UMILABO TIMES #5 - うみらぼ整備のプロ・ダイさん
こんにちは!
うみらぼに関わってくれている人にフォーカスしたインタビューメディア『UMILABO TIMES』第5弾は、造園のスキルを活かしてうみらぼを助けてくださっている ダイさんのインタビューです!
(聞き手:吉田貫太郎)
ダイさん
松阪市出身。三重県内の高校・大学に進学し、大学では国文学を学ぶ。 造園の会社でアルバイトしたのをきっかけに、大卒後そのまま就職し庭師としてのスキルを磨いた。5年ほど勤めたのちに転職し、現在は学校給食の調理の仕事をしている。
うみらぼの救世主・ダイさん
——はじめに、ダイさんがうみらぼに参加したきっかけを教えてください。
ダイ:うみらぼの『X(旧Twitter)』で、「夏場の草刈りが大変だ」という投稿やお手伝いの募集の投稿があったのを見ていて、それで連絡したのが最初です。
庭師から調理の仕事に転職して、完全に別業種になったので、自分の中で一度得た技術を忘れちゃうのはもったいないなと思っていました。
前職の庭師の仕事の一部に草刈りも含まれていたので、そのスキルを生かしたかったんですよね。
——庭師のスキルを使う機会がほぼなかった中で、生かせそうなところを見つけたんですね。うみらぼのSNSはもともとフォローしてたんですか?
ダイ:ちょっと経緯を思い出せないんですけど、フォローしてたと思います。もともと、キャンプしたいなと思ってSNSを見ていて、キャンプ関連のアカウントからつながって、うみらぼのアカウントを見つけたんだと思います。2、3年以上経って、キャンプは未だにやってないんですが......。
そういった経緯なので、うみらぼが掲げる「ソーシャルイノベーションラボ」や、ビジネス関連のことにはあまり理解が及んでないんですけどね(笑)。
(↑草刈り前のツイート)
——思い切って連絡したんですね。その時点では、代表の川野さんとも会ったことはなかったんですか?
ダイ:そうですね、誰とも会ったことがなかったです。僕からDM(ダイレクトメッセージ)して、「良かったら手伝わせてください!」みたいな感じで。
——全く知らない人からいきなり連絡が来て、草を刈ってくれて......という状況だったわけですが、川野さんはダイさんとの出会いをどう捉えていますか?
川野:一緒にいる時間が長くなってきたので、最初がどんな感じだったかあまり覚えてないんですけど......今では、前からずっと一緒にいたような感覚でいます。
当時は草刈りが大変すぎて、「救世主が来た!」と思ってました(笑)。
その後も、緊急避難用の陸路の整備や、階段の設置なんかは、ダイさんじゃないとできなかったと思います。
ダイさんは僕ができないことをできるので、頼りまくってますし、これからも頼りにしてます。
プロの手によるうみらぼ整備
——ダイさんは、車で1時間ほど離れた松阪市にお住まいですが、志摩市のほうに来たことはあったんですか?
ダイ:前職の庭師の時に、志摩市にある間崎島の真珠養殖場の仕事をしたことがあるんですよ。そこももう廃工場になっていたんですけど、そこの草刈りとか植樹とかをしました。そういう経験もあって、うみらぼも似たような環境なのかなと想像していました。
——うみらぼを最初に見たときはどうでしたか?
ダイ:最初に見た時は思ったよりボロいなと思いましたけど(笑)、あとから一番最初のころの写真を見て、すでに結構片付けた後だったということを知って、むしろよくここまでなったなと思いましたね。
庭師の仕事では、荒れ地をどうにか使える状態にするという仕事もいくらかやったので、その大変さがわかるんですが、資材の搬入搬出もめっちゃ大変なのに、よくやったなと。
軽トラ1台でも陸路から行けたら、それだけでものすごく作業効率が上がるんですけど、全部船で運び出したんですからすごいですよね。
——うみらぼにはその後も何回も通って、いろんな手伝いをしてくださったと思うんですが、これまで何回ぐらいうみらぼに来ていますか?
ダイ:記録を見たら15、6回ぐらいでした。最初の草刈り以降はそこまで大変ではなかったですけどね。
——最初の草刈りはけっこう大変でしたか。
ダイ:最初はまあ(苦笑)。草以外にも、網とかゴミとか、いろんなものが地面に埋まっていたので手こずりました。布って草刈りの天敵なんですよ。
——それは大変でしたね。(笑)その後の訪問で印象的だったことはありますか?
ダイ:緊急避難用の陸路を切りひらいていった作業が印象的ですね。最初は「これは道なのか?」って思いながら分け入っていきました。昔の人はよくやったな、と思いましたね。
——緊急避難用の陸路って、建物の裏のところですよね。あの斜面を登れるようにしたのはすごいですね。
ダイ:上のほうがかなり崩れているので、また今度行った時に階段を増設しようと思ってます。
——なかなか条件が難しい場所だとは思いますが、素晴らしい眺望のうみらぼを安全に利用してもらうために、そういう部分もしっかりと整備しなければいけないですよね。
ダイさんの、うみらぼの楽しみかた
——ダイさんにはお手伝いの部分でかなり貢献していただいてますが、ダイさん自身、うみらぼのアクティビティは楽しんでいますか。
ダイ:SUP体験を2回ぐらいやりました。それまではSUPをやったことがなかったんですが、なかなか面白かったですね。足ガクガクでした(笑)。
——うみらぼでは、今後キャンプやサウナなど、いろいろなアクティビティが楽しめるようになっていきます。何かやりたいことはありますか?
ダイ:キャンプには、絶対に一回は行きたいなと思います。キャンプをしたことがないので、どうするのがいいかわからないんですが......(笑)
——うみらぼの仲間たちの中にはキャンプ上級者もたくさんいると思うので、一緒に楽しめればいいですね。
ダイ:せっかくなので料理はちょっと凝りたいですね。うみらぼなので、海鮮系の料理とかもいいですね。
——うみらぼのイベントには参加したことはありますか?
ダイ:トークイベントと1周年イベントに参加しました。僕は1周年イベントではそうめんを流してました。
——流し担当だったんですね(笑)。1周年イベントにはいろんな人が来ていて、すごく楽しそうでしたね。
ダイ:あの日は人がめっちゃ来てましたね。あの小さな場所に20人以上、延べ人数だともっと多くいたんじゃないですかね。
——それだけの人数がいて、うみらぼの雰囲気や印象はどうでしたか?草刈り作業の時とはまた全然違ったのではないかと思います。
ダイ:交流したり、みんなで遊んだり、楽しい雰囲気でしたね。僕はあんまり人と話すのが得意じゃなくて、初対面の人だと、自分からなかなか絡んでいけないタイプなんですよね。
1周年イベントには、うみらぼで会ったことがある人以外にも、全然見たことない人も多かったので、僕はそうめん流しに集中してました(笑)。
——でも、これまで15、6回もうみらぼに行っているなかで、知り合いになって喋るようになった人も増えたんじゃないですか?
ダイ:そうですね。やっぱりこれだけ行っていれば、しょっちゅう会う人もいますから。会えば雑談するようになりましたね。普通に生活してたら絶対会わないような人とも知り合えるので、そういう面でも参加してよかったなと思います。
うみらぼとダイさんのこれから
——うみらぼは「ソーシャルイノベーションラボ」と称して、地方の人材不足などの社会課題を解決する取り組みも進めていこうとしています。
うみらぼに関わってくださっているダイさんの、キャリアの展望や将来の目標などはありますか?
ダイ:自分は良くも悪くもあんまりやりたいことがないんですよ。今の仕事も、責任感や使命感は持ってやってますが、別にすごくやりたくてやってるというわけではないですし。
やりたいことを見つけるために、いろいろ手を出しているという状態ですね。
——うみらぼに来たり、他のいろんなところに行ったりして、ちょっとずつ自分の興味の幅を広げている最中、ということでしょうか。
ダイ:根本的にはものづくりが好きなんです。広い意味で言えば、庭をつくるのも、給食をつくるのも「つくる」ではありますから。
うみらぼも、自分がつくったというか、つくるのに携われたという実感を得たくて行ってる部分もあるのかなと思っています。それこそ、「あの階段は僕がつくったんや!」みたいな。
——ものづくりが好きなのは、何かきっかけがあるんですか?
ダイ:小さいころは絵を描くのが好きだったんですよ。大学の時は美術部で油絵を描いたり、粘土で立体を造形したりしていて、そういう美術の方面に進みたいなと思っていた時期もありました。職業としては安定は望めないので、結局こんな感じで就職して働いてますけど。
——そうだったんですね。うみらぼは、「働いたり癒したりする中で新たなクリエイティビティが生まれる場所」というコンセプトがあります。ダイさんも、うみらぼで「つくる」ことを楽しんでいただきたいです。
川野さん、今後もダイさんに手伝ってもらいたいことがたくさんあるんじゃないですか?
川野:これから第2、第3の拠点づくりが始まってくるので、いっぱいありますね。今のうみらぼ1棟目にはいろんな機能が入っていますが、次はキャンプに特化した場所を作っていきます。ダイさん、また剪定から始まりますがお願いします!
ダイ:それならぜひ(笑)。
——逆に、ダイさんからうみらぼに対してこれは言っておきたい!ということはありますか?
ダイ:そうですね、この間僕からリクエストして、うみらぼの階段に使う資材を買ってもらいましたからね。あの階段は僕が言わなかったら他のものになっていたでしょうし。
川野:あれ最高ですよ。めちゃくちゃ降りやすくなりました。
ダイ:そういえば、うみらぼステッカー欲しいです!車に貼る用のマグネットとかももしあれば(笑)。
——もう、うみらぼアンバサダーみたいになってますね。ありがとうございます!