WEBコメンタリー『キッズファイヤー・ドットコム』 #01
『キッズファイヤー・ドットコム』原作者の海猫沢だよ。このコーナーでは、オーディオコメンタリーならぬWEBコメンタリーとして原作小説とマンガを比較して違いを解説するよ。
▼▼▼伝説の1話▼▼▼
こんにちは。『キッズファイヤー・ドットコム』原作者の海猫沢だよ。
ヤングマガジンで好評連載の『キッズファイヤー・ドットコム』だけど、原作と漫画版はかなり違いがあるんだよね。
いまからそれを説明するよ。
まず違うところは、小説は文字で、漫画は絵だってことかな。
みてください。絵です。
絵です。
すごい。
漫画すごい。
よく見たらセリフもあるから絵だけじゃないかな?
絵と文字だよね。
このへん、原作者、漫画家の川口さん、編集のSHINさん、全員が元ホストなんだけど、あくまで元なので今のホストを知るために取材をしたんだよね。
毎日ホストクラブで意識がなくなるまで飲み続ける取材だったので、全員なにも覚えていないんだけど、気合と魂でホストを感じたよ。
スマッパグループの手塚マキさんありがとうございます!
「うつしよは夢 よるの夢こそまこと」きたー!!
完全に江戸川乱歩の座右の銘だけど、みんな知ってるかな? 知ってるよね。江戸川コナン君は大人気だからね。
あm……じゃなくて、神威はミステリ小説が好きという裏設定があって、実はいくつかの殺人事件を解決してるんだよね。まあ、その設定知ってるのってぼくだけなんだけど。
小学館のみんな見てる? コラボ、しない?
このコマ、いいよね!熱い!海賊王になれそう!
友情!努力!勝利!これぞジャンプだよね!
あっ……ごめん……ヤンマガだったね。パラレルパラダイス最高!
ぼくのホスト時代、神威みたいなカリスマホストっていっぱいいたんですよ。でも生きてるのは数人かな。
サプリメントやトレーニングより脳内麻薬! 神威は密かにヨガもやってるんだよ。ヴィパッサナー瞑想合宿に参加したこともあって、わりとガチ勢だよ。
おっと出ました、名脇役の男爵。このヴィジュアル、誰かに似てないかな?
そう。ベネディクト・カンバーバッチだよね。
原作小説ではもう少し違うイメージだったけど、漫画はビジュアルインパクト! 川口先生のデザインも濃厚!
ヒーローがよく言うけどマントはあぶないよね。飛行機に巻き込まれたり、窒息したり、からまったり。俺も中学生の頃、マントで通学してたけどママチャリのチェーンにからまって田んぼに落ちたことがあって危ないよ。短めにしたほうがいい。
この上のほうのコマ、神威の過去が描かれてるんだけど、彼の過去は原作でも謎だった部分だよね。漫画ではこのへんも補完されるよ。
あ、そうそう、トランプってもともとはタロットの小アルカナを抜き出したものなんだよね。男爵は占いが趣味で、鏡リュウジ先生と石井ゆかり先生の本はコンプリートしてるらしいよ。
細木数子の娘の細木かおりの登場すら預言してたよね。
ところで、君、そろそろこのコメンタリーにも飽きてきたんじゃない?
次のページで細木かおりが出るかもしれないよ。
出なかったね。
でも顕微鏡で見ると世界はみんな原子でできてるから同じようなものだよね。ちなみに原子の知識は聖闘士星矢で得たよ。宇宙と書いてコスモと読むよね。
あ! 新たなる聖闘士……じゃなくてイケメンが出たよ。このコマ!すごい迫力だよ。
たまにこういうお客さんも来てたけど俺の接客術で完璧にハトとガチャピンを間違えてて最後には眠ってたね。カリスマホストである俺はDAIGOもびっくりのメンタリズムを持っているんだ。
メンタリズムとポリリズムの意味、今もわかりませんけど。
この格闘家の乱闘シーンも原作にはなくて川口先生のアイデアなんだけど、たしかにここはひと波乱あるべきなんだよね。
このへんの漫画家さんの感覚っていうのはすごくて、物語の自然な流れを本能的にわかってるんだよね。
ていうかね、このクオリティで毎週漫画書いてる漫画家さんってまじで神すぎて生まれ変わっても俺には絶対できないと思うんだよね。
あ、なんか真面目なこと言っちゃった。ごめんね。
すべての卓にシャンパンを! 言ってみたい言葉No1です。
あ、そろそろ出勤の時間がきちゃった。
今日のコメンタリーこのへんで!
ちなみにまさかとは思うけど俺のコメントがいらないから漫画だけ読みたいんだよ! なんていう奇特な人には無料公開されている一話目があるからそっちを読むといいよ。
でもそんな人いないよね? いないからリンクはらなくていいよね?
早く行かないとコンビニの店長に怒られるんで、続きはまた明日!
つづく
▼▼▼伝説の原作▼▼▼
▼▼▼伝説の1巻▼▼▼
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