今更ながら後悔を

今日も地元のスタバに寄った。月に2回以上は来ていると思う。

だが、今日初めて見かける店員さんがいた。女性で、自分が以前付き合った女性にとても似ていた。彼女は素敵だったと思う。

同性愛者の僕は基本的に異性に対して魅力を感じない。だから、同性の友達同士でよく話す女性のルックスや誰が好みかなんてあまり興味がない。

当時まだ自分のセクシャリティを認めたくなかった僕は、よく笑う、素敵なのその女性に告白をした。クリスマスイブの日だった。場所はよみうりランド。

それから半年で僕から交際を終わらせたいと告げた。今でも自分勝手だなと思う。本当に申し訳ない。

理由は簡単だった。自分と彼女にこれ以上嘘をつけなかったからだ。自分が「普通の人」として枠組みから外れたくなかったために、彼女を利用したのだ。自分勝手で軽薄で、彼女を裏切ったのだ。

別れた当時は本当の理由を話すことは出来なかったが、僕のセクシャリティを知っている共通の友達のおかげで、僕はテキストながら本当の理由を伝えることが出来た。

彼女は優しく謝った。謝るべきは僕なのに、「本当の事情を知らないのに色々言ってごめん」と。今思え返せば、その強さもきっと彼女の魅力の１つだったんだと思う。僕だったらどうだっただろうか。同じことをされて、同じように返すことが出来ただろうか。とても強く暖かい女性なのだ。だから女性の中でも彼女を選んだんだ。心のどこかで、彼女なら本気に好きになれるに違いないと期待している自分もあの時いたと思う。

僕らは時々同窓会などで会う。年に1,2回くらいだと思う。

彼女はあの時からさらに素敵になっている気がした。僕はゲイだ。ゲイの僕に女性に対する性的欲求はない。ただの友達以上の関係にはなれないとずっと思っていた。

ただ、彼女だけはきっと一緒に暮らすことが出来たと思う。何故かはわからない。もちろんこれは僕の思い込みであり、彼女の意見や意思はわからない。

僕はゲイで、今はゲイであることに対して特に不満や不安はない。今付き合っている人もいる。たくさん喧嘩をして、別れそうになることもあって、これからもそんなことを繰り返していくうちに、一緒に大人になっていくんだろう。

ゲイだからといって後悔はほとんどない。昔は悔やんでいたが、今はもうない。ただ、唯一あるとしたら、彼女を本気で好きになることが出来なかったことだ。

でも、これは僕だけが思っていることかもしれないが、彼女に出会えてよかったと思う。あの時はあの時なりに苦しんで、その中で一生懸命考え判断し選択をしたから今があるのだと思う。

あなたのおかげで今の自分があるんだと思います。いつかちゃんと面と面で謝る機会をください。一友人として、一元彼カレとして、あなたのことを尊敬しています。いつまでもその素敵な笑顔で笑っていてくださいね。