さないとんでもない武器のもとになるヴィブラニウムを手に入れられる可能性をアメリカが絶対に手放すはずがないんだから、協力の名の下に強制で働かされるとおもうんだけど、、結果、タロカン&ワカンダvsアメリカという図式がみえるよ、、、優しさはいいけどほんとに帰していいのか?甘すぎやしないかい?
あとタロカンの内部分裂の匂わせも挟まれたし、不穏な気配、、、。

今回は大切な人を奪われた報復の報復、みたいな感じで、熱くなりすぎたトップが拗らせて死ななくていい人たちを殺した戦いだったのは胸が痛かった。
シュリが息の根を止めようとするその時に母がシュリの心に語りかけ、無駄な戦いをやめるよう諭すシーンも、あなたが子供を失っ(たとおもっ)て冷静さを欠いたのもきっかけの一つなのよね、、と思ってしまったり。
国のトップのたった一つの間違った言動が戦争の始まりになりかねない恐ろしさ。(日本政府は先制攻撃されそうになったら殴られるまえに殴る、なんて恐ろしくバカなこと言ってることに早く気づいて冷静になってほしい)

でも理論だけでどうにかならないのが人間だし、それも含めてリアルというか。兄の死を乗り越えられないでいるシュリを心配して、「彼を送り出して一年たったから儀式で前にすすみましょう」と言う母を振り切り、自分の喪服を燃やさなかったシュリはまた喪服を着て母を送り出さなくてはいけなくなり、かたや燃やした母は、自分が旅立つことで、もう誰も大切な人を送り出す必要がなかった事実も、うっすら恐ろしかった。

全体としては演技、脚本、衣装(個人的にはタロカンの王除く)、映像、すべてよかったけれど、劇中でフェンティのことに触れて(リアーナの立ち上げたコスメブランド)、エンディングがリアーナだったのは製作陣の忖度御機嫌取りなのかわからんけど、ちょっといらないかなーとおもったり。

細かいツッコミは多々あれど、演技と脚本、映像、衣装が素晴らしくてがっかりせずしっかりとした作品をみせていただいたという気持ちです。ありがとうございます。
そして改めて、チャドウィック•ボーズマンは素晴らしい俳優でした。ありがとうチャド。


おしまい


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?