アドラー心理学、5つの理論。
オーストリア生まれの精神科医だったアルフレッド・アドラー。軍医として第一次世界大戦を経験し、戦争の悲惨さにショックを受けたアドラーは、人間は皆平等で、人間としての価値に上下はないという考えから、暴力を使わずに問題解決をする方法を考えられる大人に育てることで、明るい未来が作れると考えた。(清野雅子・岡山恵実著「3歳からのアドラー式子育て術「パセージ」」より
人間が皆平等、なんて東洋だけの思想かと思ってたら、19世紀オーストリアの精神科医さんがそんな風に思っていたなんて驚きですよね。軍医さんをしていたんですから、嫌気もさしますよね。だってね、負傷して軍人が来るわけでしょう?ケガしてさ。それを医者だから当然治療しますよね。ま、アドラーさんは精神科医だから外科手術はしないだろうけど。
で、治癒したらどこへ行くって?また戦場ですよ。でまたケガして、最悪は死亡して帰還するわけですよ。医者として、やってられないんじゃないですか?なんの為に治療してるんだ。死にに行くためか?って思いますよね。戦争、ふざけんなって。現代の平和な日本人には想像できないほど、心底思ったでしょうね。
ちょっと話がそれましたが
「平本式」コミュニケーションを実践するにあたって、そのアドラー心理学が根底の思想哲学(人間という生き物をわたしはこう捉えているっていう思い)にあるわけです。次に理論にする(実際の日常生活で当てはめるとどのようになるか)。行動指針というか、方向性というか。それが5つの理論といえるでしょうか。この辺、わたしの理解が追い付いてないのでちょっと頭をひねりながら書いてます。
①創造的自己:人生の主人公
人間、一人ひとり、その人の人生の主人公であるから、いつでも自分の人生は選択できる。過去や環境や他人には左右されずに選択できるというもの。
自分が人生の主人公でなく、脇役とかエキストラ扱いしてるひと(過去のわたしも含めて)、多いですよね。日本人て特に多い気がする。人の目を気にするっていうか。まじめで協調性があるっていうのはある意味良いことなんでしょうけどね。
②主観主義:認知論
簡単に言うと、
ある女性がいたとする。その女性は八頭身で小顔、顔のパーツもバランスよく配置され、出てるところは出てて、くびれてるところはくびれている、はたから見ればモデルか!と思えるほどだ。夏の江の島なんて行けばナンパされまくりだろう。しかし、その女性、自分のことをブスだと思っている。なぜか。それはわからない。もっとスタイルの良いスーパーモデルと比較しているのかもしれないし、親から「あんたはブス」と言われたのをいまだに信じているのかもしれない。元カレがDVバカ男で暴言を吐いたのかもしれない。いづれにしても幸せじゃあない。
周囲の男性から「あなたはとても美しい」といくら言われようが、本人がブスだと思ってるんだから、ブスなのである。これが主観主義。根気よく口説くしかないのである。
人それぞれ見方、感じ方、価値観、生きてきた歴史からくる考え方があるというのを認識する必要があるんだね。
③目的論
ある事象に対してのアプローチの仕方。原因論は、起きた原因を見つけようとする。過去にベクトルが向いていると言えるかもしれない。目的論は、過去より未来に目を向け、この状況を踏まえて本当はどうなったらいいか、どうありたいか。を明確した上で、今出来る、些細なことから始めてみる、というもの。
④全体論
心と身体、意識と無意識、理性と感情を分けずにひとつとして捉える考え方ですが、「平本式」では過去の出来事にも当てはめ、良い思い出だけが意味があるのではない、嫌な思い出にだって大切な意味がある。全ての出来事に意味がある。すべて繋がっているのだ、と考える。全てが今の自分を形作っている要素のすべてであると。
⑤対人関係論:関係性(人間関係論)
すべての問題は対人関係の中にある、という考え方。健全な人間関係が不足しているから、問題が起きると考える。例えば、縦の関係が対立の始まりだったり、課題を分離しないと、相手の課題に介入して関係を壊すか、自分の課題に他人を介入させて、嫌な思いをするか。などいろいろあります。
「平本式」では、自分の性格を変える必要もないし、相手に居なくなってもらう必要もないし、変わってもらう必要もない。変えるのは「関係性」や「関わり方」というのですね。
ついついどうしても嫌な上司には居なくなってほしいと思うのが人情。でもそうして仮に居なくなったり転職とかしても、同じような人が登場して、同じような悩みを抱えるのが、不思議な現象ですよね~。
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