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【詩】波音

繰り返される 波音
自分の声すらまともにきこえず
波音にかき消された

波打ち際に沿ってあるく
ふいにこのまま
どこか遠くへ行ってしまいたいと
酷くばかげたことを本気で考えながら。

それでも
やっぱりまだ生きていたくて
砂浜に転がっている
無数の貝がらのなかから
気に入った色の貝がらだけを選んで
丁寧にひろった

世の中のできごとには
意味が隠されている

嫌なこと
良いこと
どうでもいいことも。

1秒ごとに過去になって
1秒さきは未来になる

誰も未来を予想はできないし
過去をなかったことにもできない

だから
私は今、必死なのであって
この状況を誰にも否定されたくない

波音が
すべてをかき消してくれるので
海にむかって言葉にならない単語を
さけんだ



19歳の青春

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